【V剤】(ぶいざい)
化学兵器の分類の一種で、毒(Venom)の頭文字を取ってこう呼ばれている。
1952年にDDTに代わる農薬を研究していたイギリスの化学企業の研究チームが、硫黄を含む有機リン化合物を発見したのが始まりで、農薬にするには毒性が強すぎたがイギリス軍が神経ガスとしての利用法を見出した。
V剤は揮発性が低く、分解もされにくいため残留性が高い上皮膚や呼吸器から人体に吸収されて急速に毒性を発揮する。
このような特性もあって、V剤は化学兵器の中では一番毒性が強いと言われる。
主にガスとして散布され、V剤に類される神経ガスとしてVEガス、VGガス、VMガス、VXガスがある。
V剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/19 14:53 UTC 版)
V剤(ブイざい、V-series,V-Agents)とは化学兵器の神経ガスの分類の一つである。毒(Venom)の頭文字を取ってV剤と呼ばれている。
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- 1 V剤とは
- 2 V剤の概要
V剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 10:20 UTC 版)
V剤は英語の Venomous(有毒な、の意)から命名された。VE、VG、VM、VXの4種が存在する。V剤の中で最も研究が進んでいる VX は、イギリスのポートンダウンで1952年に発見されアメリカで開発された。他の化合物についてはそれほど研究も進んでおらず、詳細な性質も不明である。VX ガスはサリンガスに比べてきわめて高い毒性を持っている。LD50 μg/Kg(ラット、呼気)で比較するとサリン420に対してVXは15であり単純計算すれば28倍の毒性を持つことになる。 分解しにくく洗い流しにくいため、衣服や物質の表面に長期に渡って付着するなど、持続的な毒性を持つ。またオイルに似た外見と物性のため、最も曝露しやすいのは皮膚となる。
※この「V剤」の解説は、「神経ガス」の解説の一部です。
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