NBCユニバーサル、32年までの五輪放映権を獲得
米ケーブルテレビ(CATV)最大手コムキャスト傘下のNBCユニバーサル(NBCU)は7日、2032年までの米国向け五輪放映権を比較的小幅な値上げで確保するという勝利を収めたと明らかにした。
NBCUは既に20年までの全米五輪放映権を持っている。22〜32年の間に開催される大会の1回当たりの放映権料は平均12億7500万ドル(約1300億円)と、14〜20年の各大会に同社が投じた11億ドルより16%増える。
開催地やNBCUの損益にかかわらず支払いは保証されており、インフレ調整もしない。つまりNBCUには時間の経過とともに割安になる。
NBCUは国際オリンピック委員会(IOC)に1億ドルの契約金を支払うことでも合意した。同社はここ数年の五輪放送で記録的な視聴率を獲得した。
12年のロンドン夏季大会の視聴者数は重複を除いて2億2000万人近くと、米テレビ史上で最も視聴された複数日開催のイベントだった。
米国でのスポーツ放送市場は白熱している。各メジャーリーグやスポーツ協会との長期放映権の新規契約では料金が2倍前後に跳ね上がる例がほとんどだ。
ただ今回、入札は実施されなかった。双方は昨年11月に交渉を始め、ソチ五輪の期間中も協議を続けて合意に至った。
NBCUは00年以降、全ての五輪大会をテレビ中継している。夏季五輪に限ると1988年以降の各大会を放送した。