導入計画策定を支援した『ひたちBRT』が開業

 弊所が平成20年度~22年度の3カ年にわたり支援を行ってきた『ひたちBRT』の第 I 期区間が、平成25(2013)年3月25日に開業しました。

写真① 出発式でのテープカット (IBS撮影)

■『ひたちBRT』の概要

 平成17年3月に廃線となった日立電鉄線の跡地に専用の走行空間を整備し、これを活用しながら日立市が新たに導入する交通システムです。最終形としては日立おさかなセンター~JR日立駅間約13kmの整備計画となっており、今回はJR大甕駅以南を、一般道も一部活用して先行的に開業したものです。
 詳しくは日立市ホームページの「電鉄線跡地利用」をご覧ください。

■IBSの関わり

 ○ 日立電鉄線跡地活用整備基本構想策定業務(平成20年度)
   ⇒ 平成21年3月策定の「日立電鉄線跡地活用整備基本構想」に反映
 ○ 日立電鉄線跡地活用整備事業計画策定業務(平成20~21年度)
 ○ 新交通導入計画策定業務委託(平成21~22年度)
   ⇒ 平成23年1月策定の「新交通導入計画」に反映

■『ひたちBRT』の特徴

 都市計画・交通計画の観点から見た特徴として、大きく以下の3点が挙げられます。

① 国内の既存のバス専用道と異なり、沿線に工場や住宅が比較的密に立地する既成市街地を通過するため、今後『ひたちBRT』を軸にしたまちづくりが期待されること。
なお、今回第 I 期の開業に合わせて、旧久慈浜駅跡地に日立市が図書館を新設しています。

写真② 日立市の住宅地を走行する『ひたちBRT』 (IBS撮影)

② 鉄道の廃線跡を活用しつつ、将来的には市の中心部までの延伸を見据えて段階的に整備し、効果の早期発現と地域への定着を図っていること。

③ バス専用道だけでなく歩行者専用道を併設しているため、地域の新たな歩行者動線を形成するとともに、災害時の緊急自動車の通行路としても機能すること。

写真③ バス専用道に歩道を併設 (IBS撮影)

■終わりに

 今後の利用状況や、4年後に予定されているJR常陸多賀駅までの第 II 期、そしてJR日立駅へ乗り入れる第 III 期についても、引き続き見守って行きます。

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