ウクライナ、クリミアのロシア海軍を攻撃 「修復不能」な被害

[キーウ 13日 ロイター] - ウクライナ軍は、13日未明にクリミア半島の港湾都市セバストポリにあるロシア海軍の資産および港湾インフラに対する攻撃を実施し、成功したとテレグラムで発表した。最大規模の攻撃という。
ウクライナ軍がロシアやクリミア半島への攻撃を公式に表明するのは異例。
ウクライナ軍情報機関のアンドリー・ユソフ報道官はロイターに対し「大型揚陸艦と潜水艦が打撃を受けたことを確認した。攻撃に使用された手段についてはコメントしない」と述べた。
ユソフ報道官はその後、国営テレビに対し「かなりの被害が生じており、修理できる可能性は低いと言える」と語った。ウクライナの情報機関係者も、攻撃を受けた大型船と潜水艦は修理が不能なほど大ききく損傷したとの見方を示している。
ウクライナ軍は22日、ロシアが2014年に一方的に「併合」した南部クリミアのセバストポリ(写真)にあるロシア黒海艦隊司令部の攻撃に成功したと発表した。13日撮影(2023年 ロイター/REUTERS TV via REUTERS)
これに先立ち、ロシア国防省は13日、クリミア半島の港湾都市セバストポリがウクライナによるミサイル10発と高速ボート3隻の攻撃を受け、造船所で火災が発生し、船舶2隻が損傷したと発表。セバストポリのラズボザエフ知事は少なくとも24人が負傷したと明らかにした。 もっと見る
元ウクライナ海軍大尉のアンドリー・リジェンコ氏はロイターの電話取材に対し「セバストポリに対する攻撃は戦争が始まって以来、最大規模の攻撃だ」と述べた。
リジェンコ氏によると、ウクライナ軍は地上の目標を狙えるように改良したウクライナ製対艦巡航ミサイル「ネプチューン」か英国製長距離巡航ミサイル「ストームシャドー」を使用した可能性があるという。
英スカイニュースは匿名筋の話として、ストームシャドーが使用されたと報じた。
ロシアは2014年にクリミアを一方的に「併合」。クリミア半島のセバストポリは黒海に面するウクライナ南部の港湾都市オデーサ(オデッサ)から約300キロの距離にあり、ロシア黒海艦隊の司令部が置かれている。

※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab