2010年12月13日0時27分
来春の山陽新幹線と九州新幹線の乗り入れを機に、新大阪駅ではLEDを使い列車名ごとに色を変えて見やすくする。みずほはオレンジ、さくらはピンク、のぞみは黄色だ=JR東海提供、発車時間などは模擬データ |
すべての車内照明にLEDを導入した阪急電鉄の車両。日立製作所と共同開発した=阪急電鉄提供 |
省エネで店やオフィスに発光ダイオード(LED)が普及するなか、鉄道の車両や案内表示にもLEDを使う動きが本格化してきた。阪急電鉄は8日、すべての車内照明にLEDを使った車両を新たに神戸線に投入すると発表。車両以外でも新幹線表示板で列車ごとに色分けする取り組みも来春には新大阪駅で始まる。
阪急は神戸線に外側の前照灯(ヘッドライト)以外、運転席や車内のすべての照明にLEDを採用した車両(8両1編成)を投入、今月17日から運転を開始する。車両の代替に合わせて、日立製作所と共同開発。オールLED照明の車両は阪急電鉄では初めての導入で、全国の大手私鉄でも珍しいという。今後も代替ごとにLED化車両の導入を進めていく。
従来の蛍光灯より消費電力が2割少なく、これまで1年半だった寿命は10年以上に長期化。初期投資はかかっても省エネや環境配慮をアピールでき、交換する頻度や手間を考えて採用に踏み切った。
一方、来年3月12日から山陽・九州新幹線の直通運転が始まる新大阪駅。JR東海では、改札口の発車の案内表示の照明に、どんな色も表現できるLEDを使って、新たに投入される新大阪―鹿児島中央を最速3時間45分で結ぶ「みずほ」をオレンジ、みずほより停車駅の多い「さくら」をピンクで表示する。これまでは、のぞみが黄、ひかりが赤、こだまが青だった。(佐藤亜季)