【競輪】カメラ持ち込み禁止でSNSを使う選手は不満 検車場だけは許可しても

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 脇本雄太(福井)が圧倒的な強さを見せて完全優勝した和歌山競輪「G1・高松宮記念杯」。無観客開催でも、総売上額は目標(60億円)を大きく超えて70億5905万100円。前年(岸和田)比は83・1%だったが、場外発売場などが一部で営業再開したことで、少しずつファンが戻ってきている。

 そんな中、以前は参加選手が自前のカメラで検車場などを撮影する光景がよく見られたが、今回はその姿がない。それもそのはず、今月10日ごろから参加選手の持ち込み禁止品にカメラが加わったのだ。ブログ、ツイッターなどのSNSで検車場や宿舎の雰囲気を撮影し、アップする選手がそこそこいたが、今後はそういう行為ができなくなる。

 ツイッターなどで競輪ファンの反応を見ると「残念です」などの意見が見られる。だが、関係者によると「ファンの方々から『あんな写真を載せてもいいのか』などのご意見もいただいています」とのこと。防犯上などの問題があって、賛否が分かれるところだろう。

 検車場、控室、宿舎、選手食堂などの写真をブログにアップしていた垣外中勝哉(49)=大阪・68期・A2=は「見てくださった方からは『素の姿が見られて面白いです』『いいですね。選手の宿舎生活や食事が分かったので』など好意的な意見をいただいています」と語る。今後は「もう写真がアップできませんからね。ガイドラインなどを作ってもらえれば、その通りに従うので」と明かした。

 SNSといえば、競輪選手だけでない。他の公営競技の選手もやっている。ボートレースの関係者に聞くと「以前から持ち込み禁止品にカメラが入っています」とのこと。だから、ボートレーサーはレース参加期間中の写真などをSNSにアップしていない。公営競技だけでなく、仕事場にカメラを持ち込んで撮影して、SNSにアップするという行為自体を禁止しているところは多い。普通に出向く場所でも撮影禁止は多い。空港などの出入国審査場はカメラを取り出しただけで管理官が飛んでくる。

 いろいろ考えると、公営競技の選手がカメラを持ち込んで、宿舎などの光景を撮影するのは、あまりいいことではない気がする。だが、記者などの報道陣も入れる検車場に関しては、選手が写真を撮影して、開催終了後にSNSにアップするのは許可してもいいと思う。参加期間中はカメラを検車場のロッカーに保管し、撮影するときだけ取り出して使用、開催終了時に撮影した写真を担当者がチェックする。かなり面倒くさい作業になるので、現状では難しいだろうが…。(関西競輪、ボート担当・森田新吾)

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