採用銘柄数、227から225に
日経平均で読む株式市場(1)
今年9月7日に算出開始から60年を迎える日経平均株価。採用銘柄の変遷、過去の値動きなどを分析すれば、戦後経済史や株式投資の知識を深めることができる。
日経平均のルーツを探ると、東京証券取引所が1950年9月7日に算出を始めた東証修正平均株価にたどりつく。最初の算出値は取引所再開時(49年5月16日)の176円21銭。東証がさかのぼって計算した。その後、日本経済新聞社が算出を引き継いだ。
東証修正平均以前に株価指数として使われたのは東証平均株価。この指数は、採用銘柄の株価が増資などで大きく変動する場合、同じ業種の別銘柄と入れ替えていた。だが戦後復興に伴う増資が相次ぎ、銘柄の入れ替えが追いつかなくなった。このため入れ替えではなく、米ダウ・ジョーンズ社が開発した手法でこうした株価変動を修正する東証修正平均に変更した。
採用銘柄数は49年5月時点では227。50年6月分の算出から、現在と同じ225銘柄になった。指標性を保つため、売買高の多い銘柄を全業種からバランスよく選んだところ、この銘柄数になったとされている。