英国Edinburgh大学のTim Palmer氏らは、1988~96年にスコットランドで生まれた女性を対象に、20歳時点の子宮頸部病変スクリーニング検査の結果を調べ、12~13歳時点でHPVワクチンの定期接種を受けた1995~96年生まれの女性では、ワクチンの接種機会がなかった1988年生まれの女性に比べ、グレード3以上の子宮頸部上皮異形成が89%減少していたと報告した。結果はBMJ誌電子版に2019年4月3日に掲載された。
スコットランドでは、2008年にHPV16型と18型を標的とする2価のHPVワクチンの定期接種が始まった。2価のワクチンは2012年まで用いられた。12~13歳の少女を対象にした定期接種で、開始当初3年間は18歳までのキャッチアッププログラムが実施された。これににより、対象者の85%超がワクチン接種を受けた。
先に著者らは、1995年生まれのコホートでは、13歳時点のワクチン接種率が90%に達し、事実上16型と18型の感染を根絶状態にし、同じコホートでワクチンを受けていない女性でも、他の型のHPV感染が増加していないことを報告した。今回は、12~13歳時点での2価のHPVワクチンの接種が、20歳時の子宮頸部病変に及ぼす影響を明らか
海外論文ピックアップ BMJ誌より
BMJ誌からHPVワクチンが20歳時の子宮頸部異形成を激減スコットランドで定期接種を受けた女性と接種開始前の女性を比較
2019/04/25
大西 淳子=医学ジャーナリスト新規に会員登録する
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