宮沢賢治賞に藤城氏 岩手・花巻で贈呈式

 第24回宮沢賢治賞・イーハトーブ賞(花巻市主催)の贈呈式が22日、市定住交流センター「なはんプラザ」で行われ、影絵作家の藤城清治(ふじしろ・せいじじ)氏(90)=東京都目黒区=と、三陸鉄道=本社・宮古市=に表彰状が贈られた。

 宮沢賢治賞は、賢治に関する研究・評論・創作をした個人や団体が対象。今回受賞した藤城氏は長年、賢治の童話を題材にした作品を発表しており、特に「画本 風の又三郎」を今年出版したことが評価された。

 イーハトーブ(賢治の造語で、「理想郷」の意)賞は、実践的な活動をした個人や団体が対象。東日本大震災から約3年で全線の運行再開を成し遂げ、復興への希望をもたらしたとして三鉄が選ばれた。

 式典で、藤城氏は「『風の又三郎』の絵本化は難しいと思っていたが、90歳になってようやく表現できた」とあいさつ。三鉄の望月正彦社長は「三鉄の使命は、地域の人の足となること、全国からお客さまを呼び地域の活性化に貢献することの2つ。賞にふさわしい活動を続ける」と謝意を述べた。

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