日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
アルタクセルクセス(1世)
あるたくせるくせす
Artaxerxes Ⅰ
(前483?―前424)
アケメネス朝ペルシアの王(在位前465~前424)。父クセルクセス1世殺しとして兄ダリウスを殺害して、18歳で即位した。治政初期よりバクトリアなど各地の反乱に悩まされた。エジプトはアテネの支援を得て帝国に対抗したため、王は賄賂(わいろ)を使ってアテネをスパルタと対立させようとしたが、結局、紀元前448年ごろの和平で小アジアのギリシア都市国家を失った。ペルセポリスの造営など先王の政策を踏襲しながらも、ついに自ら軍隊を指揮することもなく、帝国の辺境地は次々と失われていった。スーサに没し、墓はナクシュ・イ・ロスタムにある。
[奥西峻介]