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マイケル・オブ・ケント王子(Prince Michael of Kent)

ロシアと親しいことで知られるマイケル・オブ・ケント王子。2009年にはイギリスとロシアの関係に貢献したことを称えられドミトリー・メドヴェージェフ大統領(当時)から友好勲章を叙された。この勲章はロシアやロシア国民と諸外国の関係をよりよくする働きをしたロシア人や外国人に贈られるもの。ちなみに近年の受勲者の中にはフィギュアスケート選手のカミラ・ワリエワやアデリナ・ソトニコワもいる。

王子がこの勲章を返却したことが明らかになった。スポークスパーソンが認めたと新聞「デイリーエクスプレス」が報じている。理由については言及していないがロシアによるウクライナへの軍事侵攻に対する批判だと見られている。王子はロシア皇帝ニコライ2世と血縁関係にあり、ロシア語も堪能。ホームページでは1992年にソビエト連邦が崩壊してからたびたびロシアを訪問していることもアピールしている。

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マイケル・オブ・ケント王子(Prince Michael of Kent)、エリザベス女王(Queen Elizabeth)

ちなみに昨年、王子はロシア政府への斡旋疑惑が報じられた。イギリスの新聞「サンデータイムズ」の記者たちが韓国企業だと装って王子に接触。ロシア政府に紹介してくれる人を探していると持ちかけると王子は20万ドル(約2,200万円)を支払えば「ロイヤルファミリーとして政府に口利きをする」と答えたという。また「ケンジントン宮殿で推薦コメントを撮影する」と自分からオファーしたという。この報道が流れたとき王子のスポークスパーソンは「プーチン大統領と特別な関係はない」と疑惑を否定する声明を発表していた。

エリザベス女王やチャールズ皇太子をはじめイギリスの高位のロイヤルたちはウクライナを支援することを明らかにしている。マイケル・オブ・ケント王子は高位のロイヤルではなく王室助成金も与えられていない。一部のイギリスマスコミからは、特にロシアと親しく露英商工会議所のパトロンも務めていた王子が非高位のロイヤルの中で早々にロシアに批判的な姿勢を示したことを意外がる声も上がっている。