映画情報 |
UDON うどん
| 原題: | UDON |
| 製作国: | 日本 |
| 製作年: | 2006 |
| 配給: | 東宝 |
| スタッフ | |
| 監督: | 本広克行 モトヒロカツユキ |
| 製作: | 亀山千広 カメヤマチヒロ |
| プロデューサー: | 織田雅彦 オダマサヒコ |
| 前田久閑 マエダクガ | |
| 安藤親広 アンドウチカヒロ | |
| 村上公一 ムラカミコウイチ | |
| アソシエイト・プロデューサー: | 小出真佐樹 コイデマサキ |
| 脚本: | 戸田山雅司 トダヤママサシ |
| 企画: | 関一由 |
| 阿部秀司 アベシュウジ | |
| 島谷能成 シマタニヨシナリ | |
| 撮影: | 佐光朗 サコウアキラ |
| VFXスーパーバイザー: | 石井教雄 イシイノリオ |
| 音楽: | 渡辺俊幸 ワタナベトシユキ |
| 美術: | 相馬直樹 ソウマナオキ |
| 編集: | 田口拓也 タグチタクヤ |
| 録音: | 伊藤裕規 イトウヒロキ |
| キャスティング: | 明石真弓 アカシマユミ |
| その他: | 田中宏 タナカヒロシ |
| 山本雅之 ヤマモトマサユキ | |
| 巣立恭平 スダチキョウヘイ | |
| 監督補: | 波多野貴文 ハタノタカフミ |
| 助監督: | 藤本周 フジモトシュウ |
| 照明: | 加瀬弘行 カセヒロユキ |
| キャスト(役名) |
| ユースケ・サンタマリア ユースケ・サンタマリア (松井香助) |
| 小西真奈美 コニシマナミ (宮川恭子) |
| トータス松本 トータスマツモト (鈴木庄介) |
| 鈴木京香 スズキキョウカ (藤元万里) |
| 升毅 マスタケシ (大谷昌徳) |
| 片桐仁 カタギリジン (三島憲治郎) |
| 要潤 カナメジュン (青木和哉) |
| 小日向文世 コヒナタフミヨ (藤元良一) |
| 木場勝己 キバカツミ (松井拓富) |
| 江守徹 エモリトオル (綾部哲人) |
| 二宮さよ子 ニノミヤサヨコ (馬渕嘉代) |
| 明星真由美 アケボシマユミ (淳子) |
| 森崎博之 モリサキヒロユキ (牧野) |
| 中野英樹 ナカノヒデキ (中西) |
| 永野宗典 ナガノムネノリ (水原宗典) |
| 解説 |
| 「踊る大捜査線」シリーズで日本中を熱狂させた亀山千広プロデューサーと本広克行監督が、讃岐うどんをモチーフにして興した地域密着型ムービー。日本のソウル・フード、うどんをめぐって、人間関係がハートウォーミングに描かれる。主演は、「踊る大捜査線」シリーズのスピンオフ「交渉人 真下正義」のユースケ・サンタマリアと、「阿弥陀堂だより」の小西真奈美。 |
| ストーリー※ストーリーの結末まで記載されていますので、ご注意ください |
| 世界で通用するコメディアンを目指してニューヨークへ渡った松井香助(ユースケ・サンタマリア)は、自身の未熟さを思い知って挫折。多額の借金を背負い、行き場もなく帰国して故郷へと戻った。香助の実家は讃岐うどんの本場として知られる香川県にあり、父(木場勝己)は県内でも屈指のうどん職人だった。頑固一徹の父親から罵倒されながらも、姉の万里(鈴木京香)の理解によって、この地でもう一度やり直すことを決意する香助。そして母親の墓参りに行く途中、香助の軽トラックはガス欠して、深い山奥で宮川恭子(小西真奈美)に出会う。地元の広告代理店に勤める幼なじみの鈴木(トータス松本)の紹介で、香助はタウン誌の編集部で働き始めた。そこで再会したのが、女性編集者の宮川恭子だった。彼女は、『タウン情報さぬき』で讃岐うどんに関するコラムの連載を提案する。ひと言で讃岐うどんといっても、多種多様な味付けがあると主張する恭子。アメリカ帰りの香助も、讃岐うどんの魅力を再発見していた。恭子のコラムでは、地元の人でも知らない隠れた名店を次々と紹介していく。いつしか讃岐うどんは注目されて、次第にファンを増やしていった。そして遂に、東京のテレビの情報番組でも取り上げられて、讃岐うどんの大ブームがやって来る。本場の讃岐うどんを求めて、香川県を訪れる観光客たち。そんなブームの渦中で香助の父は倒れ、帰らぬ人となる。父の店である松井製麺所は、万里の夫である良一(小日向文世)が継ぐことに。一大イベントとして開催された『讃岐うどんフェスティバル』の終了後、潮を引くようにブームは去っていった。「世の中、終わらないブームはないからな」フェスティバルを仕切った鈴木の言葉は、香助の胸中に新たな火をつける。CGキャラクター『キャプテンUDON』を引っさげて、再びニューヨークの地を踏む香助。彼の新たなる挑戦が始まったのだ。 |
ウィキペディア |
UDON
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/07/01 11:59 UTC 版)
| UDON | |
|---|---|
| 監督 | 本広克行 |
| 製作総指揮 | 亀山千広 |
| 製作 | フジテレビジョン ROBOT 東宝 |
| 脚本 | 戸田山雅司 |
| 出演者 |
ユースケ・サンタマリア ほか |
| 音楽 | 渡辺俊幸 |
| 主題歌 | 闘牛士(「カルメン」第1組曲より) |
| 配給 | 東宝 |
| 公開 | 2006年8月26日 |
| 上映時間 | 134分 |
| 製作国 | |
| 興行収入 | 13.6億円 |
| allcinema | |
| キネマ旬報 | |
| AllRovi | |
| IMDb | |
『UDON』(うどん)は、2006年8月26日公開された日本映画である。監督は『踊る大捜査線』を撮影した本広克行、主演はユースケ・サンタマリアと小西真奈美。映画の題材はタイトル通り「うどん」。興行収入は13.6億円(日本映画製作者連盟による)。
香川県を舞台とした映画で、撮影もほとんどが香川県で行われている。同じく本広が香川県で撮影した映画には『サマータイムマシン・ブルース』等がある。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。
目次 |
あらすじ
「世界中を笑わせるコメディアンになる」と意気込み、製麺所を営む実家を飛び出し、松井香助はニューヨークへ上京するが、鳴かず飛ばずで借金を背負ったまま挫折してしまう。香川に戻った香助を友人達は暖かく迎えたが父・拓富は冷たく突き放す。母親の墓参りに行く途中、車がガス欠したため、深い山奥の中途方に暮れる香助は、同じく道に迷っていたタウン誌の編集者・宮川恭子と出会う。
紆余曲折しながらも恭子と山奥を抜け出した香助は、鈴木庄介の紹介で恭子も働いているタウン誌に就職する。タウン情報誌の売上げを伸ばすため、香助は地元の人間でも知らないうどんを取り上げたコラム記事を企画する。うどんを取り上げたそのコラムは反響を呼び、うどんブームを巻き起こす。だが一方で香助と拓富の溝は深まったままで…。
以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。
キャラクター・キャスト
- 松井香助:ユースケ・サンタマリア
- 宮川恭子:小西真奈美
- 鈴木庄介:トータス松本(ウルフルズ)
- 大谷正徳:升毅
- 三島憲治郎:片桐仁(ラーメンズ)
- 青木和哉:要潤(旧三豊郡三野町(現在の三豊市)出身)
- 藤元良一:小日向文世
- 松井拓富:木場勝己
- 藤元万里:鈴木京香
- 水沢翔太:池松壮亮
- 稲庭充:竹下恭平
- 江守徹:江守徹
- 馬淵嘉代:二宮さよ子
- 涼子:明星真由美
- 牧野:森崎博之
- 中西:中野英樹
- 水原保:永野宗典
- 本屋(宮脇書店丸亀店)店員:温水洋一
- 坂下始:北山雅康 - 映画『踊る大捜査線 THE MOVIE』の副総監誘拐犯と同一人物
- 石井正則(アリtoキリギリス)
- 寺島進
- 八十田勇一
- 楠見薫
- 今井茂雄
- ほっしゃん。
- アスパラ持ち込みのうどん屋の客:大泉洋
- 警ら中の白バイ警官:田中要次
- 嶋田久作
- 篠田拓馬
- 市田ひろみ
- 小倉智昭:小倉智昭
- 笠井信輔:笠井信輔(フジテレビアナウンサー)
- 佐々木恭子:佐々木恭子(フジテレビアナウンサー)
- TVレポーター:中野美奈子(フジテレビアナウンサー、丸亀市出身)
- メイド姿のTVレポーター1:やなたま(本名矢内環。当時は石川テレビアナウンサー、同局ローカル放送の映画紹介番組「Cafe du Cinema」MC。映画「容疑者 室井慎次」にもメイド姿で出演)
- メイド姿のTVレポーター2:はんたま(「Cafe du Cinema」サブMC)
- うどんフェスティバルの客:魚住咲恵(当時は岡山放送アナウンサー、現在はオスカープロモーション所属のタレント)
- うどんフェスティバルの客:田尾和俊(四国学院大学教授、麺通団団長、旧三豊郡詫間町(現在の三豊市)出身)
なるべく多く香川県出身の芸能人に出演して欲しいという本広監督の意向もあって、この映画には香川県出身の芸能人がカメオ出演している。
- 香助・万里姉弟の母(拓富の妻、故人):笠置シヅ子(旧大川郡相生村 (香川県)→旧大川郡引田町(現在の東かがわ市)出身。笠置自身もすでに故人の為、遺影でのみの出演)
- 郵便配達員:南原清隆(高松市出身)
- うどん屋の客(カップル):小泉孝太郎
- うどん屋の客(カップル):藤澤恵麻(高松市出身)
- うどん屋の行列待ちのおばちゃん:松本明子(高松市出身)
- 恭子が卒業した小学校の先生:高畑淳子(善通寺市出身)
『サマータイムマシン・ブルース』の登場人物
前年に公開した同監督による香川県を舞台にしたSF映画作品『サマータイムマシン・ブルース』の出演者たち(佐々木蔵之介・与座嘉秋・川岡大次郎・ムロツヨシ・真木よう子・本多力)が、そのままの役で登場している。永野宗典も『サマータイムマシン・ブルース』に出演しているが、別人役(他のキャラクターに、同一人物か疑われるというシーンがある)。
スタッフ
- 製作 - 亀山千広(フジテレビ)
- 監督 - 本広克行(ROBOT)
- 脚本 - 戸田山雅司
- 企画協力 - 田尾和俊
- 音楽 - 渡辺俊幸
- 特別協賛 - 東洋水産、日産自動車
- 協賛 - LAWSON
- 製作 - フジテレビ、ROBOT、東宝
- 製作プロダクション - ROBOT
- 配給 - 東宝
ロケ地
前述の通り、ほぼ全編にわたって、本広監督の出身地である香川県で撮影が行われた。以下は劇中に登場した主な場所・施設。
- 宮池
テーマ曲
- 闘牛士(「カルメン」第1組曲より)
関連項目
- 琴平バス:コトバスタクシー(うどんタクシー)で劇中終始登場。
- 日産・クリッパー:拓富・香助のうどん配達用車として登場。
- 日産・マーチ:恭子の愛車として登場。劇中、2度にわたって大破した設定になっている。
- 恐るべきさぬきうどん
- 踊る大捜査線
- サマータイムマシン・ブルース
- 土曜プレミアム - 2008年3月15日に本作品を放送。
- 曲がれ!スプーン - ユースケ扮する香助がテレビのバラエティ番組の司会役で出演した他、架空のアイドルグループ「ダンデライオン」のポスターやキャプテンUDONの着ぐるみなども登場している。
外部リンク
うどん
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/02/05 18:23 UTC 版)
(UDON から転送)
うどん(饂飩)は、日本旧来の麺類のうち、小麦粉を原料とし、ある程度の太さ・幅を持った麺、または、この麺を調理した料理。
概要
手軽な庶民食、米食の代用食として、また、祝い事に際して振る舞われる「ハレ」の食物として、古くから日本全国で食べられてきた。地域によって、調理法や具材が違っている。
麺を大きな鍋で茹で上げる場合には、鍋の周囲に引っ掛けた状態で茹でることができるよう、金属製あるいは竹製で深いザル状になっているうどんてぼ(うどん揚げ)が用いられることも多い。うどんを供する場合には皿(うどん鉢など)やざる(ざるうどん等)、鍋(うどんすき等)のほか、桶(うどん桶と呼ばれる)も用いられる。
専門のうどん屋があるほか外食チェーンなどのメニューともなっている。また、麺はスーパーマーケットなどで乾麺または茹で麺の状態で販売される。また、カップ麺としても販売されている。
歴史
うどんの誕生には諸説があり、定かではない。
- 仁治2年(1241年)に中国から帰国した円爾(聖一国師)は製粉の技術を持ち帰り、「饂飩・蕎麦・饅頭」などの粉物食文化を広めたと云われている。また、その円爾が開いた福岡市の承天寺境内には「饂飩蕎麦発祥之地」と記された石碑が建っている。
- 奥村彪生によれば、うどんは中国から渡来した切り麦(今の冷や麦)が日本で独自に進化したものであるという。奥村によれば、麵を加熱して付け汁で食する(うどんの)食べ方は中国には無く、日本の平安時代の文献にあるコントンは肉のあんを小麦の皮で包んだもので、うどんとは別であり、うどんを表現する表記の文献初出は南北朝時代の「ウトム」であるという[1]。
- 「うどん」と呼ばれるようになったのは江戸時代に入ってからであり、切麦を温かくして食べる「温麦」と冷やして食べる「冷麦」は総じてうどんと呼ばれた[2]。
- 奈良時代に遣唐使によって中国から渡来した菓餅14種の中にある索餅(さくべい)が、平安時代に完成した『新撰字鏡』 では「牟義縄(むぎなわ)」と呼ばれて、「麦縄(むぎなわ)」が日本の麺類の起源とされる。ただし、麦縄は米と小麦粉を混ぜて作られていた。やがて鎌倉時代になると、円爾など入宋した禅僧らが小麦粉で作る素麺を博多経由で日本に持ち帰って「切麦(きりむぎ)」が誕生した。室町時代には一条兼良の著書『尺素往来』に、「索麺は熱蒸し、截麦は冷濯い」という記述があり、截麦(切麦)がうどんの前身と考える説もあるが、その太さがうどんより細く、冷やして食されていた事から、冷麦の原型とされている。
- 奈良時代に遣唐使によって中国から渡来した小麦粉の餡入りの団子菓子「混飩(こんとん)」に起源を求める説もある。
- 平安時代に空海が唐から饂飩を四国に伝えて讃岐うどんが誕生したという伝説もある。
- 青木正児の「饂飩の歴史」によれば、ワンタンに相当する中国語は「餛飩」(コントン)と書き、またこれを「餫飩」(ウントン、コントン)とも書き、これが同じ読み方の「温飩」(ウントン)という表記になり、これが「饂飩」(ウドン)となったという。
文化
歴史的には、うどんよりも蕎麦(蕎麦切り)の方が発祥が新しい。蕎麦の元祖は信州そばであり、これが江戸時代に江戸や京都など全国に伝わったと言われている。大坂では天正12年(1584年)に蕎麦屋「砂場」が開業し、西日本でも早い時期から蕎麦が食べられていたようである。現在、東京周辺、近畿ともにうどんの専門店は従来の店とチェーン店がある。また日本全国には、うどんとそばの両方を供する「うどん屋」、「そば屋」と称する店が多いが、うどんを主としている店では「うどん屋」、そばを主としている店では「そば屋」と呼ぶことが多い。
江戸時代の江戸の市中においても、うどんは一般に普及していた。特に江戸前期にはまだ麺類としてのそば(そば切り)が一般に普及しておらず、 そばがきとして食べられていたこと(記録としては蕎麦がきの様なものが麺状に切られたのが天正2年(1574年)初めの建物修復工事完成に際しての寄進物一覧の中に「振舞ソハキリ 金永」というくだりが確認できる)から、麺類としてはうどんに人気があったようである。しかし、後に麺類としてのそばが普及したこと、そばとそば屋が独自の文化を育む母体となっていったこと、脚気防止のためにそばが好まれたことなどの理由により、うどんは江戸における麺類の主流としての地位をそばに取って代わられた。因みに江戸のそばは信州から甲州街道や中山道を通して伝えられたものといわれている。
現在の関東地方は、東京都多摩地区、即ち武蔵野(小平市、東村山市など)、埼玉県西部及び北部、群馬県などでは、「武蔵野うどん」をはじめとするうどん専門店も多い。実際、2004年(平成16年)度のうどんの生産量でも1位は讃岐うどんで知られる香川県だが、2位は埼玉県であり、群馬県もベスト5に入っている[3]。これらの地域では二毛作による小麦栽培が盛んで、うどんは日常的な食事だったのである。ただ、関東ではかけうどんよりも付け麺(もりうどん)にして食べる場合が多い。
大阪、京都を初めとする近畿圏内ではうどんは麺類の主役として、今も老若問わず根強い人気を誇る。関東ローム層による火山灰土の影響で中硬水が主となる関東地方とは異なり、近畿地方から採れる地下水は主に軟水で昆布との相性が良かったため、関西、とりわけ大阪では麺よりだしに重きを置き(後述)、うどん玉はだしを吸いやすいように、しなやかで柔らかい麺が好まれるようになった。伝統的な大阪のうどんには腰がないといわれる(とりわけ、讃岐うどんと比較して)のは、このような文化的な背景があるためである[4]。
20世紀後半から21世紀初頭にかけて4回の讃岐うどんブームがあり[5]。また、讃岐うどんを供するチェーン店が2002年(平成14年)頃より日本各地にオープンしている[6]。香川ではうどんの専門店が多く、そばとうどん両方を供している店は少ない。 現在でも大阪では「うどん屋」が多い。これは近世以前より近辺には播磨や河内など良質の小麦産地が多く、美味しいうどんを作るのに最適な条件だったことによる。京都では「うどん屋」も多い一方で、近隣の丹波地方でそば作りが盛んだったため蕎麦食文化も根付いており、専門の「そば屋」も多い(ニシンそばは京都の名物でもある)。出石そばをはじめとする丹波の蕎麦食文化は、江戸時代に信州から導入されたものだという。江戸時代には既に西と東の物資の交流は盛んで、「富士見酒」などは、その代表である。
うどん=西日本、そば=東日本と言う人がいるが、これらを見れば正しくない。
麺
うどんの麺は、薄力粉・中力粉に若干の塩を加えた生地から作られる。生地に加えた塩分の大部分は、茹でる間に麺から失われる。
規格
乾麺については、日本農林規格(JAS)の『乾めん類品質表示基準[7]』にて、小麦粉に食塩と水を混ぜてよく練った生地を帯状に細く切って乾燥させる製法で機械にて製造しているものは機械麺に分類し、長径[8]が1.7mm以上に成形したものを「うどん」としている。また、長径[8]1.3mm以上 - 1.7mm未満に成形したものは「ひやむぎ」の基準でもあるが、それを満たしている場合「細うどん」とも表示可能である[7]。手延べうどんについては、小麦粉に食塩と水を混ぜてよく練った生地に、でん粉や食用油または小麦粉を塗付して、よりをかけながら引き伸ばして乾燥、熟成させる製法で長径[8]1.7mm以上の丸棒状または帯状に成形し、『手延べ干しめんの日本農林規格』の詳細を満たしているものが該当する。
生麺・茹で麺等(半生・冷凍麺等も含む)については製麺法を問わず『生めん類の表示に関する公正競争規約[9]』にて、「この規約で「うどん」とはひらめん、ひやむぎ、そうめんその他名称のいかんを問わず小麦粉に水を加え練り上げた後製麺したもの、または製麺した後加工したものをいう」となっているので、この規約上「ひやむぎ」や「そうめん」はうどんに分類されており、狭義では「生麺・茹で麺タイプはうどんのみ存在する」とも解釈できる。しかし、別項にて「一般消費者に誤認されない名称に替えることができる」となっているため、それにより「ひやむぎ」や「そうめん」の名を使用することも認められている[10]。
かつては製法の違い(麺棒や機械で生地を伸ばしてから切るか、細く丸めた生地を引いて伸ばすか等)、社会通念上も、細い麺の「細うどん」と「ひやむぎ」は明確に区別されていたが、現在では「うどん(細うどん)」と「ひやむぎ」の名前の区別は基準・規約に沿った上で取り扱う業者に委ねられているため、乾麺・生麺等において曖昧となっている部分がある。
麺の状態による名称
- 玉うどん
- 生うどんを製麺後、熱湯で茹でる事により麺の熟成を止め、1食分ずつに分けたもの。丸くまとめるので「玉」と言われている(この「玉」という言葉はうどんの量の目安となる単位にも「1玉、2玉」などという表現で使われる)。袋詰めにしたものは「ゆでうどん」としてスーパーやコンビニなどでも売られる。
- カップ入りや袋入りのインスタントうどんには、茹でた後に、酢やエチルアルコールを保存料としてまぶし、真空包装にしたものもある。
- 生うどん
- 製麺後そのまま、もしくは表面に粉をまぶして包装されたもの。食味に優れるが、麺の熟成度が時間と共に変化するため長期保存には向かない。少しでも熟成や酸化を抑えるべく、脱酸素剤といっしょに包装している場合もある。
- 半生うどん
- 讃岐うどんの主流。讃岐うどんを名乗る場合は、ゆで時間を12分以上かけるように調整されており、コシが強く食味に優れる。脱酸素剤といっしょに包装している場合が多い。食べる直前に熱湯で茹で、湯切りの後に流水で締めて供するのが正統。小麦の専用品種の作付けが増加している。
- 干しうどん
- 一般的に「乾麺」と呼ばれる状態。細うどんに多い。製麺後に乾燥させて20cm内外の棒状に揃え、保存しやすくしたもの。
- 冷凍うどん
- 生うどんを熱湯で茹でた直後、急速冷凍したもの。一般的に麺類を凍らせると、凍結時に水分が膨張して分子構造が分断された状態となり食味に劣る。そこで茹で戻してからの弾力を得るため、冷凍うどんでは主にタピオカなどのデンプンがツナギとして使わる。
- 油揚げ麺(フライ麺)などインスタント麺
料理
うどんの麺を使用して、多種多様な料理が作られている。
ざるうどん
茹でた麺を冷水で締めて、笊(ざる)などの器に盛ったもの。つゆに付けて食べる。
ぶっかけうどん
茹でた麺を器に盛り、生醤油や少量のつゆをかけて食べる。
かけうどん・素うどん
麺につゆをかけ、刻み葱以外にはほとんどなにも入れない。東日本(と香川県)では「かけうどん」、西日本(香川県を除く)では「素うどん」と呼ばれることが多い。
釜揚げうどん
茹であげた麺を水で締めない状態で食べる。醤油や濃い目のつゆ、薬味の葱、生卵などを和える。
詳細は「釜揚げうどん」を参照
かやくうどん・五目うどん・おかめうどん
「たねもの」・「かやく」と呼ばれる具を数種類入れたうどん。具は、なると、ほうれん草、鶏肉など様々で、「五目うどん」と呼ばれる。特に具の種類の多いもの(8種類以上)については、東京や西日本の一部地域で「おかめうどん」(おかめ八目に由来)と呼ばれることもある。具の事を関西では「加薬(かやく)」と呼ぶことが多い。関東では具の入ったうどんを「種物(たねもの)」と呼ぶ。
きつねうどん
味付けした油揚げを載せたうどん。
地域により、「けつね」、「しのだうどん」とも呼ばれる。「きつね」とは本来、「けつね」からの転訛であり、御饌神(みけつかみ)が祀られた稲荷神社で広まったとも言われている。「しのだ」は、狐の化身の「葛の葉姫」の伝説が古くから伝えられる「信太の森」(和泉国、現大阪府和泉市所在の信太森葛葉稲荷神社)ときつねうどんをひっかけた洒落である。
詳細は「きつね (麺類)」を参照
きざみうどん
細かくきざんだ油揚げを載せたうどん。ただし、油揚げに味付けはされていないことがある。近畿地方では「きつね」とは別メニューとして供される。
月見うどん
生卵を割って出汁を入れた麺の上に落としたうどん。卵の卵白(白身)を雲、卵黄(黄身)を月に見立てたことから月見と呼ぶ。
とじうどん
「卵(玉子)とじうどん」ともいう。麺及び出汁の上に半熟の卵で閉じたもの。
天ぷらうどん
下関の天ぷらうどんは、小エビが数匹はいった厚い円盤状の天ぷらに安岡ねぎをふりかけたものである。麺は北九州のものと同じ食感で、ダシは関西風の薄口醤油のイリコ・昆布だしである。JR下関駅、新下関駅で食体験できる。
たぬきうどん
「たぬきうどん」の場合、地域によって意味合いが異なる。東京では天かす(揚げ玉)を散らしたうどんのことを指すが、京都では細切りの油揚げを載せて、くずあんを掛け、おろし生姜を添えたうどんを指す。金沢でも「いなりあんかけうどん」が出てくる。大阪や香川では「たぬきうどん」がメニューに存在しない店が多い。天かすを散らしたうどんは大阪では「はいからうどん」と呼ばれることもあるが、葱や天かすが入った器が席に常備され、客が自由に入れることのできる店舗が多いので(北部九州地方も同様)、天かす入りのうどん・そばには特に名称がないのが普通である。大阪では「たぬき」の語は「たぬきそば」(油揚げを載せたそば)のみに使用する。
詳細は「たぬき (麺類)」を参照
カレーうどん
だし汁にカレー粉を加えてカレー風味にしたものか、だし汁で延ばした和風カレーをつゆとして用いたうどん。
地域により具材、調理法が異なりバリエーションが多い。
関西では関西風のだしを利かせた薄口醤油を基本としたつゆにカレー粉を入れ、片栗粉ないしは小麦粉でとろみをつける。 炒りが強いため色は濃い。 具は牛肉を主体に、
京都では青葱(九条ネギ、薬味としての小口切りではなく、斜め切りをお出汁と一緒に煮く)、大阪では玉葱(泉南名産)を入れるのが主流。
京都のうどん店の多くは肉カレーの他、きつねカレー、かしわカレーの三種類を揃えている。
北海道美瑛町では、「美瑛カレーうどん」と称して独自のカレーうどんを考案した。小麦と野菜の産地であることから発案された。つけめんスタイルのうどんで、冷やした麺をカレー風のつゆに浸して食べる。太い麺と、カレーに野菜などの具が多く入っていることに特徴がある。
愛知県豊橋市では、市内のうどん店の自家製麺率が高いことから「豊橋カレーうどん」を定義した。内容は自家製麺であること、最下層に米飯、その上層にとろろ、その上層に麺を加え最後にカレーだしをかけたもので、同市の主要農産品であるうずらの卵を使うことを条件としている。
冷やしカレーうどん
名古屋独自のカレーうどん。だし汁とカレー粉で作るカレー出汁に片栗粉が一切入らない。
肉うどん
醤油で味付けして煮た牛肉、鶏肉、豚肉、また地方によっては馬肉を具にしたうどん。肉はおおむね甘辛く煮付けている。
力うどん (ちからうどん)
餅が入ったうどん。他の具と組み合わされる場合も多い。近畿での呼び方の「かちん」とは、「餅」を指す女房言葉から。通常は焼き餅が乗せられることが多い。
卓袱うどん (しっぽくうどん)
京都の卓袱うどんは、しいたけの煮付け、かまぼこ、ゆば、板麩、三葉などを載せたもので、つゆは他のうどんと変わりがない。讃岐・京都などに伝えられており、地域によって具・出汁など内容が異なる。山形にも「しっぽく」が訛ったと推定される「すっぽこうどん」がある。元々は江戸時代に卓袱料理の影響を受けて京阪地区で考案されたうどん[11][12]。
あんかけうどん
つゆにくず粉や片栗粉などを入れ、とろみをつけた餡(あん)をかけたうどん。京都では細切りの油揚げを載せて、くずあんを掛け、おろし生姜を添えたうどんを「たぬきうどん」と呼ぶが、そこから油揚げを除いた物のことを「あんかけうどん」呼ぶ。
おだまきうどん
茶碗蒸しの材料にうどんを入れたもの。うどん入り茶碗蒸しを「おだまき蒸し」と言うのに対し、おだまきうどんはあくまでうどんが主体である。「おだまき」は「小田巻」と漢字で書かれることが多いが、うどん玉が麻糸を空洞の玉のように巻いた様に似ていることから「苧環」と名付けられたという説もある。高価な品だったが、大正期までは大阪で盛んに供された。しかし手間がかかることが嫌われ、現在では正規のメニューに載せている店は非常にまれである。
鍋焼きうどん
土鍋で煮込んだうどん。
詳細は「鍋焼きうどん」を参照
その他の食べ方
- 揚げうどん
- なお、皿うどんは、名前はうどんだが全く別の料理である。
日本国内における地方のうどん
各地域で食べられているうどんには小麦の生産される土壌、気候、醤油などの醸造業や漁業などの地場産業、流通を担う商人などの存在により、その地域独特の郷土料理となっているもの、また村おこしの一環として地域の名物となったものなど様々な種類がある。
でんぷんうどん
北海道の農村地域で古来より食される郷土料理。小麦の麺ではなく、ジャガイモより精製されたデンプンを用いたうどん。白く透き通った麺で、強い弾力が特徴である。
詳細は「豪雪うどん」を参照
稲庭(いなにわ)うどん
秋田県南部の手延べ製法の干しうどん[13]。日本三大うどんのひとつに数えられる。ひやむぎより若干太く、やや黄色味かかった色をしている乾麺。製造工程は、食用植物油を使用せず打ち粉としてでん粉を使う点や、乾燥前につぶす事による平べったい形状が特徴。麺は気泡により中空になっており、そのために食感は滑らか。稲庭うどんについて記述のある「稲庭古今事蹟誌」によると、寛文年間以前に秋田藩稲庭村小沢集落(現:秋田県湯沢市稲庭町字小沢)の佐藤市兵衛によって始まると伝えられている[14][15]。また、その製法技術は、日本海交易により福岡からもたらされたとする説や山伏から教えられたなどの諸説がある。
甘ったれうどん
宮城県蔵王町で作られているうどん。小麦は北海道産が使われている。麺に細かく刻んだ葱を散らし、上に卵黄を乗せ、甘みのあるタレを使ってかき混ぜて食べる。
ひっぱりうどん
山形県の郷土料理。茹で上がったうどんに納豆やサバ缶などを混ぜて作ったたれを使って食べる。「ひきずりうどん」とも呼ばれている。
詳細は「ひっぱりうどん」を参照
おっきりこみ
二毛作による粉食文化のある群馬県・埼玉県北部・秩父地方の野菜煮込みうどん[13]。
詳細は「おっきりこみ」を参照
上州うどん
桐生うどん
群馬県桐生市を中心とした地域で食べられているやや太めのうどん。群馬県東部の東毛地方は小麦の産地であり[16]、桐生市周辺は製麺業が盛んである。「ひもかわ」と呼ばれる幅広なうどんもある。ざるうどんのほか、「きのこうどん」として食べられる。
詳細は「桐生うどん」を参照
館林のうどん
群馬県館林市は日清製粉グループ本社の前身の「館林製粉」発祥の地であり、東毛地方は小麦の産地であることから[16]、歴史的にうどん食文化があった(江戸時代中頃より館林藩の名物として将軍家に献上されたとの記録がある)[17][18]。1994年(平成6年)より町おこしの観光資源としてうどんが活用されている[17][18]。乾麺が中心となっており[18]、特徴としては変わりうどんが多数ある事[19]。個人店では、まゆ玉が入ったうどんがある。
水沢うどん
群馬県渋川市伊香保町水沢特産のうどん。生地を捏ねてから伸ばすまでの間に、14日程度の熟成期間があり、とてもこしが強いのが特徴。
詳細は「水沢うどん」を参照
耳うどん
詳細は「耳うどん」を参照
加須うどん
詳細は「加須うどん」を参照
冷汁うどん
埼玉県秩父市とその周辺(県西部)、大宮市、川越市、加須市辺りで、主に夏に食されるざるうどん状の家庭料理[13][20]。
詳細は「冷や汁#埼玉県の冷や汁」を参照
武蔵野うどん
埼玉県や多摩地域伝統のうどん。地粉を使った黒っぽいものが多い。以前は小麦の生産が多かったために良く食べられていた。この地域の旧家では冠婚葬祭には必ずうどんを出したという[21]。
詳細は「武蔵野うどん」を参照
ほうとう
山梨県全域で作られる郷土料理[13]かぼちゃや根菜類など季節野菜主体とした味噌汁に、生地に塩を練りこまずコシを作らない状態で幅広に切った麺を、打ち粉が付いたままの生状態から入れて煮込む。またこの調理法のために汁にとろみがある[22]。おやきやおねりと言った粉食料理の範疇と捉えられており、一般にはうどんの範疇とは認知されてはいない[22]。
詳細は「ほうとう」を参照
吉田のうどん
山梨県富士吉田市で作られる郷土料理[13]。非常に強いコシと太さを特徴としており、すすれないとか、うどんが噛み切れないほどである。煮干や鰹節を出汁とした味噌あるいは醤油味の汁で食べる。キャベツと馬肉が入れられ、各店特製の調製唐辛子が用意されている。富士北麓の当地は、冷涼な気候と溶岩台地の地理的条件から稲作が困難で、水掛麦による麦作が行われ伝統的に粉食料理が食べられていた。
詳細は「吉田のうどん」を参照
おしぼりうどん
長野県埴科郡坂城町周辺で作られる料理。ねずみ大根という辛い大根をすりおろした汁に信州味噌を溶かしたつゆにつけて食べる。
詳細は「おしぼりうどん」を参照
氷見うどん
富山県氷見市で作られる手延べ式の細いうどん。加賀藩献上御用うどんとして藩政期より250年以上の歴史があり[23]、秋田の稲庭のように、油を塗らずに延ばしていく。また、手打ちのように足踏みを行うのも特長の一つである。
詳細は「氷見うどん」を参照
ころ(香露)うどん
名古屋の冷やしうどん。
きしめん(棊子麺)
名古屋名物の平らな麺で、「うどん」とは別物である。蕎麦・そうめん・冷麦等のように、麺の1ジャンルとして確立している。ちょうど山梨で「ほうとう」と「うどん」が別に扱われているように、名古屋には「うどん」と「きしめん」がある。
名古屋でのきしめん屋は、うどんではなく蕎麦等も提供する店が多く、うどん屋よりも圧倒的に少ない。きしめんの専門店はさらに少ないのだが、にも関わらず、名古屋ではきしめんと有名になったのは、古くからお宮さん(熱田神宮内)で食べられることから、名古屋以外の人には、名古屋ではうどんよりきしめんとして認知されたからと考えられる。また、二つが別物ととらえるところの一つに、それぞれから生まれたメニューの違いがある。名古屋独自の赤味噌を使ったメニューが両者にあるが、うどんは「味噌煮込みうどん」、きしめんは「豚汁きしめん」と、まったく別の種類のものが発祥であり、豚汁うどんや味噌煮込みきしめんは後世の創作である。また、蕎麦と共に提供する店が多いことから「海老おろし」もきしめんならではのメニューであるとされる。
詳細は「きしめん」を参照
味噌煮込みうどん
名古屋の郷土料理で名古屋めしの代表格の一つ。
詳細は「味噌煮込みうどん」を参照
伊勢うどん
三重県伊勢市周辺に伝わる、柔らかくゆでた極太の麺に黒く濃厚なタレを絡めて食べるうどん[13]。
詳細は「伊勢うどん」を参照
関西のうどん
「おうどん」と呼ぶことが多い。麺は柔らな食感である。これは出汁(関西ではつゆのことを出汁と呼ぶが、根本的に関東のつゆとは異なるものである)がからみやすく、また出汁を吸いやすいようにとの工夫である[24]。出汁は、昆布と削り節(鰹節、鯖節など)をベースに、炒り子(うるめいわしなど)、椎茸、エビなどを合わせるなど、各店で工夫が凝らされる[25]。京都と比べると、魚介出汁は強めで、様々な隠し味を使い、複雑な味わいに仕上げるなど、同じ関西でも地域によって微妙に出汁の違いがあるが、吸い物のように飲み干せるように仕上げられている。また、ごはん(かやくごはんの場合もある)や寿司(巻き寿司、押し寿司、ちらしなど)と共に食することも多い。
かすうどん
大阪の南河内地域で食べられてきたうどん。だしの中に、細切れにした脂の乗った牛の小腸(ホルモン)を油で揚げた「油かす」が入っており、独特の風味がする。大阪市内では2000年代に入ってから、このうどんを出す店が増えている[26]。
こぶうどん
京阪神のうどん店でよく見られるメニュー。「とろろ昆布」、あるいは「おぼろ昆布」をうどんに乗せて供する。関西では昆布を「こぶ」と呼ぶことが多く、このメニューも「こんぶうどん」とは呼ばず「こぶうどん」と呼ぶ。
うどんすき
うどん中心の寄せ鍋風のもの。大阪の料理店「美々卯」の主人・薩摩平太郎が1928年(昭和3年)頃に考案した。本来この「うどんすき」という呼称は美々卯の登録商標だが、やがて同様の調理法が多数の飲食店で供されるようになり、他店のメニューにも「うどんすき」と表示されるようになった。このため美々卯と他店との間で訴訟となったが、1997年(平成9年)に東京高等裁判所は「うどんすきという料理名は既に一般名詞化している」という判断を下し、実質的には商標権が喪失された状態となった。のち1999年(平成11年)に上告棄却で確定。
備中うどん
鴨方うどん、備中鴨方うどん、かも川うどんとも呼ばれる、岡山県浅口市鴨方町およびその周辺で作られるうどん。うどん料理の名称ではなく、うどん麺の名称である。この地域は、古くから手延麺の産地であり、手延そうめんや手延ひやむぎとともに手延うどんも製造されている。特に手延べうどん麺に関しては、生産量は日本一である。
詳細は「備中手延べ麺#備中うどん」を参照
倉敷のぶっかけうどん
江戸時代、天領だった倉敷に来た代官に差し出されたうどんが原型という説がある[27]。江戸の蕎麦を由来とする汁であるため、讃岐など他近辺地域のぶっかけうどんよりも濃く甘味が強い汁で、また具が多めである。古くから倉敷の地で食べられていた郷土料理だったが、地元のうどん店が倉敷名物として売り出し、定着した。
詳細は「ぶっかけうどん」を参照
しのうどん
岡山県倉敷市の玉島にある曹洞宗の名刹・円通寺の修行僧が、江戸時代に食していた「一筋一椀」と呼ばれるうどんの別称。
詳細は「しのうどん」を参照
鳴門うどん
徳島県鳴門市を中心に食べられているうどん。藩政時代から昭和後期まで鳴門市は塩田地帯として栄えたが、塩田での重労働を終えた人々向けにこなれの良い食物として提供されたものとされる[28]。腰がほとんどなく細い麺。だしは煮干しなどを用いあっさりしている。具は細かく刻んだ葱・竹輪・油揚げなど。
たらいうどん
徳島県北東部の土成地区の郷土料理[29]。うどんをゆで汁ごと大きなたらいにあける。そのたらいを数人で囲み、つけ汁に付けて食べる。つけ汁の出汁には川魚(じんぞく)が使われていたが、現在じんぞくを使っている店舗は少ない。
讃岐うどん・しっぽくうどん
香川県特産のうどんで[13]、食感がツルリと滑らかな事が特徴である。トッピングや食べ方は多種多様な品目がある。しっぽくうどんもこの一部。
詳細は「讃岐うどん」を参照
博多うどん(福岡うどん)
福岡・北九州方面で食べられているうどん[30]で、一般的に腰が弱めで柔らかいものが多い[31][32][33][34]。汁は昆布・鰹節・うるめ・鯖節・いりこ・あじこ・あご(トビウオ)等を使用し薄口醤油で仕上げる。具としては「丸天」や「ごぼ天」が一般的である。薬味として柚子胡椒が用意されている店も多い。
発祥としては、仁治2年(1241年)に宋より帰朝した円爾などの僧により、茶・饂飩・蕎麦・饅頭が日本にもたらされ、博多はこれらの発祥だという説がある[31]「腰が弱めで柔らかい」経緯にははっきりしないが諸説あり、伝来した頃のうどんは「単に粉をこねただけの柔らかな麺」といわれるが、その中で「柔らかな麺」という特徴をこの地方では後々まで引き継いでいった[31]、 商人町でせっかちな人が多く食事を早く済ませたい要望が多かった土地柄を反映して、調理時間を短縮するために茹で置きが広まった事や、素早く噛み切れて飲み込みやすい状態が望まれた事もあって柔らかく緩いうどん麺になった[31]、温かい汁でうどんを食べる場合、強い腰がある麺よりも腰が弱めで柔らかい麺の方が汁と絡み易くなることに気付き主流になっていった[32]、などがある。なお、この地方では汁を「すめ」と呼称する場合もある。
丸天うどん
福岡県を中心とした地域のうどん。薩摩揚げに類似する、魚のすり身を円形にして油で揚げた練り物(揚げ蒲鉾)[35]が載っている。当地では揚げ蒲鉾一般のことも「天ぷら」と称することに由来する。九州地方では、「天ぷらうどん」と称する場合、この丸天うどんのことを指すことがある。
ごぼう天うどん(ごぼ天うどん)
福岡県を中心にした地域のうどん。うどんの上に笹がきごぼうをかき揚げにした(もしくはバラバラに揚がった)天ぷら[35]が乗っているもので、九州北部地方の大方の店舗で扱っている。ごぼ天うどんと呼ぶこともある。
かしわうどん
福岡県を中心とした九州北部定番のうどん。鶏肉のだしを使い、鶏肉のそぼろ(この地方の方言で鶏肉をかしわと呼ぶ)をうどんの上に散らしたものである。特に駅弁のかしわめしで有名なJR九州小倉駅から折尾駅、博多駅を経て鳥栖駅にかけての駅立ち食いうどん店では「かしわ無しで」と注文しないと、ほぼ全てのうどんに、このかしわがトッピングされている(つまり「かしわうどん」が、かけうどんのような立場である)。大分県などでは鶏肉を煮付けたブロック状のものが載せられたものを指す。
五島うどん
長崎県五島列島で産するうどん。厚めに丸く伸ばした生地を鎌で渦巻き状に切り出した後(この工程から「鎌切りうどん」とも言われる)、少し力を加えながら横に並べた二本の棒に8の字にかけてから、棒の間隔を少しずつ引き伸ばした後、一旦、生地を外してからまた力をかけながら生地を棒に8の字にかけていく、というそうめんや稲庭うどんのような手延べ製法で作られる。このため普通のうどんより細く、断面が丸いのが特徴。手延べの際に粉をふらず五島産の椿油を使用しており、かすかにその香りがする。たっぷりのお湯で茹で上げたあつあつの釜揚げうどんを醤油やアゴ(トビウオ)出汁のたれで食べる「地獄炊き」が代表的な食べ方である。弘法大師伝来を称する讃岐うどんに対し、五島うどんは地理的に大陸から独自ルートで直接伝来したと言われる[36]。
あごだしうどん
長崎県のうどん。出汁は当地で獲れるトビウオ(五島と同じく当地の言葉でアゴという)で出汁をとる。かつおだしよりあっさりした味。長崎地方は古く中国大陸との貿易の歴史があり、五島手延うどんや島原手延そうめんに見られるように手延製法が受け継がれている。奈良時代の文献には「麦縄」としてうどんが書かれており、これは長崎の五島うどんや島原そうめんに見られる「手延製法」と一致すると考えられる[37]。
ごまだしうどん
大分県の佐伯市発祥のうどん[13]。焼いたエソ類などの魚の身、ごま、醤油等を混ぜ、擂り潰して作られる「ごまだし」と呼ぶ物を湯に溶き、つゆとして用いる。
詳細は「ごまだし」を参照
やせうま
大分県のうどん。うどんの弾力ある食感を生かし、きなこ餅のように黄粉をかけたものである。
詳細は「やせうま」を参照
沖縄そば
沖縄県の郷土料理[13]。蕎麦粉は使用せずに小麦粉とかんすい(鹹水)を使用して作った中華麺の一種であるが、風味や食感はラーメンより、だしも含め「うどん」に近い。本来は、良質の灰からとった灰汁で小麦粉を長時間かけて練り、それを切って湯がいてから菜種油をまぶした製法の麺である。
詳細は「沖縄そば」を参照
日本以外でのうどん
欧米などの日本食ブームによって、日本食レストランのみならず、レトルトや冷凍麺がスーパーマーケット等で販売されはじめており家庭料理としても一般的になりつつある。
香港では「烏冬麵」と書いて、広東語読みで「ウードンミン」と発音する。香港の日本料理店で使われ始めた表記だが、現在では中国大陸でもみかける表記となっている。他に「烏龍麵」という表記が使われる場合もあるが、これでは読みが「ウーロンミン」と訛る。
台湾では烏龍麵、もしくは烏龍湯麵という名称で親しまれている。スープはやや現地化されているが、基本的には日本のうどんと大差はない。
大韓民国では20世紀前半の日本統治の経緯から、現在でも日本式のうどんが우동(ウドン・udong)の呼び名で知られ、韓国人の好きな日本料理の三番目に位置している[38]。しかし、だし汁にコショウが入っているのが普通で、味は似て非なるものが多い。一方、釜山周辺では日本のうどんと同様のだし汁に、キムチを盛ったウドンがある。
ベトナムのホイアンには「カオラウ」(cao lầu)という小麦を原料とする太麺の料理があり、17世紀前半の朱印船貿易時代の伊勢商人が持ち込んだ伊勢うどんをルーツとする説がある。
ハワイは、明治から昭和初期にかけて多くの日本人の移民先となっており、サイミンと呼ばれる麺料理が存在する。現在では中華麺が用いられるが、だしの味は明らかに和風であり、日本人を中心とした各国の移民たちの交流の中で形成されていった料理であると考えられている。
パラオは、戦前に日本の委任統治を受けていた事により、UDONと称する麺料理がある。日本のうどんと同様の醤油味だが、沖縄そばの影響(過去、沖縄からの移民が多かったため)か汁は少なめで、また現地で入手しやすいスパゲッティの麺が使われている点に大きな特徴がある。
2009年に日本を訪れた外国人旅行者を対象に日本政府観光局が行った調査では、日本を訪れた外国人観光客が特に満足した食事のアンケートで寿司、ラーメン、刺し身、天ぷらに次いで5位にランクインしている。
代表的なうどんの写真
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その他
うどんとともに蕎麦も提供している店では、麺の加工や茹での工程でそば粉が付着するおそれがあり、そばのアレルギー物質を摂取する可能性があるため、その旨の注意表示を掲げる店舗もある(そばアレルギー参照)。
脚注
- ^ うどんのルーツに新説-四国新聞社 2009年(平成21年)3月25日閲覧
- ^ 後に、日本農林規格等により、うどんが区別されるようになった。
- ^ 香川県庁のサイトより[1]
- ^ 柔肌の大阪うどんより
- ^ 香川県農政水産部の見解。讃岐うどん#讃岐うどんブームより。
- ^ 讃岐うどん#現代より。
- ^ a b 乾めん類品質表示基準 (PDF)
- ^ a b c 丸麺では断面の直径、角麺では幅を指す。
- ^ 生めん類の表示に関する公正競争規約 (PDF)
- ^ 生めん類の表示に関する公正競争規約 (PDF)では一部特産品を除き「太さに関する具体的な数値による基準」や「形状に関する具体的な規定」を設けていないため、「うどん」「細うどん」「ひやむぎ」「素麺」等は見た目の形状や製造・販売業者の意向等により、一般消費者に誤認されない範囲で自由に選択して名付けられる。
- ^ 日本麺類業団体連合会ホームページ・そばの散歩道 - しっぽく
- ^ 日本辞典・卓袱うどん
- ^ a b c d e f g h i 。各地に伝わるふるさとの味として、2007年(平成19年)、農林水産省により「農山漁村の郷土料理百選」として選ばれた。
- ^ 秋田県稲庭うどん協同組合より。
- ^ 秋田ひとくち知識「稲庭うどん」(秋田物産館)より。
- ^ a b 東洋大学 研究プロジェクト「うどん文化の活性化」
- ^ a b 麺のまち「うどんの里館林」振興会
- ^ a b c 八王子市公式サイト 「食」によるまちおこし事例研究 (PDF)より。
- ^ うどん辞典:全国ご当地うどん<前編>(金トビ志賀)
- ^ All Aboutグルメ うどん「冷汁うどん」
- ^ 武蔵村山のうどん解説
- ^ a b 参考文献:影山正美「ホウトウ」『山梨県史民俗編』
- ^ 氷見うどん高岡屋本舗より。
- ^ COMZINE ニッポン・ロングセラー考 Vol.49「鍋焼うどん」より。
駅すぱあとアンテナ 2006年10月号 あなどるなかれ「立ち食い蕎麦・うどんの名店」より。
うどんについて-うどん出汁を中心に-(2006年11月21日 第39回MKCRセミナー)より。 - ^ くいだおれ大阪 食のライブラリより
- ^ 上原善広『被差別の食卓』(新潮社、2005年6月) ISBN 4-10-610123-8
こちら文芸&学芸書籍編集部(SOFTBANK Creative)メールマガジン「週刊ビジスタニュース」 2005年7月27日より。 - ^ ぶっかけうどん物語
- ^ よしのがわ(国営吉野川下流域農地防災事業) > 地域の紹介 >ひといきコラム「鳴門うどん」より。
- ^ よしのがわ(国営吉野川下流域農地防災事業) > 地域の紹介 >ひといきコラム「たらいうどん」より。
- ^ 一部の博多の人は濁音を嫌う傾向があり、うどんを「うろん」と発音する高齢者などもいる。
- ^ a b c d 日本コナモン協会:コナモザイク(コナモン図鑑)「博多うどん」より。
- ^ a b 長谷川法世(「博多っ子純情」作者、博多町家ふるさと館館長)・福岡市麺類協同組合理事長 対談より。
- ^ 毎日jp 2008年(平成20年)1月28日掲載 グルメ都市福岡:「うどんも、まんじゅうも発祥」ミス福岡がイベントPRより。
- ^ 福岡うどんDB「福岡うどん」より。
- ^ a b 日清製粉東京営業部副部長「讃岐に待ったをかける博多うどんの逆襲」 JMAマーケティングeニュースレター167号(2005年(平成17年)6月13日)・マーケティングホライズン(日本マーケティング協会)平成17年(2005年)5月号
- ^ 長崎県五島手延うどん振興協議会「五島手延うどんの歴史」より。
- ^ 長崎手延うどん「長崎とうどんの歴史」より。
- ^ NHK放送文化研究所「日韓市民意識調査」『放送研究と調査』2010年11月号
関連項目
外部リンク
固有名詞の分類
- UDON [わかやま新報 Staff Blog]わかやま新報
UDONに関連した本
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- UDON オフィシャルガイド 講談社
- 首都圏&讃岐のうどんの名店150―最強のUDONツアーズ! 今食べられるもっとも旨い店セレクション はんつ遠藤 駿河台出版社
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