Scherzo und Marsch S.177 R.20とは? わかりやすく解説

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リスト:スケルツォと行進曲

英語表記/番号出版情報
リストスケルツォと行進曲Scherzo und Marsch S.177 R.20作曲年1851年  出版年1854年 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 スケルツォ Scherzo6分30秒 No Image
2 行進曲 Marsch7分00 No Image

作品解説

2007年7月 執筆者: 和田 真由子

1851年作曲された作品初版では、この曲には、「Wild Jagd/死霊群れ」の名前が与えられていたが、このタイトルは、現在は、超絶技巧第8曲につけられ、「狩」の邦訳知られている。
ちなみに、“Wild Jagd”には、「(深夜騎馬亡者群を率いて空中駆ける)冥界の王」という意味があり、一言に「狩」といって荒々しい類のものであることは間違いない

悪魔的要素の強いスケルツォと、不気味な雰囲気もちあわせながらも勇ましいマーチ、それらの対比効果的で、かつ印象深い

この曲の大きな特徴は、少な動機によって曲全体支配統一されていることである。これらの動機が、音楽的な文脈に従って少しずつ変形しながら曲が進んでいくが、この手法は、のちの大作ソナタロ短調》につながるものだ。

スケルツォとマーチ》は、難易度高く、この曲を献呈されたピアニストテオドール・クラックや、ヴィルティオーゾとして知られるカール・タウジッヒでさえも、この曲を弾きこなすことはできなかった。演奏成功させることができたのは、唯一リスト弟子ハンス・フォン・ビューローのみであったと言われている。
今日でも、とりあげて演奏されることはあまり多くなく、今も尚隠れた名曲としての扱いをうけているといわざるを得ないしかしながらここまで注目されるようになってきた背景には、ライブ録音でこの曲をとりあげ巨匠ホロヴィッツ影響大きといえるだろう。ホロヴィッツは、この曲の後半大幅に書きかえて演奏している。原曲のものと比べると、リスト意図したであろうストーリー性が損なわれているような印象をうけるが、演奏効果原曲のものよりも高く結果的に聴衆多く賛同得ている。

この曲の演奏にあたっては、いわゆる暴れ狂う悪魔のような部分と、“それを統制する力”の部分とを効果的に弾き分けること、また、演奏箇所によって噪音楽音をうまく使い分けることなどに留意したい。




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