ソニー、平井氏が副社長に昇格 次期トップの最有力候補にソニーは10日、取締役会を開き、執行役でゲーム子会社のソニー・コンピュータエンタテインメント社長を兼ねる平井一夫氏(50)を4月1日付で代表執行役副社長に昇格させる人事を決めた。ハワード・ストリンガー代表執行役会長兼社長(69)は続投する。 平井氏がストリンガー氏の下で家庭向けの製品とサービスを統括する形となり、次期トップの最有力候補となった。 ソニーは「ストリンガーがグループ全体の経営を指揮するとともに、次世代への権限移譲を進める」と説明。トップ層の若返りを図り、ハードとソフトの連携を加速させ、米アップルや韓国サムスン電子に対抗する。 もう1人の次期トップ候補の吉岡浩執行役副社長(58)は半導体や電池など法人向け事業を統括する。 平井氏はこれまでネットワーク関連を統括。動画や音楽の配信サービスに取り組むなど、ソニーのハードとソフトの連携を進めてきた。2006年度から赤字が続いていたゲーム事業はコスト改善で、黒字化のめどを付けた。幼少時代から海外経験があり、英語によるプレゼンテーションが得意だ。 ストリンガー氏は05年6月に前経営陣から経営を継承し、09年4月から社長を兼務。リーマン・ショックによる業績悪化を大規模なリストラで乗り切ったが、主力のテレビ事業は7年連続で赤字の見通しで、黒字化が課題になっている。 【共同通信】
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