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高浜1号機が営業運転再開 国内2基目の40年超運転

29 Aug 2023

運開当時の高浜1号機(手前、原産新聞1974年11月21日号より)

関西電力の高浜発電所1号機(PWR、82.6万kW)が8月28日、原子力規制委員会による最終検査を終了し、およそ12年半ぶりに営業運転を再開した。国内の40年超運転としては同社・美浜3号機(新規制基準施行後、2021年7月に営業運転再開)に続き2基目。新規制基準をクリアし再稼働したプラントとしては11基目となる。〈関西電力発表資料は こちら

同機は、1974年11月14日に、国内では8基目、関西電力では美浜1・2号機に続く3基目の原子力発電プラントとして運転を開始。現在、運転開始からの年数は国内最長だ。丁度1年後の1975年11月14日には高浜2号機が、1976年12月1日には美浜3号機が運転を開始した。

高浜1号機は、2011年1月に定期検査に伴い停止した後、東日本大震災を経て、2015年3月に同2号機、美浜3号機とともに新規制基準適合性に係る審査が開始。2016年4月に2号機と合わせて原子炉設置変更許可(審査合格)となり、2021年4月までに再稼働への地元からの「理解表明」を得た。同年6月9日、高浜1・2号機は、新規制基準で要求されるテロなどに備えた「特定重大事故等対処施設」(特重施設)の設置期限(プラント本体の設計・工事計画認可から5年)を満了。1号機については、2023年7月14日に特重施設が運用を開始し、同28日に原子炉起動、8月2日に発電再開となった。

高浜1号機と同様に40年超運転となる同2号機は、9月中旬に原子炉起動、同下旬に発電再開、10月中旬に営業運転再開となる見通しだ。

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