カヤ
本州、四国、九州、対馬、済州島に分布しており、同じ科のイチイとは異なり、暖帯の林に見られます。東京近辺のハイキングコースになっている山地でも、ときどき見かけることがあります。森林に近い地方では、カヤの名前は古くから果実が食用になるため良く知られています。もともと蓄積が少なく、また成長が悪いため、スギやヒノキのように建築材として使われることはまずないでしょう。 ■木材 ■用途 |
かや (榧)
●わが国の本州、宮城県以南から四国・九州に分布しています。山地に生え、高さは25メートルにもなります。樹皮は灰褐色で縦に浅く割れ目が入ります。葉は長さ2センチほどの線形で、螺旋状または2列につきます。裏面には細くて白い気孔帯が2本あります。5月ごろ、前年枝の葉腋に雄花を、新枝の基部に雌花をつけます。果実は緑色の仮種皮に包まれ、翌年の9月ごろに熟して緑色のままで落下します。写真は、北尾根の静馬ヶ原にあったもので、日本海側に見られる変種の「チャボガヤ(var. radicans)」かもしれません。
●イチイ科カヤ属の常緑高木で、学名は Torreya nucifera。英名は Japanese torreya。
本榧
榧
榧木
臭橙
カヤ
(TORREYANUCIFERA から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/18 22:32 UTC 版)
カヤ(榧[4]、学名: Torreya nucifera) は、イチイ科カヤ属の常緑針葉樹である。材は最高級の碁盤、種子は食用油などの原料に利用される。
- ^ Conifer Specialist Group 1998. Torreya nucifera. In: IUCN 2010. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2010.4.
- ^ Ghimire, Balkrishna; Heo, Kweon (2014), “Cladistic analysis of Taxaceae s. l.”, Plant Systematics and Evolution 300 (2): 217-223
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Torreya nucifera (L.) Siebold et Zucc. カヤ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年9月19日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i 田中潔 2011, p. 45.
- ^ a b 金田洋一郎、満田新一郎『ヤマケイポケットガイド21 野菜・植物』(山と渓谷社 ISBN 4-635-06231-7 )173頁
- ^ a b c d e f g h i j k l m 馬場篤 1996, p. 37.
- ^ a b c d e f g h i j 川原勝征 2015, p. 79.
- ^ 渡辺典博『巨樹・巨木 日本全国674本』山と渓谷社
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
- ^ a b 田中潔 2011, p. 44.
- ^ a b c 厄介者カヤの実 一転 盛り上げ役 ナッツ、食用油…人気加工品に 奈良県曽爾村 伐採「待った」『日本農業新聞』2021年1月22日15面(2021年1月31日閲覧)
- ^ a b c 廣野 2011.
- ^ 樫野葉舟. “本邦飮食物概觀 (4)”. 日本醸造協会雑誌34巻 (1939) 5号. 2023年1月25日閲覧。
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