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前田建設:前田道路への敵対的TOB成立-議決権51.29%保有に

更新日時
  • 前田道路は前田建設の連結子会社になる予定
  • 前田道路の総額535億円の特別配当提案に株主総会で反対する意向

前田建設は13日、同社が敵対的買収を仕掛けていた前田道路への株式公開買い付け(TOB)が終了したと発表した。これまで所有していた株式と合わせて議決権所有割合は51.29%となり、前田道路は同社の連結子会社となる。

  前田建設の発表によると、1月21日から3月12日まで1株3950円で実施したTOBの取得価額は計約862億円だった。同社の広報担当の堂森宏三氏は電話取材に対し、前田道路の上場を維持する方針は変わっていないと述べた。

  前田道路の株式24.68%を保有する前田建設は1月20日、TOBで前田道路への出資比率を51%まで高めて連結子会社化する計画を示した。両社の協業体制を強化し「総合インフラサービス企業グループ」を目指すとした前田建設に対し、前田道路は事業シナジーは生じないと反対したことで、敵対的TOBに発展していた。

  前田道路は2月20日、1株当たり650円、総額535億円の特別配当の実施を4月14日に開催する株主総会で提案することを決定。前田建設の広報担当の堂森氏は13日、株主総会は予定通り開催される見通しだとし、同社はそこで配当実施に反対する意向だと話した。

  前田道路は先月27日、同業で国内最大手のNIPPOと資本業務提携に向けた協議を始めることも発表していた。

(第4段落に特別配当への方針について追記して更新します)
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