北朝鮮 対露兵器供与「代償支払わせる」 米高官警告

5日、米ワシントンで記者会見するサリバン大統領補佐官(ゲッティ=共同)
5日、米ワシントンで記者会見するサリバン大統領補佐官(ゲッティ=共同)

【ワシントン=渡辺浩生】サリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は5日の記者会見で、北朝鮮がウクライナへの侵略を続けるロシアに対して軍事支援を行うための協議を積極的に進めているとの分析を示した。高官レベルの対話が活発化し、金正恩朝鮮労働党総書記がプーチン露大統領との対面の会談を望んでいる情報があることも明らかにした。

サリバン氏は、ロシアが西側の制裁によって防衛産業基盤の制約を受けているとし、武器や弾薬のあらゆる調達先を模索していると指摘。ショイグ露国防相が7月に平壌を訪問した理由も武器供与を求めるためだったと指摘した。

そのうえで、北朝鮮はこれまでロシアには武器を供給しないと公約してきたとし、その約束を守らずに武器を提供すれば「代償を支払うことになる」と述べ、同盟諸国と連携して圧力を強化すると警告した。

4日付米紙ニューヨーク・タイムズは、金氏が今月、ロシア極東ウラジオストクを列車で訪れ、プーチン氏と首脳会談を行う計画があると報じていた。プーチン氏は北朝鮮から砲弾や対戦車ミサイルの提供を受ける合意を目指し、金氏は見返りに先端軍事技術や食糧支援を求める見通しという。

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