完了しました
【ロンドン=蒔田一彦】北欧のフィンランド政府は16日、ロシアとの国境にある検問所のうち4か所を18日から閉鎖すると発表した。ロシアからの不法越境者が増加していることを受けた措置で、来年2月まで閉鎖する。
閉鎖するのは不法越境者が多いフィンランド南部の検問所で、北部の2か所では引き続き難民申請を受け付ける。
英BBCによると、ロシアから不法に越境した難民申請者は今月12日までの4か月間で91人だったが、今週に入って急増し、15日は1日で75人に上った。シリア、イエメン、イラクなど中東出身者が多く、車で国境付近まで来た後、自転車で国境を越えているという。
フィンランドは今年4月に北大西洋条約機構(NATO)に加盟し、米国との防衛協力を強化した。不法越境者の増加は、こうした動きを受けたロシアによる対抗措置との見方が出ている。フィンランド政府は14日、「ロシア当局は適切な書類を持たない人がフィンランドへ越境することを許可している」と非難した。