顕在化しにくい障がい者の性被害 理解広め現状打破を

宮路拓馬・衆院議員
宮路拓馬氏=岡本同世撮影
宮路拓馬氏=岡本同世撮影

 私が所属する「性暴力のない社会の実現を目指す議員連盟」(ワンツー議連。「被害がたとえ1件であってもあれば多過ぎる=1is too(2) many」の意味から)では、性暴力をなくすために何をすべきか議論を重ねている。性暴力は被害者の心身に深刻なダメージを与える一方、その性質から顕在化しにくい面がある。中でも障がい者に対する性暴力は、より潜在化したまま繰り返されてしまう危険があり、多くの人の理解が必要だ。

 ワンツー議連で、私は「障がい者に対する性暴力問題」に関してプロジェクトチームの座長を務めている。障がい者の中でも性暴力の被害に遭いやすいと指摘されているのが、精神、知的障がいがある方々だ。コミュニケーションに難があり、不快な性的接触をされた際に文句を言えなかったり、「嫌だ」とはっきり伝えたりすることができないケースがあるからだ。

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衆院議員

 1979年生まれ。広島市財政課長、総務省秘書課課長補佐などを経て2014年衆院選で初当選。衆院比例九州、当選2回。自民党石原派。