申告漏れ:「きんでん」2億円 大阪国税局

毎日新聞 2014年05月23日 08時10分

 関西電力グループの大手電気工事会社「きんでん」(大阪市北区)が大阪国税局の税務調査を受け、2012年3月期までの2年間で約2億1000万円の申告漏れを指摘されたことが分かった。このうち、約2000万円は悪質な所得隠しと認定された模様だ。追徴税額は重加算税を含め約1億円に上るとみられる。同社は既に修正申告している。

 関係者によると、きんでんは関係会社との資材の取引を巡り、発注内容を変更しているのに、それを反映せずに当初のままの代金を払い、所得を少なく見せかけるために過剰な支出をしたとされる。発注内容に変更があった場合は別の取引と併せて調整することも可能なのに、きんでんは期日内にしていなかった。

 国税局は、こうした取引などについて、意図的に所得を圧縮したものと判断し、約2000万円を所得隠しと認定、重加算税の対象とした。また、工事費用や材料費の計上ミスなどについても申告漏れを指摘したという。

 きんでんは「国税局との見解の相違によるもの。結果として主張が認められなかったことは残念だが、今後は適正な税務申告に努めたい」とコメントしている。

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