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来たれ、ヘビー級ボクサー 初のプロテスト開催

2009年12月14日4時54分

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写真:プロテストでは堂々たる体格の選手たちがスパーリングをしたプロテストでは堂々たる体格の選手たちがスパーリングをした

 ボクシング界がヘビー級(90.7キロ超)をはじめとした重量級ボクサーの発掘を始めた。8日、日本ボクシングコミッション(JBC)が重量級を一堂に集めたプロテストを初開催。将来は日本王座も作る意向だが、薄い選手層など課題は山積だ。

 ボクシングは全17階級だが、ミドル級(72.5キロ以下)より上のスーパーミドル、ライトヘビー、クルーザー、ヘビーの4階級には日本王者がいない。選手が少ないためだ。過去には1957年に日本ヘビー級王者を作ったが、翌年に事実上消滅した。東日本ボクシング協会の大橋秀行会長は「ボクシングがしたいのに重量級がないためにできない人も多い。ヘビー級はボクシングの最高峰。日本人が王者になれば、ヤンキースの松井秀以上のインパクトがある」とアピールする。

 今もミドル級超の選手はいるが、試合の機会が少なく、ランキングが作れない状態。より多くの人材を確保しようと、今回のプロテストが行われた。

 テストにはヘビー級3人を含む13人が受検。柔道や総合格闘技の経験者もおり、9人が合格した。180センチ、97キロの松本真徳(大橋)は柔道初段。「僕の体でも挑戦できるので良かった。日本王者があることがモチベーションにつながる」と話した。

 一方、JBCの安河内剛事務局長は「ランキングを作るには最低3年はかかる」と言う。日本ランク入り可能なA級(8回戦以上)になるには最低6勝が必要。だが、ヘビー級は現在5人で、今回の合格者3人を合わせても8人にとどまる。アジアの選手層も薄く、各ジムがどれだけ試合やスパーリングの機会を用意できるかは未知数だ。

 大橋会長は「協会で重量級だけの興行を主催するなどして盛り上げたい。見据えるのは50年先、100年先です」と話した。(広部憲太郎)

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