STS-50
名称:STS-50
オービター名称:コロンビア
打ち上げ国名/機関:アメリカ/アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ年月日:1992年6月25日
着陸年月日:1992年7月9日
宇宙飛行士:リチャード・N・リチャーズ/ケネス・D・ボワソックス/ボニー・J・ダンバー/エレン・S・ベーカー/カール・J・ミーデ/ローレンス・J・デルカス/ユージン・H・トリン
飛行時間:331時間30分
STS-50のコロンビアは、USML-1(米国微小重力実験室)を積み込んで宇宙飛行を行いました。
USML-1は宇宙の微小重力を利用して科学実験を行うための有人宇宙実験室です。スペースシャトルの居住区とパイプ状の通路でつながれ、宇宙飛行士たちが行き来できるようになっていました。
そのなかでは、溶かした物質の結晶やタンパク質の結晶やゼオライト(含水ケイ酸塩)の結晶が成長していくようすを調べる実験、液体の表面張力の対流運動を調べる実験、固体表面が燃焼するようすを調べる実験など、さまざまな科学実験が行われました。また、シャトルのなかで長期間暮らす乗組員を調べる医学的な実験もありました。
約13日間の飛行を無事に終え、コロンビアは地球へ帰還しました。
1.どんな形をして、どのような性能を持っているの
スペースシャトル・コロンビアは、オービター(軌道船)と呼ばれる有人宇宙船(コロンビア)と、それを打ち上げるための固体燃料ブースターロケット2基と、液体燃料を入れてある外部タンクからなっています。全体の長さは56m、高さ23m、重さ2,000tで、オービターだけの長さは37m、高さ17m、重さ85tです。外部タンクは使い捨てですが、オービターとブースターロケットはくりかえし使われます。
2.打ち上げや飛行の順序はどうなっているの?
ブースターロケットの噴射と、外部タンクの液体燃料を使うオービターの噴射で打ち上げます。2分後に、燃料の燃えつきたブースターロケットが切り離され、パラシュートで落下します。8分後、高度250kmから400kmに達したとき外部タンクが切り離され、オービターは軌道修正用エンジンで地球周回軌道に乗ります。オービターが地球に戻るときは、グライダーのように滑空しながら着陸します。
3.宇宙飛行の目的は?
USML-1(米国微小重力実験室)のなかで、宇宙の微小重力を利用し、さまざまな科学実験を行うことです。
4.宇宙でどんな活動をし、どのような成果をおさめたの?
溶かした物質の結晶やタンパク質の結晶やゼオライト(含水ケイ酸塩)の結晶が成長するようすを調べたり、宇宙飛行士の健康を医学的に調べるなど、さまざまな科学実験を行いました。
※参考文献
「Newton Collection II 宇宙開発」竹内 均・監修(教育社)1992年発行
「SPACE ATLAS 宇宙のすべてがわかる本」河島信樹・監修/三品隆司・著(PHP研究所)1995年発行
STS-50
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/27 10:17 UTC 版)
STS-50は、アメリカ合衆国のスペースシャトルのミッションであり、スペースシャトル・コロンビアの12回目のミッションである。ハリケーンダービーの残した悪天候のため、エドワーズ空軍基地に着陸できず、コロンビアが初めてケネディ宇宙センターに着陸した[1][2]。
- 1 STS-50とは
- 2 STS-50の概要
- 3 デブリと微小隕石の衝突
STS-50
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/25 08:48 UTC 版)
1992年6月25日にコロンビアがケネディ宇宙センターから打ち上げられ、7月9日に同所に着陸した。United States Microgravity Laboratoryと軌道滞在期間延長機器の初飛行となった。2週間のミッションで、結晶成長、流体物理学、流体力学、生物科学、燃焼科学等を含む科学実験が行われた。331時間30分のミッションで、地球を221周し、570万マイルを移動した。
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