第101回より「歴史時代小説」分野に特化した賞へリニューアル。
南條範夫、藤沢周平、佐々木譲、逢坂剛、宮部みゆき、宇江佐真理、乙川優三郎、山本一力、石田衣良、桜木紫乃、志川節子、門井慶喜、奥山景布子、坂井希久子、柚木麻子、佐藤巖太郎、木下昌輝……歴代オール讀物新人賞受賞者に続く、歴史時代小説分野の新たなプロフェッショナルな書き手の発掘を全力で目指します。
安部龍太郎
門井慶喜
畠中恵
高瀬乃一
「馬鹿みたいに思いこみなさい」
文学賞の最終選考に落ちた直後に、ある方からいただいた言葉です。
この先も書き続けるならば、息をするように、目で風を追うように、家族を愛するように、自分のすべてを作品に捧げろということだとおもいました。落ち込む時間が惜しく、すぐに書き始めました。書いては投稿し落選し、また書いては落選。でもその言葉がお守りとなり、次への力となりました。
今回の受賞で、私はようやく「馬鹿みたいに思いこみ、これからも書き続ける」という、次のステップへ歩むことができました。
最後になりますが、選考委員の先生方にお礼申し上げます。厳しい言葉と文学への情熱をたたき込まれ、ここまで育てていただきました。そして、残りの人生をかける場を用意してくださった関係者の方々に、感謝申し上げます。
一九七三年愛知県生まれ。
名古屋女子大学短期大学部卒。現在、塾講師。青森県在住。