民進党人事

迷走する民進役員人事 「中立」馬淵新選対委員長ら少数…固辞続出 きょう両院総会

 民進党は21日に両院議員総会を開き、蓮舫新代表と野田佳彦幹事長以外の主要な執行部人事を決める。当初は16日に骨格を固めるはずだったが、要職への就任を断る議員が続出。蓮舫氏の陣営以外からの登用は中立的な立場を取る馬淵澄夫新選対委員長など少数にとどまり、新執行部は難しいかじ取りを迫られそうだ。

 選対委員長に就任する馬淵氏は党代表選で、どの立候補者の推薦人にもならなかった。次期衆院選で公認調整を行う難しい役職だけに、蓮舫氏は党内で中立的な立場を取った馬淵氏に白羽の矢を立てたようだ。

 執行部人事は、蓮舫氏を新代表に選出した15日の臨時党大会直後から難航。関係者によると、代表選を争った前原誠司元外相は常任顧問の打診を断り、枝野幸男前幹事長も代表代行の就任を固辞したという。

 混乱に拍車をかけたのが、幹事長に蓮舫氏と同じ党内グループ「花斉会」を率いる野田佳彦前首相を据えたことだ。野田氏は旧民主党代表として、平成24年の衆院選で大敗を招いた張本人。党内では「刷新どころか逆戻りだ」(党中堅)と反発が強い。

 党国対委員長には代表選で前原氏を支持した山井和則前国対委員長代理が昇格するが、実質的な国会対策は蓮舫氏に近い安住淳新代表代行が仕切る見通し。

 安住氏には野田氏がにらみを利かせることになりそうで、党内では「野田氏の影響力が強まる」(閣僚経験者)との警戒感も出ている。

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