「被害、誰にも言えず」 生徒への準強姦致傷容疑、中学校長を再逮捕

増山祐史 遠藤美波 長妻昭明
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 勤務する中学校の校長室で少女の裸の画像を所持したとして、東京都練馬区立中学校の校長の男が児童買春・児童ポルノ禁止法違反容疑で逮捕された事件で、警視庁は29日、以前に勤務していた中学校の女子生徒に性的暴行を加えてけがを負わせたとして、男を準強姦(ごうかん)致傷の疑いで再逮捕し、発表した。

 校長の男は「姦淫(かんいん)の意識は無かった。被害者のことが好きになり、性的欲求を抑えられなかったのは事実です」と供述しているという。

 女子生徒は警視庁に対し、「先生から被害を受けていることがみんなに知られることで、普通に学校に通えなくなるのではとの不安があり、声をあげられなかった。忘れたくても忘れることができず、心の中に抱えて誰にも言えずにいた」と話しているという。

 再逮捕されたのは、練馬区立中の校長の北村比左嘉(ひさよし)容疑者(55)=練馬区中村南3丁目。捜査1課によると、北村容疑者は以前に別の中学校に勤務していた時、学校内の一室で同校の10代の女子生徒に性的暴行を加え、けがを負わせた疑いがある。マッサージを口実に呼び出しており、同課は、地位に基づく影響力を使って抵抗できない状態にさせたとみている。

 北村容疑者は、別の女子生徒の裸の画像を記録したビデオカメラ1台を校長室内で今月10日に所持した疑いで同日、児童買春・児童ポルノ禁止法違反の疑いで逮捕された。押収したカメラを精査し、再逮捕容疑になった性的暴行の様子を撮影した動画が残っているのを見つけたという。同課は動画の状況などから、複数の日にわたってこの生徒にわいせつ行為をしていたとみている。(増山祐史、遠藤美波、長妻昭明)

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