経済・ITみずほ銀とコーポ銀、13年にも合併 システム障害受け体制一新2011.5.18 08:20

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みずほ銀とコーポ銀、13年にも合併 システム障害受け体制一新

2011.5.18 08:20
みずほフィナンシャルグループの塚本隆史社長(左)とみずほコーポレート銀行の佐藤康博頭取

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みずほフィナンシャルグループの塚本隆史社長(左)とみずほコーポレート銀行の佐藤康博頭取

 みずほフィナンシャルグループが、中核のみずほ銀行とみずほコーポレート銀行を2013年にも合併する方針を固めたことが18日、分かった。事業譲渡方式の活用などを検討し、今年度から、情報システムの統合作業を進める。今年3月にみずほ銀行が起こしたシステム障害の対応遅れへの反省から、旧3行出身者が首脳ポストを分け合う3トップ制をやめて意思決定を一元化し、経営の効率化をはかる。

 今年6月をめどに、コーポ銀の佐藤康博頭取(59)が持ち株会社の社長に就任する。みずほ銀の西堀利頭取(58)はシステム障害の責任を取って辞任し、後任に持ち株会社の塚本隆史社長(60)が就く。みずほコーポ銀の頭取は佐藤氏が引き続き兼務する。

 両行は今年度から、情報システムのほか、人事部門や地方拠点の事務部門の一本化を進める。早ければ、システム統合が完了する25年春にも合併の作業を完了する方向。事業譲渡方式をとることや、コーポ銀の一部業務を証券子会社に移すことなどを検討する。

 みずほグループは12年に旧第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行の3行が統合して発足。02年から持ち株会社の下、大企業向けのみずほコーポ銀と、個人や中小企業向けのみずほ銀が並立する「2バンク制」を採用してきた。

 持ち株会社、みずほ銀、みずほコーポ銀の社長・頭取ポストを旧3行出身者が分け合うバランス人事をとり、意思決定の遅さや経営の非効率さの原因になっていると批判を受けてきた。現在のトップである塚本氏は第一勧銀、西堀氏は富士銀、佐藤氏は興銀の出身。

 一時、給与振込などの未処理が116万件にまで膨れ上がる事態になったみずほ銀のシステム障害も、2バンク制や3トップ制による意思決定の複雑さが対応遅れの一因になったとみられている。みずほは14年にも大規模なシステム障害を起こしており、金融庁は月内に行政処分を出す方向。みずほは中核2行の再編を急ぎ、経営体制の刷新をはかることとした。

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