メガピラニア――ジグザグの歯並び

2009.06.26
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ピラニアの祖先である巨大雑食魚「メガピラニア」のアゴの化石。実寸は8センチ程度だが、これはアゴの一部にすぎない。化石の歯はジグザグに並んで生えているが、現存するピラニアの歯は一列に並んでいる。だが、草食性のパクーという近縁種は歯が2列に並んでいることから、この化石は進化の過程でパクーとピラニアの中間に存在した魚のものだという研究結果が2009年6月に発表された。

Photographs courtesy Mark Sabaj-Perez
 ピラニアの祖先である巨大雑食魚「メガピラニア」のアゴの化石。実寸は8センチ程度だが、これはアゴの一部にすぎない。化石の歯はジグザグに並んで生えているが、現存するピラニアの歯は一列に並んでいる。だが、草食性のパクーという近縁種は歯が2列に並んでいることから、この化石は進化の過程でパクーとピラニアの中間に存在した魚のものだという研究結果が2009年6月に発表された。 しかし、まだ残されている謎もある。アメリカ、サウスダコタ大学の進化生物学者で、共同研究者であるワシラ・ダドゥル氏は次のように語る。「この化石の歯は7本だが、現存するピラニアの歯は6本しかなく、残る1本が時代の経過とともに完全に退化したのか、2本が1本に融合したのかは明らかになっていない」。

Photographs courtesy Mark Sabaj-Perez
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