TikTokでバズる葛飾区「かとゆり」「ゆうちゃん」「古森もぐ」も登場して50万回再生突破

2023年10月17日 06時41分
 動画投稿アプリ「TikTok」を使った情報発信に東京都葛飾区が力を入れている。情報を受け取る手段が多様化していることに合わせ、10~20代の利用が多いTikTokを広報ツールに加えた。再生回数が50万回超と“バズった”動画もあり、好調だ。(加藤健太)
 6月に始めた区のアカウント「なんかいいよね、葛飾」では、16日時点で31本の動画を投稿。若手職員が野菜を食べ比べてどれが地元産かを当てる「格付けチェック」と題した動画をはじめ、若い世代が興味を引きそうなネタに特化して、区の魅力を発信している。

新小岩のマカロン店で投稿用の動画を撮影するインフルエンサー=葛飾区で

 交流サイト(SNS)のフォロワーが多い「インフルエンサー」にも出演を打診し、これまでに若者に人気の「かとゆり」「古森もぐ」「ゆうちゃん」の3人が出演した。かとゆりさんが亀有を訪れてアニメの聖地であると紹介する動画は、再生回数が50万回を超えている。
 区によると、TikTokを情報発信に使っている自治体は23区では珍しい。広報課の担当者は「動画を見た人が『これどこだろう』と気になって検索してもらうのが狙い」と語る。区の存在や人気スポットを楽しく知ってもらうことを目的にしているため、防災などの行政情報はあえて扱わないという。
 企業や個人のTikTokを運用代行するメディアエイド社(渋谷区)によると、女子高生から広がった流行は30~40代にも及んできている。葛飾区の取り組みについて、担当者は「新しいことに挑戦しようとする自治体だと世間に好印象を与える」と評価する。
 中国企業が運営するTikTokの安全性を巡っては、情報流出を懸念して利用を控える自治体もある。区は「動画のアップロードなどは区の端末を使わず、運営を委託する民間業者の端末でアクセスしている」と説明する。

葛飾区が運用するTikTokアカウントのスクリーンショット


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