STS-51
名称:STS-51
オービター名称:ディスカバリー
打ち上げ国名/機関:アメリカ/アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ年月日:1993年9月12日
着陸年月日:1993年9月22日
宇宙飛行士:フランク・L・カルバートソン/ウイリアム・F・レディ/ジェームス・H・ニューマン/ダニエル・W・バーシュ/カール・E・ウォルツ
飛行時間:236時間11分
STS-51のディスカバリーは、通信技術衛星ACTSを軌道上に放出しました。ACTSは、先進的な技術やアイデアで新しい通信衛星を開発していくために作られた実験用の人工衛星です。地上からの通信をうまく受け取れないなど、最初のうちはトラブルもありましたが、宇宙飛行士たちの努力によってACTSは正常に働くようになりました。
そのほかにもSTS-51ディスカバリーでは、紫外線望遠鏡を使って星間ガス雲を観測することにより、どのようにして星が生まれ、どのように消滅するのかを研究するなどの科学実験を行いました。
約10日間の飛行を終え、ディスカバリー号は無事に地球へ帰還しました。
1.どんな形をして、どのような性能を持っているの
スペースシャトル・ディスカバリーは、オービター(軌道船)と呼ばれる有人宇宙船(ディスカバリー)と、それを打ち上げるための固体燃料ブースターロケット2基と、液体燃料を入れてある外部タンクからなっています。全体の長さは56メートル、高さ23m、重さ2,000tで、オービターだけの長さは37m、高さ17m、重さ85tです。外部タンクは使い捨てですが、オービターとブースターロケットはくりかえし使われます。
2.打ち上げや飛行の順序はどうなっているの?
ブースターロケットの噴射と、外部タンクの液体燃料を使うオービターの噴射で打ち上げます。2分後に、燃料の燃えつきたブースターロケットが切り離され、パラシュートで落下します。8分後、高度250kmから400kmに達したとき外部タンクが切り離され、オービターは軌道修正用エンジンで地球周回軌道に乗ります。オービターが地球に戻るときは、グライダーのように滑空しながら着陸します。
4.宇宙でどんな活動をし、どのような成果をおさめたの?
通信技術衛星ATCSの放出に成功し、また、紫外線望遠鏡で星間ガス雲の観測を行いました。
※参考文献
「Newton Collection II 宇宙開発」竹内 均・監修(教育社)1992年発行
「SPACE ATLAS 宇宙のすべてがわかる本」河島信樹・監修/三品隆司・著(PHP研究所)1995年発行
STS-51
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/13 05:09 UTC 版)
STS-51は、1993年9月にAdvanced Communications Technology Satellite (ACTS)を打ち上げるために行われたスペースシャトル・ディスカバリーのミッションである。また、SPAS-ORFEUS衛星及びそれに搭載されたIMAXカメラの放出、回収を行った。この年の後半で行われたSTS-61のハッブル宇宙望遠鏡ミッションのための器具と技術を評価するために、宇宙遊泳も行われた。STS-51は、GPS受信機(ニコン・トリンブル社のTANS Quadrex)を運んだ最初のスペースシャトルのミッションである。頭上の窓に取り付けられたが、限られた視野とガラスからの信号減衰が受信機の性能に深刻な影響を与えた[1]。なお、三重の冗長性を持つ完全なGPSは、14年後のSTS-118で完成した。
- 1 STS-51とは
- 2 STS-51の概要
- 3 宇宙遊泳
- 4 関連項目
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