VVTとは? わかりやすく解説

可変バルブ機構

(VVT から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/09 22:38 UTC 版)

可変バルブ機構(かへんバルブきこう)は、4サイクルレシプロエンジンにおいて、通常は固定されている吸排気バルブ開閉タイミング(バルブタイミング)やリフト量を可変とする機構である。バルブを全て閉じて、特定の気筒の働きを休止させるものも含まれる。


注釈

  1. ^ 排気側を可変とした場合、遅角する事で吸気工程途中まで排気の閉弁を遅らせる事ができ、排気を引き戻す内部EGRとして有効に働く。これは排ガス浄化やポンピングロス低減に寄与する。これにより配置スペースやコストが必要で動作不良によるトラブル生じやすい外部EGRを省く事が可能となるメリットがある。一方で出力面にはあまり寄与しない。
  2. ^ 例としては北米フォードのエスコートZX2(1998?2003)コントゥア、マーキュリー・クーガー(1999~2002)に搭載されたZETEC 2.0Lエンジンが排気側のみに可変バルブタイミング機構を採用した仕様となっている
  3. ^ オーバーラップを少なくするために吸気カムシャフトを遅角させると、吸気バルブの閉じも遅くなり吸気を押し戻してしまうという指摘があるが、これはポンピングロスの低減や遅閉じミラーサイクルとなる場合があり、パワーという面ではデメリットとなるが、熱効率という点では短所とは言えない。そもそも出力が必要となる場合に遅角を行う事は慣性吸気を期待する高回転以外では考えにくく、低中回転・中高負荷時はオーバーラップを優先し進角するため閉じ時期は早くなるのが一般的であり押し戻しは問題にはなりにくい。
  4. ^ オーバーラップが変わらない場合でもメリットは存在する。例えば進角した場合は吸気弁が早開きとなる事で吸気効率改善のメリットはある。しかしこの場合は排気弁も早開きとなるため膨張する燃焼ガスを早期に開放してしまいエネルギーの回収ロスが生じるなどデメリットも生じてくる。このためデメリットを最小限としつつメリットを得る位相制御をする必要があり、DOHCほどのメリットは得られない
  5. ^ 厳密にはカム切替機構のことであるが、採用された既存のエンジンにおいては位相変化を併用しているためこちらに分類している。

出典



「可変バルブ機構」の続きの解説一覧

VVT

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/03 15:05 UTC 版)

VVT-i」の記事における「VVT」の解説

VVT(Variable Valve Timing)は可変バルブタイミング機構の略で、近年トヨタ車において普及しているVVT-i前身となった技術である。VVTはエンジン負荷に応じて吸気側のバルブタイミング油圧によってクランク角に対して30°変化させる機構である。これにより、低回転域と高回転域での出力特性両立させる同時期の似たような機構として、日産自動車NVCS挙げられる1991年以降登場したカローラシリーズをはじめとして、それらのスポーツグレードに搭載され4A-GEエンジン初め採用された。同時に5バルブ機構組み合わせられリッター当たり100馬力出力達成した

※この「VVT」の解説は、「VVT-i」の解説の一部です。
「VVT」を含む「VVT-i」の記事については、「VVT-i」の概要を参照ください。

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