球技専用スタジアム、用地縮小で八角形に 京都、概要案が判明
京都府が亀岡市に建設予定の球技専用スタジアムについて、実施設計業者が府に提案したスタジアムの完成予想図と施設の概要が12日、分かった。当初の建設予定地に比べて4分の1以下の面積しかない現予定地への変更に伴い、八角形の形状を採用。スタンドも基本設計段階の1層式から2層式に変更した。
府は、競技関係者らの意見を入れてこの提案に修正を加え、2016年度中に実施設計を完成させる。17年度の着工、19年度の完成を目指す。
府は国天然記念物アユモドキを保全するため、建設予定地を桂川右岸から、JR亀岡駅北側の土地区画整理事業地に変更した。スタジアムの実施設計と、基本設計の修正を行う業者を公募。応募があった4社の技術提案を11月下旬に審査し、東畑建築事務所(大阪市)への委託を決めた。
同社のスタジアム案は収容人数2万1500人で、基本設計の2万人から、VIP席や個室、車いす席の分を増やした。高さ約27メートル、延べ床面積約3万3千平方メートル。サッカーの五輪代表クラスの公式戦を誘致できる規模とした。
約13・9ヘクタールだった当初予定地から大幅に狭くなった約3・2ヘクタールの現予定地に収まるように、基本設計段階のだ円形を変更し、八角形の形状を採用。スタンドも2層式にして客席を確保した。
全観客席を屋根で覆い、日照で芝を育成するため南側の屋根は透明にする。最前列席とフィールドの高さを同じにする「ゼロタッチ」を採用。観客席からゴールラインまで10・5メートルと近く、臨場感の創出を狙う。他に大型映像装置や、立って応援できる跳ね上げ式座席の設置を盛り込んだ。
スタジアム西面のスタンド下にウォームアップ室や更衣室など球場運営に必要な設備を集める。残る3面に商業ゾーンを入れ、「にぎわい創出」の目的を併せ持った多機能型スタジアムを目指す。
【 2016年12月12日 15時00分 】