ソフトB千賀、もう仙台“鬼門”と呼ばせない!7回1失点、耐えて3連勝

西日本スポーツ

 ◆楽天1-6ソフトバンク(15日・楽天生命パーク)

 もう「鬼門」とは呼ばせない。千賀が苦手としていた仙台で大きな白星を手にした。味方が2点を勝ち越した直後の6回。2本の長短打と死球で1死満塁のピンチを招く。ここでギアを上げた。代打の内田を初球の150キロ真っすぐで遊飛に打ち取ると、最後は代打の渡辺直からフォークで空振り三振を奪い、グラブをポーンとたたいた。7回105球を投げて被安打6で1失点。1軍復帰後、自身3連勝だ。

 「自分のピッチングができれば問題ないと思っていた。あんまりいい内容ではなかったけど、何とか粘って最少失点に抑えることができた」

 絶対に勝たなければいけない相手と場所だった。この試合前まで楽天戦には通算19試合に登板して防御率5・46。楽天生命パークに限ると10試合で防御率6・34と、完全な「鬼門」と化していた。今季は初の開幕投手を任されたが、続く仙台での2戦目の登板は3回2/3を6失点で屈辱のKO。その後に右肘周辺の張りのため、約1カ月に及ぶ離脱を余儀なくされただけに、この場所でリベンジすることに大きな意味があった。

 この日、故郷の愛知県蒲郡市から両親が新幹線を乗り継いで観戦に訪れた。千賀はチームが球場に出発する際、宿舎のエレベーター前で両親と偶然顔を合わせた。会話はほんの数秒。それでもリラックスムードでバスに乗り込み、マウンドで頼もしい姿を披露した。

 敵地6連戦の初戦を飾った千賀の投球を、工藤監督は「しっかり集中して投げていた。バランスが全てうまくとれているわけではないですけど、7回1失点は十分役目を果たしている」とたたえた。先週は千賀と石川がともに好投し、首位西武に連勝。敵地でのヒーローインタビューで、千賀は「明日は石川さんがもっと僕よりぴしっと投げて勝ってくれるので、また声援よろしくお願いします」と自主トレもともに行う先輩に笑顔で重圧をかけた。開幕投手が「かつての鬼門」で、チームに勢いを与える白星を挙げた。 (倉成孝史)

=2018/05/16付 西日本スポーツ=

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