JBC(日本ボクシングコミッション)は11日、都内で資格審査委員会を開き、元3階級王者、亀田興毅(27)のUNITED BOXING GYM(三好渥義会長、江戸川区・南葛西)への移籍及びボクサーライセンス更新を承認するかどうかについての討議を行った。委員会は、この日、結論を出さなかったが、7月4日に移籍先のUNITED BOXING GYMから出された移籍届に不備があり「移籍への経緯などをヒアリングしてから決定することが望ましい」(秋山弘志理事長)との理由で、同ジムの三好会長、亀田興毅を呼び出し、それぞれ別々に話を聞いた上で、移籍を認めるか、認めないかの決定が、再び開かれる資格審査委員会の答申を受けて下されることになった。亀田和毅の世界戦サポートのため渡米している亀田興毅の帰国を待ってヒアリングが行われ、7月21日の週にも結論が出される模様。

JBCは昨年12月に行われた亀田大毅のWBA、IBF世界Sフライ級統一戦において起きた一連の問題で、亀田ジムのガバナンスを問題視して各種ライセンスの更新を認めなかったが、その会見の席で、3兄弟の国内ボクシング活動の再開の可能性については、新会長の就任か、ジムの移籍という2つの道筋を示唆して、移籍先については「世界戦を行うなどの実績と信頼があり、経営にガバナンスされているジム」というガイドラインを示していた。そのガイドラインからすると、ユナイテッドジムの三好会長の世界戦実績は、亀田ジムにプロモーターライセンスの名義を貸しただけのものでジムも2011年夏に開いた新興ジムで実績や信頼はまだなく、移籍が認められないのは確実の状況だ。

だが、JBCが、この日、スンナリと結論を出さなかったのは、それらのガイドラインを文書などで事前に亀田陣営に正式に伝えていないという不手際があったから。実際、亀田陣営も、当初は、そのガイドラインに沿って新日本木村ジムを移籍先の大本命として交渉を行っていた経緯もあり、秋山理事長も、「テレビや新聞の報道などで伝わっているはず」と言うが、亀田側が再び法廷闘争を仕掛けたときには、JBCにとって、これらの失態は不利な条件となるため万全を期してヒアリングという手順を踏み「却下」の結論を出すことになったものだ。

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