「愛は勝つ」KANさん死去、61歳、所属事務所が発表「最後まで復帰への想いは途切れることはなかった」

スポーツ報知
亡くなったKANさん

 大ヒット曲「愛は勝つ」で知られるシンガー・ソングライターのKAN(かん、本名・木村和=きむら・かん)さんが12日午後6時29分に死去した。61歳だった。所属事務所が公式ホームページで発表した。通夜、告別式は近親者のみで執り行った。

 同事務所は「かねてより病気療養中のところ、令和5年11月12日午後6時29分に永眠いたしました。享年61歳。ここに生前のご厚誼(こうぎ)を深謝いたしますとともに、謹んでお知らせ申し上げます」と報告。「1987年にデビューし、36年の長きに渡りシンガーソングライターとして活動してまいりました。今年『メッケル憩室癌(がん)』と診断され、3月より療養生活に入り、入退院を繰り返しながら活動再開に向けて治療に励んでいた10月には、留学したこともある想(おも)い出の地フランス・パリを訪れ、最後まで復帰への想いは途切れることはありませんでした」(原文ママ)とした。

 また「今まで数多くの作品を創作することができましたこと、これまでKANに関わってくださった皆様、応援してくださった皆様に心より感謝申し上げます」と思いをつづった。

 KANさんは昨年秋に腹痛がひどくなり、診察を受けたところ、日本に年間100例以下しか症例がない「メッケル憩室がん」と診断された。今年3月にパーソナリティーを務めるラジオ番組で病名を告白。4月からの公演中止を発表していた。SNSは今月7日まで投稿していた。

 KANさんは1987年に初アルバム「テレビの中に」でデビュー。90年に8枚目のシングル「愛は勝つ」がセールス200万枚超えの大ヒットを記録し、91年にNHK紅白歌合戦に初出場した。

 2002年に音楽留学のため、パリへ移住。04年に帰国した。

 ◆KAN(かん、本名・木村和=きむら・かん)1962年9月24日、福岡県出身。91年フジテレビ系「邦ちゃんのやまだかつてないテレビ」に準レギュラーとして出演。2011年には、三谷幸喜監督・脚本の映画「ステキな金縛り」に出演した。

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