国際的人権団体が年次報告 トランプ大統領を強く非難

国際的な人権団体が世界の人権状況に関する年次報告を公表し、アメリカのトランプ大統領について「人種や宗教上のマイノリティーに対する憎悪を助長させた」と強く非難しました。

アメリカ・ニューヨークに本部がある国際的な人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」は、13日、世界の人権状況に関する年次報告を公表しました。

この中で、アメリカのトランプ大統領について「大統領としての4年間、人権に無関心かつ敵対的で、人種や宗教上のマイノリティーに対する憎悪を助長させた」と強く非難しました。

さらに去年5月、黒人男性のジョージ・フロイドさんが警察官に首をひざで押さえつけられて死亡するなど、アメリカ社会に残る黒人に対する構造的な差別が改めて問題となった際にも「目をつぶった」と批判しました。

一方、バイデン次期大統領に対しては「アメリカのリーダーシップは依然、重要であり、政府として人権を守る姿勢を示すべきだ」と指摘しました。

このほか、香港で反政府的な動きを取り締まる香港国家安全維持法によって「人々の自由が攻撃されている」と批判したほか、中国政府が新疆ウイグル自治区でウイグル族を不当に拘束しているなどとして、強く非難しました。