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国際
アフガンで治安維持権限移譲完了 ISAF撤退へ節目迎える
2013.6.18 21:16
【ニューデリー=岩田智雄】アフガニスタンの首都カブールで18日、北大西洋条約機構(NATO)軍主導の国際治安支援部隊(ISAF)からアフガン治安部隊へ治安維持の権限を移譲する式典が行われ、アフガン全土での移譲が終了した。
2014年末までのISAF撤退へ向け大きな節目を迎えたが、イスラム原理主義勢力タリバンは攻勢を強めており、アフガン治安部隊のいっそうの能力向上が課題になりそうだ。
式典にはカルザイ大統領やNATOのラスムセン事務総長が出席。カルザイ氏は「これからすべての治安の責任と指揮は、われわれの勇敢な部隊が担う」と宣言した。カルザイ氏はまた、タリバンとの和平交渉を行うため、タリバンが事務所を開設したとされるカタールに高等和平評議会を派遣すると発表した。
権限移譲は11年7月から段階的に行われ、この日はタリバンの勢力が強い南・東部の90余の地域での移譲が発表された。10万人弱のISAFは撤退まで約35万人のアフガン軍・警察への助言や支援、訓練を行う。
一方、カブールでは式典の直前、少数民族ハザラ人の指導者で高等和平評議会幹部のモハケク氏の車列を狙った爆弾テロが発生し、市民3人が死亡した。テロは全土で相次いでいる。
米CNNによれば、アフガン治安部隊は脱走兵がタリバンに加わるなどの問題を抱え、米国防総省は昨年12月、アフガン陸軍23旅団のうち自ら機能する能力があるものは1つにすぎないと発表した。
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