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SUPER GT
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/02/03 10:50 UTC 版)
| カテゴリ | グランドツーリングカー |
|---|---|
| 国・地域 | |
| 開始年 | 2005年 |
| チーム | 16 (GT500) 28 (GT300) (合計: 44) |
| ドライバーズ チャンピオン |
GT500: GT300: |
| チーム チャンピオン |
GT500:MOLA GT300:GSR&Studie with TeamUKYO |
| 公式サイト | Super GT.net |
SUPER GT(スーパージーティー)は、自動車レースの1カテゴリー。市販車を大幅に改造した車両で争われる。2004年まで全日本GT選手権 (JGTC) として開催されていたカテゴリーを、2005年より国際シリーズ化したものである。
目次 |
概要
現在 国内で開催されている自動車レースのシリーズとしては、1レース3〜6万人と日本一の観客動員数を誇る。2006年には、いくつかのインターネットサイトで生中継され(2007年は録画放送)、2007年からはBS放送にて、ハイビジョン放送(録画)されるなど、ますます人気が高まっている。
シリーズ運営は、従来は同シリーズに参加するエントラント(レーシングチーム)らの代表によって構成される、任意団体のGTアソシエイション (GTA) が行ってきたが、後述する債務超過問題等への対応に際し安定した運営母体として正式な法人化を必要とする声が高まったため、2008年4月に「株式会社GTアソシエイション」が設立された[1]。
シリーズ発足の経緯
JGTCは、日本自動車連盟 (JAF) の管轄下でレースを開催してきたが、2002年より日本国内に加えマレーシアでシリーズ戦を開催してきた(2003年のみ中止[2])。その人気の高さから、その他にも海外のプロモーターからの誘致話も多く、2005年シーズンはマレーシアに加え上海でもシリーズ戦を開催することが予定された(その後上海でのレースは、現地オーガナイザーの受け入れ態勢が整っていないなどの理由で中止された)。
しかし、3ヶ国以上でシリーズ戦を行うことは、国際自動車連盟 (FIA) の定める国内選手権の規定から外れることになるため[3]、JAFの管轄下を外れざるを得なくなり、それに伴い「全日本選手権」を名乗ることが許されなくなった[4]。
そのためGTAではシリーズ名の変更を検討し、一度は「Super GT World Challenge」という新名称を発表したが[5]、FIAより「World Challengeという名称は世界選手権 (World Championship) との誤解を招く」という理由からその部分を削除するよう求められ、最終的に「Super GT」という名称に落ち着いた。その後、2006年3月に発行したプレスリリースで、シリーズ名表記を「SUPER GT」で統一することが公式発表されている。[6]
なお、2006年以降2011年現在でも日本とマレーシアでのみシリーズ戦を開催したため、JAF管轄下に復帰し再び「全日本選手権」を名乗ることも可能であったが、GTAでは「レギュレーションの改訂においてJAFの意向に束縛されない」「統一したレースディレクターの採用が可能」などといった理由を挙げ、2006年以降もJAF管轄外で独自にレースを行っている。
マシン
車両カテゴリーがグランドツーリングカー(GTカー)であり、原則として市販車を改造したものでなければならない。マシンはGT500クラス、GT300クラスの2クラスに分かれている。両クラス共通の特徴として車重が1,100kg以上で、フォーミュラカーほどではないが市販状態よりかなり軽い。最高速は、他のカテゴリー(FIA GT選手権など)より小さいリストリクターを装着しているため、それらの車両に及ばないが、コーナリングスピード(カーブを曲がる速度)がずば抜けて速く、市販車ベースの他カテゴリー車両と比較しても異次元である。 エンジンは、ベース車両を作っているメーカーのものでかつ、FIA公認もしくはJAF登録されているものであれば、搭載することが可能である[7]。ギアボックスの搭載位置変更も、JGTC時代の2003年から可能(FR車のトランスアクスル化など)になった。
このように改造範囲はレギュレーションで詳細に制限されているが、かなり広範囲であるため、結果的にシルエットフォーミュラに近い純レーシングカーを製作しているといえる。本来コスト低減を標榜しているはずの規定が、開発の激化とコスト高騰を招いているというジレンマに陥っている点も憂慮されている。それぞれのクラスの特徴は以下のとおり。
GT500クラス
最高出力は約500馬力(368kW)、最高速は約280km/hの車両により争われている。ゼッケンの色は白地に黒、ヘッドランプの色は白色または青色である。 このクラスはトヨタ、日産、ホンダの3メーカーが巨費を投じて改造したマシン(ワークスマシン)が主体であり、それらは世界でももっとも性能の高いGTカーである。したがって、国内外メーカーの車両を独自に改造したマシンや、FIA GT1車両を購入し走らせる個人チーム(プライベーター)が活躍する場面は少ない[8](JGTCが始まった当初は、チャンピオンを獲得した例があった)。
なお、2009年からはフォーミュラ・ニッポンと基本仕様を共通化した3.4L V8エンジンをFR搭載し、ステアリングホイールから手を離さずに変速操作が行えるパドルシフトの採用や、ホイールベースの統一や空力パーツの制限など、大幅なレギュレーションの変更が行なわれた。2009年時点レギュレーションに適合しているのはSC430のみで、GT-Rはエンジン、NSXはエンジンや駆動方式等が満たされていなかったが、2010年以降は3社とも規定に適合した車両を使用している。 またこの規定により、海外のリアエンジンを採用した大排気量スポーツカーは、全て特認車としての参加になる。
| JGTC | SUPER GT | ||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2001 | 2002 | 2003 | 2004 | 2005 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 | 2010 | 2011 | |
| トヨタ スープラ | レクサス SC430 | ||||||||||
| 日産 スカイラインGT-R | 日産 フェアレディZ | 日産 GT-R | |||||||||
| ホンダ NSX | ホンダ HSV-010 | ||||||||||
| マクラーレン F1GTR | フェラーリ 550マラネロ | 参戦休止 | アストンマーチン DBR9 | 参戦休止 | |||||||
| ランボルギーニ ディアブロ | ランボルギーニ ムルシエラゴ | GT300へ | |||||||||
| VEMAC 350R | VEMAC 408R | GT300へ | |||||||||
| メルセデスベンツ CLK | 撤退 | ||||||||||
GT300クラス
最高出力は約300馬力(221kW)、最高速は約250km/hの車両により争われるクラス。ゼッケンの色は黄色地に黒、ヘッドランプの色は黄色である。 このクラスは3大ワークスがしのぎを削るGT500クラスとは対照的によりアマチュア向けの傾向があり、参加チームの大半がメーカーの支援を受けていないプライベーターである。
参加車両も国内外の多種多様なマシンが混在しており、2011年には21車種26台ものエントリーがあった。最近は昨今の国産スポーツカー車種の減少を踏まえたレギュレーションの大幅な緩和[9]と、これまでのマシンに比べてより安価に入手・運用が可能なFIA GT3車両の導入を許可したことなどもあって、新たなチームの参戦や車両の多様化に拍車をかけている。
また近年、これらのプライベーターがアニメ、ライトノベルといったサブカルチャー関連企業やパチンコ会社からスポンサードを受ける事例や、DTMソフト「初音ミク」など、版権もののキャラクターとタイアップしてファンからチーム運営費を募る「個人スポンサー制度」を導入する事例が増加しており、そのようなチームが出走させる痛車がレースで鎬を削り合う世界的にも珍しいカテゴリーとなっている。
GT300クラスの車両は「JAF-GT」規格車両と「FIA-GT」規格車両の2種類が混在しており、GTAではこれをより細かく全6カテゴリーに区分・管理している。
JAF-GT規格
SUPER GT独自のマシン規格である。レギュレーション上はJAFまたはFIAから認可を受けた市販車両がベースとされているが、現在では完全な新規制作(もちろん、基本的な寸法などはベース車両に準じている)か、元々FIA-GTマシンとして登録されている車両に改造を加えたものが主流となっている。
FIA-GTに比べてボディの改造範囲が広くよりダウンフォースを得られやすいため、一般的にはコーナリング性能や燃費性能で優れている。さらに、FIA-GTでは厳しく制限されるシーズン中の改良パーツの投入、サスペンションやトランスミッションのギアレシオ調整なども比較的自由に行える。反面、増加した空気抵抗の影響やFIA-GTに比べ小さいリストリクターを装着していることもあってストレートスピードではFIA-GTに劣っている場合が多く、ABSやTCSといった電子制御装置もすべて装着禁止となっている。 またJAF-GTはSUPER GT独自の規格であるため、最初からこの規格を前提に製作されたマシンは少数のワンオフ製作となる場合がほとんどであり、FIA-GT規格車両に比べて生産・運用コストが高額になってしまうというデメリットがある。
カテゴリーA
JAF-GTレギュレーションに基づいて改造を受けた市販車ベースの車両のうち、FIAまたはJAF公認車両に登録されているものが該当する。2011年シリーズ参加車両でこのカテゴリーに分類される車両は参戦していない。
カテゴリーB
JAF-GTレギュレーションに基づいて改造を受けた市販車ベースの車両のうち、FIAまたはJAF公認車両に登録されていないものが該当する。2011年には、トヨタ・カローラアクシオやスバル・レガシィなどをベースにした車両が参戦している。
カテゴリーC
生産台数が市販車認定を受けるのに満たない少数生産スポーツカーをベースに改造した車両が属する。2011年にはASL・ガライヤとヴィーマック・RD350Rの2車種が参戦している。こういった少数生産車は通常の市販車に比べて最初からスポーツ走行に適した設計としやすいため、ベース車両のポテンシャルという点では他のカテゴリーに比べて有利である。ただしこれらの車両は「あくまで」市販車ベースの車両で競うGT300クラスにおいては競技の趣旨にそぐわないため、カテゴリーCの車両は規定重量に加算してさらに特別性能調整のウェイトハンデを搭載することで初めて出場資格を得られることになっている。
カテゴリーD
ベース車両の存在しない車両、すなわち一般に「プロトタイプレーシングカー」と呼ばれる車両が属するとされるカテゴリーだが、実際にはベース車両が存在しているがA~C及びE、F規格のどれにも当てはまらなかったマシンもこのカテゴリーにまとめられている。
そのため所属しているマシンは他のカテゴリーに増してより多種多様である。2011年には事実上ほぼ完全なプロトタイプレーシングカーであるムーンクラフト・紫電をはじめとして、元々はFIA-GT3規格の車両であるが日本で独自に改良を施したワンオフマシンJLOC ガイルド RG-3,オリジナルのGT2規格車両に、JAF-GT規格の範囲内で新たにモディファイしたポルシェ・911GT3RS(996型),元々はホンダ・C32Bエンジンを搭載していたヴィーマック・RD320Rにポルシェエンジンを換装した5号車のマッハ号,LM-GTE規格のフェラーリ・458GTCなどがカテゴリーDから参戦した。カテゴリーDの車両はカテゴリーCの車両よりもさらにワンオフ性が高いため厳しい性能調整が下される。(2011年シーズンのフェラーリ・458GTCは計100kgの性能調整がシーズン中に下った)
FIA-GT規格
世界のモータースポーツを統括するFIAが定めている世界共通のマシン規格。現在GT300にはFIA-GT1、GT2、GT3の各クラスがそれぞれ参戦可能である。こちらは前述したようにJAF-GT規格に比べると改造範囲が狭められているものの、ボディはより市販車のオリジナルに近いため空気抵抗は少ない。その上もっとも下位のGT3クラスでも500PSを超えるパワーを発揮するエンジンを搭載しているため(ただしリストリクターによる吸気制限を受ける)、ストレートでの最高速度はJAF-GT車両に勝る性能を有していることが多い。ただし、コーナリング、燃費性能ではJAF-GTに劣るため、テクニカルサーキットや長丁場のレースでは苦戦を強いられるのが常である。 参戦する際必要になる経費がJAF-GTに比べて安く済むのもFIA-GT車両の利点である。たとえばGT3クラスのマシンであれば新車でも約3000~4000万円ほどで誰でも購入が可能であり、さらに同クラスが参戦可能なレースカテゴリはSUPER GT以外にも多数存在しているため、チーム間での中古車の売買なども世界中で行われている。
2012年からのSUPER GTでは、これらFIA-GT車両のうちGT300クラスに参戦できる規格を、マシンのパフォーマンスや参戦コストなどを考慮し、GT3クラスのみに絞る予定である。[10]
また、同じクラス内で競合することとなるJAF-GT車両との兼ね合いについては、FIAが定めるGT3車両のBOP(バランス・オブ・パフォーマンス、性能調整)からさらに10%程度の性能調整を施し、両カテゴリーの均衡化を図るという。[11]
カテゴリーE
FIA-GT1車両及びGT2車両が該当する。
カテゴリーF
FIA-GT3車両が該当する。
| メーカー | 車両名 | 規格 | 備考 |
| 日産 | フェアレディZ | JAF-GT | 2011年に参戦休止 |
| レクサス | IS350 | JAF-GT | トヨタ・セリカの後継車で2008年より参戦 |
| トヨタ | セリカ | JAF-GT | 2008年にIS350へ変更、撤退。前身のJGTC時代のGT500スープラのコンポーネントを流用していた |
| プリウス | JAF-GT | トヨタ・カローラアクシオの後継車で2012年より参戦予定 | |
| カローラアクシオ | JAF-GT | トヨタ・MR-Sの後継車で2009年より参戦。2012年にトヨタ・プリウスへ変更、撤退。 | |
| MR-S | JAF-GT | 2009年にカローラアクシオへ変更、撤退。バズ・ライトイヤーやライトニング・マックイーンのカラーリングを施した車両が存在した。 | |
| ホンダ | CR-Z | JAF-GT | 2012年第4戦より参戦予定 |
| NSX | JAF-GT | 2006年に撤退 | |
| スバル | BRZ | JAF-GT | 2012年より参戦予定 |
| レガシィB4 | JAF-GT | 2009年第6戦より参戦。2011年に撤退。 | |
| インプレッサ | JAF-GT | 2008年末に参戦休止 | |
| マツダ | RX-7 | JAF-GT | 2011年に撤退 |
| ポルシェ | 911GT3RSR | JAF-GT(996)
FIA-GT2(997) |
997型が参戦中。996型は2010年に撤退 |
| 911GT3RS | JAF-GT | 996型、997型が参戦も、共に2008年に撤退。ただし、996型は2011年に再び参戦 | |
| 911GT3R | JAF-GT(996)
FIA-GT3(997) |
997型が参戦中。996型は2010年に撤退。 | |
| 911GT3 Cup | JAF-GT | 996型のみの参戦、2007年に撤退 | |
| ボクスター | JAF-GT | 986型のみの参戦。2011年に撤退 | |
| 968 | JAF-GT | 2005年に撤退 | |
| ランボルギーニ | ガイヤルドRG-3 | FIA-GT3
(区分上JAF-GT扱い) |
2007年より参戦 |
| ムルシエラゴRG-1 | JAF-GT | 2010年に撤退 | |
| アストンマーチン | V12ヴァンテージ | FIA-GT3 | 2012年途中より参戦予定 |
| V8ヴァンテージ | FIA-GT2 | 2010年より参戦、2012年途中にV12ヴァンテージへ変更、撤退予定 | |
| フェラーリ | 458 | LM-GTE
FIA-GT3 |
LM-GTE車は2011年のみ、FIA-GT3車は2012年より参戦予定 |
| F430 | JAF-GT
FIA-GT2 |
JAF-GT車は2010年に撤退 | |
| 360モデナ | JAF-GT | 2008年にF430へ変更するが、2009年に再び復帰 | |
| ASL | ガライヤ | JAF-GT | 2005年に一時撤退するが、2007~2011年に再び参戦 |
| シボレー | コルベット | JAF-GT(05,08)
FIA-GT3(11-) |
C6型のみの参戦。2005年に撤退するが、2008年再び参戦。また、Z06R GT3が2011年より参戦 |
| ヴィーマック | RD320R | JAF-GT | 2010年に一時撤退するが、2011年再び参戦 |
| RD350R | JAF-GT | 2008年に一時撤退するが、2010年第6戦より参戦再開 | |
| RD408R | JAF-GT | 2008年に一時撤退するが、2010年再び参戦 | |
| ムーンクラフト | 紫電 | JAF-GT | 2006年より参戦 |
| BMW | Z4 | JAF-GT(E86)
FIA-GT3(E89) |
E86型Mクーペは2010年に撤退も、E89型GT3が2011年より参戦 |
| アウディ | R8 | FIA-GT3 | 2012年より参戦予定 |
| メルセデス・ベンツ | SLS AMG | FIA-GT3 | 2012年より参戦予定 |
| フォード | GT | JAF-GT | 2007年に撤退 |
| モスラー | MT900R | JAF-GT(-07)
FIA-GT3(09) |
2007年に撤退するが、2009年第4戦にFIA-GT3車両がスポット参戦。 |
| MT900M | JAF-GT | 2010年より参戦 | |
| ロータス | エキシージ | JAF-GT | 2005年第3戦にスポット参戦 |
ワークスチーム
SUPER GTのGT500クラスに参戦しているワークスチームとセミワークスチームについて紹介をする。
トヨタ自動車・LEXUS
2005年まではスープラで参戦していたが、2006年よりSC430を投入している。2006年はSC430の供給が4台にとどまったため、スープラ(05年型モデル)も2台投入していたが、2007年からはSC430に統一した。2011年現在は、トムス、セルモ、ルマン、クラフト、サード、RACING PROJECT BANDOHの6チームが参戦している。エントラント名は以前は「TOYOTA TEAM ○○」に統一されていた。2008年からは、「TOYOTA TEAM ○○」の前にスポンサー名が入るチームもあった。2009年からはレクサスブランドへと変更し、エントラント名も「LEXUS TEAM ○○」に統一された。なお、土屋エンジニアリングは2009年より参戦を休止している。
エンジンメンテナンスは全車ともTRDが行っている。JGTC時代の2003年から3UZ-FEベースのV8 NAエンジンを搭載。排気量は初年度のみ5.2Lだったが、翌2004年より4.5Lに変更した。2009年からは、レギュレーションに沿ってフォーミュラニッポン用のRV8KをGT用に一部仕様を変更したRV8KGに変更した。 車両開発については、前年の反省点を活かしゼロベースで開発を行っているため、車両製作が遅れることもあるが、開幕戦には十分な戦闘力を有しているなどの実績を有している。しかし、近年は 2007年のNSXの圧倒的な速さや、2008年の2009年規格を先取りしたGT-Rの参戦などにより、苦戦しているが再三の特別性能調整(最低車重の変更 開幕戦/第3戦〜:1,100kg、第2戦:1,140kg)の影響もあり、2008年 第3戦(富士)でZENTセルモSC430(立川・ライアン組)が優勝。
唯一レギュレーションに適合している車両で参戦した2009年では、第2戦(鈴鹿)でZENTセルモSC430(立川・ライアン組)が優勝。また、同年第6戦の鈴鹿でKRAFT SC430(石浦・大嶋組)が見事ポールトゥーウィンでGT500初優勝し、第8戦の(オートポリス)ではPETRONAS TOM'S SC430(脇阪・ロッテラー組)が優勝し、この年、脇阪寿一/アンドレ・ロッテラーはドライバーズチャンピオンを獲得した。
日産自動車
JGTC時代の2004年から2007年までフェアレディZにて、2008年よりGT-Rで参戦。2008年までは5台を供給していた。2008年末からの世界同時不況による自動車販売台数の世界的減少から2009年は4台、2010年は3台と、3メーカーで最も少ない台数での参戦となったが、2011年は4台に戻った。2011年現在の参戦チームはニスモ、チームインパル、KONDO Racing、モーラの4チーム。かつてはハセミモータースポーツもこれに加わっていた。
エンジンメンテナンスは全車とも東名エンジンが担当している。かつては、ニスモ用のみオーテックジャパン(RB26DETT時代は日産工機)が担当していた。他陣営と比較し、JGTC時代とは対照的に苦戦気味であり、2002年途中からVQ30DETTベースの3.0L V6 T/Cエンジンを使用していたが、2006年最終戦では1台のみにVK45DEベースの4.5L V8 NAエンジンを搭載。2007年は全車 V8 NAに順次切り替えた(ニスモの2台は開幕戦から、他チームは第3戦から)。2010年からは、レギュレーションに沿って3.4L V8のVRH34Aに変更し、さらに2011年途中よりVRH34Bに変更した。
2008年からは、復活したGT-Rで参戦。2009年規格を部分的に先取りしたこともあり、速さと強さは圧倒的で、ザナヴィニスモGT-R(本山・ブノワ組)が開幕2連勝した。その結果、特別性能調整により最低車重が段階的に引き上げ(第2戦:1,150kg、第3戦 - :1,180kg)られた[12]が優位性は変わらず、本山哲/ブノワ・トレルイエがドライバーズチャンピオンを獲得した。 2009年には、重量増やパワーダウンから、レーシングカーには装着されなかったエアコンを装着[13]した。2009年の第5戦・菅生では、MOTUL AUTECH GT-R(本山・ブノワ組)がJGTC時代から「菅生では日産は勝てない」というジンクスを打ち破り、初優勝した。 また、2011年にはS Road MOLA GT-Rが第四戦優勝、2011年度の総合優勝を貰った。
本田技研工業
シリーズ発足から2009年までNSXにて、2010年よりHSV-010で参戦。2006年まで4台、2007年からは5台を供給。2011年現在の参戦チームはARTA、童夢、チーム国光、NAKAJIMA RACINGと、2007年から参戦のREAL RACINGの5チーム。2005年、2006年には童夢とARTAを「Team Honda Racing」(監督は童夢の中村卓哉)として参戦させていたが、2007年よりいずれも独立したチーム(車両メンテナンスは童夢のまま)として参戦。
エンジンメンテナンスは全車M-TECが担当している。2005年は、前年に引き続き3L V6 T/Cエンジンであったが、ベースエンジンはC30AからC32Bに変更した。しかし、前年同様 劣勢は否めず途中から2003年までと同様の3.5L V6 NAに変更し競争力を回復した。2009年は排気量のみレギュレーションに沿った3.4Lに縮小した。2010年はレギュレーションに沿ってフォーミュラニッポン用のHR10EをGT用に一部仕様を変更したHR10EGに変更した。
2005年は、序盤こそ苦戦を強いられていたが、第3戦・セパンよりARTA NSX(伊藤・ラルフ組)に3,5L V6 NAエンジンを投入したところ2位という好成績を収め、その後全車に投入し他陣営を追撃した。2006年も昨年まで好調そのままに4勝を挙げたが、ここ一番でのトラブルが多くチャンピオン獲得は成らなかった。2007年はさらに速さが増した、ARTA NSXが3勝を挙げ、ドライバーズ/チームの両チャンピオン(ドライバーズ:伊藤大輔/ラルフ・ファーマン、チーム:ARTA)を獲得した。その他年間ポイントランキングでは1位から4位をNSXが独占し、TAKATA童夢NSX(道上・小暮組)は5回ポールポジションを獲得した。2008年は、前年のNSXのあまりの強さから性能調整のため最低車重が引き上げ(開幕戦/第2戦:1,150kg、第3戦〜:1,140kg)られ、苦戦を強いられた結果、第5戦(菅生)でのTAKATA童夢NSX(道上・小暮組)の1勝にとどまった。2009年もあまり良い結果を残すことはできなかったが、最終戦・もてぎを前に、NSXでの参戦を終了し2010年より新型車を投入することを発表。その後の最終戦において、ARTA NSXがポールトゥーウィンで優勝し、有終の美を飾った。
2010年開幕戦の鈴鹿においてHSV-010 GTがデビューし、予選ではウィダーHSV-010 GT(小暮・ロイック組)がポールポジションを獲得するも、アクシデントによりリタイアしたが、第2戦(岡山)にて再度ポールポジションを獲得し初優勝。ドライバーズ/チームの両チャンピオン(ドライバーズ:小暮/ロイック、チーム:ウイダー ホンダ レーシング)を獲得した。また他のチームも、第5戦でKEIHIN HSV-010 GT(金石・塚越組)、第6戦でARTA HSV-010 GT(ラルフ・井出組)が優勝した。
タイヤ
SUPER GTでは、GT500・300双方のエントラントに対して多数のメーカーがレース用タイヤを供給している。コスト削減等の理由からタイヤのワンメイク化を選択するカテゴリが増加するなか、複数のタイヤメーカーによるコンペティションを実現させているSUPER GTは世界的に見ても珍しい例となりつつある。
ブリヂストン
- GT500クラスにおいて最も供給数が多いタイヤメーカー。2011年現在はホンダ4台、日産2台、トヨタ4台と各メーカーで半数以上を誇る。
- GT300クラスには1998年以来供給していなかったが、2011年よりARTA ガライヤへ供給を開始した。
- ホンダ勢は2004年まで、日産勢は2005年までブリヂストンに一本化していた時期もあった。
ヨコハマ
- GT500クラスには日産1台、トヨタ1台に供給している。ホンダ勢への供給は無い。
- GT300クラスにも多数のチームに供給している。
- かつては、岡山国際サーキットやセパンで相性が良いと言われていた。実際、それらで行われたレースでは、ヨコハマユーザーがたびたび優勝を遂げている。
- ワークスドライバーとして、かつては織戸学(2000年から2007年)がいた。また、荒聖治も2001年から2003年、2006年から2009年、2011年と長らくヨコハマタイヤを履いたチームに所属している。
ダンロップ
- GT500クラスにはホンダ1台に供給している。日産、レクサス勢への供給は無い。
- GT300クラスにはJIMGAINER フェラーリに供給している。(ただし、2011年の6~8戦にスポット参戦した10号車はヨコハマである)
- トヨタ勢は2002年より、ホンダ勢は2005年より各1台供給しており、参戦当初はデータがないため、苦戦していたが、近年は好成績を収めている。
- ワークスドライバーとして、かつては服部尚貴(2002年から2007年)、脇阪薫一(2002年から2005年)、アンドレ・クート(2008年から2010年)がいた。また、道上龍は2009年までブリヂストンタイヤを履いていたチームに所属していたが、2010年シーズンよりダンロップタイヤの開発をしている。
ミシュラン
- GT500クラスにはトヨタ1台、日産1台に供給している。ホンダ勢への供給は無い。
- GT300へは1997年と2000年から2001年(スポット参戦)、2005~2010年まで供給した。(2002~04年はBFグッドリッチブランドで参戦)
- かつては2003年までトヨタ勢のトムスチームに供給していたが、2004年に撤退。しばらくの間SUPER GTへの供給は無かったが、2009年より再開、2009年はハセミ、2010年はニスモと、日産勢の1台づつに供給していたが、2011年より日産勢はMOLAに変更、新たにトヨタ勢のサードへ供給を開始した。
ハンコック
- GT300クラスの、自チームハンコックチームに供給
レギュレーション
予選
基本的には、通常のタイムアタック方式とスーパーラップ方式を組み合わせた形で行われている。60分間のタイムアタックを2回行ったあと、スーパーラップが行われる。なお、予選はクラス上位3車の平均タイムを基準に、変則的な107%ルールが採用される。[14]
予選1回目で、各クラス10位以内になったチーム(マシン)のみがスーパーラップに参加ができ、予選1回目で10位となったのチームから一発本番の1周のラップタイムを競い、ラップタイムの早い順にスターティンググリッドが決定する。予選1回目で各クラス11位以下となったチーム(マシン)は、予選1回目のタイムでスターティンググリッドが決定される。
スーパーラップでは、コース上に事実上アタック中のマシンしかいない[15]ため、ドライバーが選曲したBGMが流され、観客がチームと一丸となって贔屓のチームを応援することができる。
2007年第3戦 富士では、TAKATA童夢NSXがゴールデンウィーク中ということもあり、多くの家族連れを意識してか『名探偵コナン』とコラボレートし、スーパーラップ中にピットに主人公のコナンが登場。BGMに合わせながらコナン(声:高山みなみ)が応援するなどのチーム独特の演出も見られた(このときTAKATA童夢NSXは、見事ポールポジションを獲得)。
しかし、全20台の走行に時間がかかり、路面温度に差が出過ぎるなどの問題点もあり、2007年以降、第7戦もてぎでは、試験的にF1と同じノックアウト方式が採用され、2010年以降はノックアウト方式が主流になった。
決勝
GT500、GT300と続けて、ローリングスタート方式で行われる。フォーメーションラップを(通常1周。雨天時2周程度)行い、ペースカーがコースを外れ、信号が青になったら一斉にスタートとなる。ただしコントロールライン(スタートライン)を通過するまでは追い越しは禁止されている。
ウエイトハンデ制
JGTC時代からの特徴として、予選・決勝の上位成績マシンには錘(ハンディウエイト:H.W.)の搭載を義務付けることによって、同クラス内の全マシンの実力の拮抗を図っている。上位成績を重ねるごとにH.W.が増えるため、勝ち続けることは困難になってくる。また、かつては決勝中にファステストラップを記録したマシンに対してもH.W.を課していた(2007年より廃止)。最大積載量は、GT500クラスは車重が1,200kgになるまで、GT300クラスは100kgとなっている(ただし、累積は継続される)。H.W.の搭載位置は、50kgまでは鉛板をマシンの助手席位置への取り付けが規定されているが、それ以上については自由とされている。
一方で、決勝の成績が下位(2007年現在は6位以下)になった場合は、次戦以降のH.W.を軽減できるほか、H.W.が一定以上(2007年現在はGT500クラスで100kg以上、GT300クラスで50kg以上)になると、過度な重量増にタイヤ、ブレーキ、サスペンション等が耐えられない恐れがあるため、安全面の確保という観点からリストリクター径を1ランク縮小する(=エンジンパワーがダウンする)代わりにH.W.を50kg軽減できる。2008年はGT500クラスについて車重の上限を1,200kgとし、それを上回るH.W.が課せられた場合にはリストリクター径の縮小で対応することとなった。
2009年からは、これまでの予選、決勝レース結果による決定されていたH.W.が、ドライバーズポイントに比例し付加されることとなり、ウエイトの最大積載量は両クラスとも100kgとなった。
しかし、過去にはウェイトの増加を嫌い故意に順位を操作するなど、マシンの性能やチーム戦略、成績とウエイトハンデは密接に関係することから、その具体的内容については毎年議論が絶えず、ここ数年は毎年制度に何かしらの変更が加えられている。
救済措置
各レースの予選や決勝で基準タイム(上位6台の平均)より遅く、かつポイントランキングで7位以下のマシンに対して、救済措置としてリストリクター径の拡大(=エンジンパワーアップ)による性能の引き上げ措置が施される。2009年からは廃止された。
SUPER GTが抱える問題点
経営問題
| 種類 | 株式会社 |
|---|---|
| 市場情報 | 非上場
|
| 本社所在地 | 東京都品川区西五反田2-4-2 東海ビル5F |
| 設立 | 2008年4月1日 |
| 事業内容 | 自動車競技会の運営 |
| 代表者 | 坂東正明(代表取締役) |
| 資本金 | 8,555万円 |
| 主要株主 | 富士スピードウェイ トヨタテクノクラフト NISMO モビリティランド GTエントラント協会 岡山国際サーキット 坂東正明 |
| 外部リンク | SUPER GT |
現在日本国内で開催される四輪モータースポーツにおいて最も多くの観客動員を集め、経営も順調だと思われていたSUPER GTであったが、同シリーズの運営組織であるGTAが、実は約2億数千万円にも上る債務超過状態に陥っていたことが2007年3月に明るみに出た。
直接の原因は「スポンサーの一社が倒産したため、当初予定されていた協賛金が入金されなかったこと」とされているが、元々GTAは2005年にも年間で約1億円ほどの赤字を出していた経緯があり、以前から「シリーズのプロモーション等(特に『激走!GT』等のテレビ番組の制作)に費用をつぎ込みすぎているのではないか」といった疑問を、エントラント(レーシングチーム)側から持たれていた。
この問題を解決するため、GTAでは従来組織運営の中枢を担ってきた理事会ならびに事務局を解散した上で、同月に行われたGTA総会において新たな運営組織として「GTA委員会」を発足させることを決定。GTA委員会の委員長にはRACING PROJECT BANDOH代表の坂東正明が就任し、シリーズ運営については従来の体制を維持しつつも、プロモーションに関しては年内にも新法人を立ち上げ、運営コストの見直しによる黒字転換及び債務一掃を図る方針を表明し[16]、その宣言どおりシリーズ最終戦前の記者会見において「株式会社GTプロモーション」(社長はKRAFT代表の平岡寿道)を設立したことを発表した[17]。
これに加えシリーズ運営の安定化を狙い、2008年4月1日付でシリーズ運営を担う母体企業として「株式会社GTアソシエイション」が設立された。出資比率はトヨタ(直接の出資者は富士スピードウェイとトヨタテクノクラフト)・日産(同じくNISMO)・ホンダ(同じくモビリティランド)というGT500クラスのワークス3メーカーが計47.34%、参戦するチーム側の代表者で構成される「GTエントラント協会」が47.34%、それ以外に岡山国際サーキットが5.26%を出資し、残る1株は発起人代表として坂東が保有する。同社の社長は坂東が兼任する[1]。
若手ドライバーの育成問題
国内のモータースポーツにおいて最も隆盛を誇っているSUPER GTであるが、その人気の原点は重量ハンディキャップ制を導入するなど、勝負の面白さ(特定のチームに勝利が集中することをさけた)に着目した運営面が理由のひとつに挙げられる。一方、SUPER GTが人気を集める中、反比例するかのように国内フォーミュラレースの人気がなくなってきており、スポンサー獲得が困難等の理由でF3などのミドルフォーミュラの参戦ドライバー数が減少する傾向にある[18]。そこで、各自動車メーカーが期待する若手ドライバーを、育成プロジェクトとしてGT300クラスの提携チーム等に送り込むことが多くなってきた(人気レースの方がスポンサーを獲得しやすいため)。しかし、この試みは今のところ、あまり機能していない。
本来、ドライバーはレースにおいて、扱うマシンの性能を限界まで引き出し、コンマ1秒を削りとる能力が要求される。しかしSUPER GTでは、重量ハンディキャップという人為的にコントロールをされた状態で戦うため、必ずしもマシンの能力を完全に引き出せない。また、シリーズチャンピオンの獲得を睨み、ハンディウエイト軽減のため故意に順位を落とすなどのケースが過去にもあった。
また、SUPER GTマシンは性能が高いとはいえいわゆるツーリングカーであり、フォーミュラカーとはセッティング方法が大きく異なってしまう。このため本カテゴリーからF1やインディカー・シリーズ(IRL)などへのステップアップを目指すのは難しい(井出有治・中嶋一貴などはF1へとステップアップしたが、SUPER GTと同時にフォーミュラ・ニッポンや全日本F3選手権にもエントリーしていた)。
ツーリングカーレースとして本カテゴリーに匹敵する規模・人気を誇るレースとしては世界ツーリングカー選手権(WTCC)、ドイツツーリングカー選手権(DTM)等があるが、DTM、WTCC、SUPER GTのマシンはそれぞれ全く性格が異なる上、WTCCとDTMには日本の自動車メーカーや(スポンサーとしての)大企業がほとんど参加していないためバックアップも得られにくいことから、ツーリングカー分野での海外進出も難しい。実際、過去日本人ドライバーがWTCCやDTMにフル参戦した例は、2003年の金石勝智(DTM)、2011年の谷口行規(WTCC)などごく少数である。
この結果、本カテゴリからさらなるステップアップを目指すドライバーの受け皿が事実上GT500クラスに限られ、しかもGT500クラスのシートに空きが出ることが少ないため、多くのドライバーがステップアップを望みながらもそれが果たせないのが現状であり、将来の人気ドライバー育成という観点からは少々問題である。さらに2009年からはコスト削減で金曜日のテスト走行(日曜日決勝の場合)が認められなくなったため、走行の機会が減り、若手ドライバーが経験を積む場が減る懸念も表出している。
子供の集客
近年のスポーツカー離れを懸念し、より多くの子供にサーキットに脚を運んでもらおうと、中学生以下無料や、2006年よりキッズウォークと呼ばれる、子供を対象にした無料のピットウォークが開催されている。キッズウォークは、普通のピットウォークと大きく異なり、参加できるのは中学生以下の子供とその保護者だけあり、子供へのGTカーのラジコンやダイキャストモデルといったプレゼント(ただし抽選)が準備されている。また子供連れの父親に向けたグッズを配るチームがあるなど、その試みは結実し、近年家族連れの観客が増えたのは事実である。
全日本選手権の扱い
前述の通り、SUPER GTは2005年より国際シリーズ化を目指してJAFの管轄下から離脱したものの、現実には日本国外でのシリーズ展開は、年間1レース程度がカレンダーに組み込まれるのみと不発に終わっており、2008年現在はJGTC時代とほぼ変わらないシリーズカレンダーでの運営を余儀なくされている。このためNISMOの柿元邦彦ら一部の関係者から「JAFの管轄下に戻り、全日本選手権に復帰すべきではないか」との意見が出始めている。
全日本選手権への復帰を求める側からは「全日本選手権に戻ることで、フォーミュラ・ニッポンと並ぶ日本のトップカテゴリーとしての位置づけを明確にでき、中小エントラントにとってはスポンサー獲得の面で有利になる」「国際シリーズ化した現在も車両レギュレーション等はJAFの制定したものを利用していることから、実情に合わせるべき」等の意見が出されている。ただ、元々SUPER GTがJAF管轄下を離脱した背景には「『アクシデントへのペナルティの判断がサーキットにより異なる』という問題が、JAF管轄下では解決が難しい」という問題があり(詳細は日本のモータースポーツ#興行体制を参照)、現状でも基本的な状況が変わっていないこと、またシリーズ運営自体も(前述の債務超過問題を除けば)おおむね好調を保っていることから、今のところ全日本選手権への復帰を求める意見は大勢とはなっていない。
なお、2011年11月12日に板東代表が記者会見の中で、2013年度より韓国・霊岩郡の韓国インターナショナルサーキットでSUPER GTを開催するため12月に仮調印することを明らかにした。これ以外にも中国の珠海市(2004年に珠海国際サーキットでJGTCのオールスター戦の開催計画があった)でも開催計画があるほか、東南アジアでの開催も見えてきているとしている。さらに将来的にはSUPER GTのレギュレーションを使用し、東南アジアでの統一レギュレーションで各国のシリーズ戦を行い、東南アジアでのチャンピオン決定を行う計画もあるという[19]。
コストの高騰
現在のSUPER GTの車両規定、いわゆるN-GT規定は、日本独自の規定を盛り込んだため、FIA-GT選手権のFIA-GT規定及びル・マン24時間レース、ルマン・シリーズ、アメリカン・ル・マン・シリーズなどのLM-GT規定とは、全く相容れない物となっており、交流戦すら事実上行えなくなっている。更に問題なのはSUPER GTのそれぞれのカテゴリーは、車両規定がほぼ毎年のように改変される。そのため各メーカー、チーム共にマシンの開発に掛かるコストが高騰の一途を辿っている。近年ではGTの基本概念であった「市販車ベースの改造」という概念が、もはやかつてのGT1クラス規定のように形骸化している、むしろ見た目だけが市販車の面影をかろうじて残したプロトタイプレーシングカーとの声もある。シャシのパイプフレーム化などのコスト削減策(特にGT300クラスのプライベーターが参加しやすくなる)を講じても、それが全く奏功することなく、逆にマシン開発を激化させる要因となる悪循環すら生み出している。GT500に至っては最早プライベーターが参加できる環境(特に海外メーカーのリアエンジン車はほぼ締め出された格好となっている)ですらなくなっており、近年ではSUPER GTから撤退するチームも多く現れている。2009年からはレース開催時の予選前日のテストを取り止め、予選・決勝の二日間のみの開催として、全体のランニングコストを抑制する措置を実施しているが、根本的な対策になっていないという声もある上、デビューしたばかりのドライバーが実際にサーキットを走行する機会が減る事への懸念も残されている。またサーキットでの搬入、搬出など、各エントラントに掛かる負担が以前より増した事実が明らかとなっている。
レース放送
2006年シーズンからGTAが自ら映像制作(いわゆるオフィシャル映像)を行い、CS放送、地上波等へ供給を開始した。実況下田恒幸、解説由良拓也、鈴木恵一(2007年)、松浦孝亮(2008年)、福山英朗(2009年)、レポーター高橋二朗、一戸恵梨子(2008,09,10年)、瀧口友里奈(2011年現在)の出演者陣。
衛星放送
- CS/BS放送
- J SPORTSにて中継を放送。当初コメンタリー部分を差し替えて放送されていたが、2007年はそのまま放送されている。また、同年7月1日よりスカパー!e2において、また2008年10月1日よりスカパー!において、J SPORTS Plus(現 J SPORTS 4)にてHD放送を行っている。さらに、2011年10月1日には2010年最終戦以来となるBSでのHD放送も開始された。
- また、インターシリーズ化に伴い2005年より海外でも本格的な放送がスタートしているため、放送が国際映像として使われる関係から、番組中のテロップについて、従来日本語表記だったものを原則として英語表記に切り替えている。
- 2008年から中継ではないが、J SPORTSからGTV(SUPER GTトークバラエティ)の放送が行われている。出演者 高橋二朗、桝本奈生(元レースクイーン)(2008年)、美馬寛子(2009年)、一戸恵梨子(2010年)、瀧口友里奈(2011年現在)
地上波放送
- SUPER GT+
- 2011年シーズンからテレビ東京系列にて毎週日曜23:30 - 24:00に放送されるSUPER GTを中心にした情報番組[20]。1週遅れでBSジャパンでも毎週日曜10:30 - 11:00に放送される。
インターネット放送
SUPER GT 公式サイトにて決勝日夜間よりレース後ダイジェストムービーも配信(無料)。
過去の放送
地上波
- 2003年から2010年3月(2009年シーズン)まで、テレビ東京がSUPER GTを中心とする情報番組『激走!GT』を放送。
- 2007年9月まで、テレ玉他で放送されている自動車情報番組『CAR Hyper』にて、GT300クラスを中心としたレースリポートを放送。
- 2006年シリーズからはフジテレビのモータースポーツ情報番組『モタ・スポ!』にてレースダイジェストが放映されていた。
- 2010年シーズンはフジテレビで、『フジテレビ スーパーGTコンプリート』にて月1回程度で、SUPER GTのレースダイジェストなどを放送。
BSデジタル放送
モバイル放送
- 2009年3月31日15時(JST)まで、モバHO!のチャンネルONEが2005年からライブ放送継を行っている
インターネット放送
- いずれも2006年から放送を開始した。2006年はYahoo!動画にてライブ配信を行っていたが1年で終了。SUPERGT.netとGyaOとDOING.TVは2007年にも録画配信。
- SUPERGT.net - 2006年&2007年シリーズの決勝レースダイジェストをVOD配信中。
- GyaO (USEN) - 2007年シリーズの全戦の決勝レース映像と、GT500クラスマシンのオンボード映像をVOD配信中。
- DOING.TV(オープンインタフェース) - 現在は利用できない。2006年&2007年シリーズの全戦をマルチアングルでVOD配信。
- Yahoo!動画 (Yahoo! JAPAN) - 2006年シリーズ国内開催全8戦の生中継ライブ配信を行った(マレーシア戦のみレース開催後にVOD配信)。
- エキサイト - 公認ファンサイトにて2006年シリーズ全9戦のダイジェスト版と独自のオリジナル番組のVOD配信を行った。
歴代チャンピオン
| 年 | ドライバー(マシン) | チーム | ||
|---|---|---|---|---|
| GT500 | GT300 | GT500 | GT300 | |
| 2005年 | (ZENTセルモスープラ) |
(RECKLESS MR-S) |
NISMO | TEAM RECKLESS |
| 2006年 | (OPEN INTERFACE TOM'S SC430) |
(雨宮アスパラドリンクRX-7) |
TOYOTA TEAM TOM'S | RE 雨宮レーシング |
| 2007年 | (ARTA NSX) |
(TOY STORY Racing apr MR-S) |
AUTOBACS RACING TEAM AGURI | Cars Tokai Dream28 |
| 2008年 | (XANAVI NISMO GT-R) |
(MOLA レオパレス Z) |
PETRONAS TOYOTA TEAM TOM'S | MOLA |
| 2009年 | (PETRONAS TOM'S SC430) |
(ウェッズスポーツ IS350) |
LEXUS TEAM PETRONAS TOM'S | RACING PROJECT BANDOH |
| 2010年 | (ウイダー HSV-010 GT) |
(TOMICA Z) |
ウイダー ホンダ レーシング | HASEMI MOTOR SPORT |
| 2011年 | (S Road MOLA GT-R) |
(初音ミク グッドスマイル BMW) |
MOLA | GSR&Studie with TeamUKYO |
2004年以前の歴代チャンピオンは全日本GT選手権の項を参照。また各年の詳細については下記囲み内のリンクを参照。
|
||||||||
脚注
- ^ a b 東京中日スポーツ・2008年3月17日付 22面
- ^ 当時流行したSARSの影響で、マレーシアラウンドが中止された。代わりに富士で2ヒート制で開催。
- ^ FIA International Sporting Code 24条a項では「国内選手権はシリーズ中1イベントのみ国外で開催できる」と定められているが、3ヶ国以上でシリーズ戦を行うと国外で少なくとも2イベントを開催しなければならず、この規定を満たさなくなる。
- ^ ノンタイトルイベントはこの規定の対象外なので、2004年にアメリカで行ったオールスター戦のような形であれば、「全日本選手権」を名乗ることに問題はない。
- ^ JGTC 11年間の通算成績表彰式で幕引き、そして新シリーズ発表! - MSN自動車
- ^ 2005年のFIA国際シリーズカレンダー上はシリーズ名「Super GT Inter Challenge」と表記され、2006年以降のFIA国際シリーズカレンダー上はシリーズ名「Super GT」と表記されている。(2008年現在)
- ^ ただし、特認が認められれば、ベース車両の製造メーカーとは異なるメーカーのエンジンも搭載できる。
- ^ 2006年にはチーム郷がマセラティ・MC12で新規参戦を予定していたが、特認パーツを用いても国産ワークスに対抗することは難しいと考えられ、参戦を見合わせることになった。2010年時点 海外メーカーのワークスマシンは参加していないが、2009年にはプライベーターがアストンマーチン・DB9で参加していた。
- ^ ただし、改造範囲の拡大によってJAF-GT車両の製作コストはクラス発足当初より大幅に上昇し、シリーズ初期に多くみられた純粋な市販車チューン車両もほとんど姿を消してしまった。
- ^ 2012年からGT300クラスの主流はJAF-GTとFIA-GT3に?AUTO SPORT web 2012年8月23日
- ^ 来季JAF-GTに対し、GT3車両は“+10%”調整かAUTO SPORT web 2011年9月11日
- ^ 第6戦からは20kg (1,160kg)引き下げられた。
- ^ 第2戦:1及び12号車、第3戦:24号車、第4戦(セパン):全車
- ^ ただし、各クラス前シーズンで12位以上、全戦参戦になったチームにはシード権が与えられ、この規定の対象外となる。
- ^ 約半周差で、前後にアタックする(した)マシンがコース上にいる。
- ^ Racing On・2007年5月号 pp.92 - 93
- ^ オートスポーツ・2007年11月15日号 p.30
- ^ 例えば全日本F3選手権においても、参加台数は2007年は12台、2008年に至っては9台(ナショナルクラスを含めても16台)と、減少傾向は止まっていない。
- ^ スーパーGT、13年に韓国F1サーキットで開催へ,AUTO SPORT WEB,2011年11月12日
- ^ 今年のGT地上波放送は"進化版"の『SUPER GT +』にAUTOSPORTS WEB 2011年3月7日
関連項目
外部リンク
SUPER GT+
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/01/22 06:20 UTC 版)
| SUPER GT+ | |
|---|---|
| ジャンル | スポーツ番組 |
| 放送時間 | 毎週日曜日23時30分 - 24時00分(30分) |
| 放送期間 | 2011年4月10日 - |
| 放送国 | |
| 制作局 | テレビ東京、PROTX |
| 出演者 |
中尾明慶 |
| 音声 | ステレオ放送 |
| 外部リンク | 公式サイト |
SUPER GT+(スーパージーティープラス)は、2011年4月10日からテレビ東京系列で放送されているSUPER GTの情報を中心としたモータースポーツ及び自動車情報番組[1]。
目次 |
概要
テレビ東京では2003年10月からSUPER GT情報番組である『激走!GT』を放送していたが、2010年3月に終了した。2010年シーズンのSUPER GT情報番組はフジテレビに移行し、『フジテレビ スーパーGTコンプリート』のタイトルで放送されていたが、2011年から再度テレビ東京に移行した上で本番組が開始されることに伴い、テレビ東京におけるSUPER GT情報番組が1年ぶりに復活することになった。
2011年現在、地上波ではSUPER GTを専門に取り扱う唯一の番組になる。また、『激走!GT』をネットしていなかったBSジャパンでも7日遅れで放送される。
他系列局では、『激走!GT』のネット局であった熊本放送(RKK)のみが期間限定で当番組をネット[2]している。
出演者
- MC(リポーター兼任)
- リポーター
- 不定期出演
スタッフ
ネット局
| 放送対象地域 | 放送局 | 系列 | 放送開始日 | 放送曜日・時間 | 放送日の遅れ |
|---|---|---|---|---|---|
| 関東広域圏 | テレビ東京 | テレビ東京系列 | 2011年4月10日 | 日曜 23:30 - 24:00 | 制作局 |
| 北海道 | テレビ北海道 | 同時ネット | |||
| 愛知県 | テレビ愛知 | ||||
| 大阪府 | テレビ大阪 | ||||
| 岡山県・香川県 | テレビせとうち | ||||
| 福岡県 | TVQ九州放送 | ||||
| 全国 | BSジャパン | BSデジタル放送 | 2011年4月17日 | 日曜 10:30 - 11:00 | 7日遅れ |
関連項目
- 激走!GT(2010年3月までテレビ東京系で放送されていたSUPER GT情報番組)
- フジテレビ スーパーGTコンプリート(2010年シーズンにフジテレビで放送されていたSUPER GT情報番組)
脚注
- ^ 今年のGT地上波放送は"進化版"の『SUPER GT+』にAUTOSPORTS WEB 2011年3月7日
- ^ [1] - 当番組プロデューサー武笠一樹のTwitterでの発言
外部リンク
| テレビ東京系列 日曜23:30 - 24:00枠 | ||
|---|---|---|
| 前番組 | 番組名 | 次番組 |
|
石川遼スペシャル RESPECT
〜ゴルフを愛する人々へ〜 【土曜 22:30 - 22:55へ移動】 |
SUPER GT+
(2011年4月 - 現在 - ) |
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