STS-114
名称:STS-114
オービター名称:ディスカバリー
打ち上げ国名・機関:アメリカ/アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ年月日:2005年7月26日以降(予定)
着陸年月日:-
宇宙飛行士:アイリーン・M・コリンズ/ジェームス・ケリー/野口聡一/スティーブン・ロビンソン/アンドリュー・トーマス/ウェンディー・ローレンス/チャールズ・カマーダ
飛行時間:-
STS-114(ディスカバリー)は、2003年2月1日のSTS-107(コロンビア)空中分解事故以来、初となるスペースシャトルのミッションです。野口飛行士は船外活動で、シャトルの主翼素材(RCC)とオービター腹部の耐熱タイルを軌道上で点検する技術を検証します。ISS(国際宇宙ステーション)組み立てミッションとしては、コントロール・モーメント・ジャイロを交換し、交換部品や生活物資を多目的補給モジュールで運びます。
1.どんな形をして、どんな性能を持っているの?
ディスカバリーは、有人宇宙船であるオービター(軌道船)と打上げ用の固体燃料ブースターロケット2基、液体燃料外部タンクから成っています。全体の長さは56m、高さ23m、重さ2,000tで、オービターのみでは長さ37m、高さ17m、重さ85tです。外部タンクは使い捨てですが、オービターとブースターロケットはくり返し使われます。
2.打ち上げや飛行の順序はどうなっているの?
ブースターロケットの噴射と、外部タンクの液体燃料を使うオービターの噴射で打ち上げます。2分後に燃料の燃えつきたブースターロケットが切り離され、パラシュートで落下します。8分後、高度250kmから400kmに達したとき外部タンクが切り離され、オービターは軌道修正用エンジンで地球周回軌道にのります。地球にもどるときはグライダーのように滑空しながら着陸します。
3.宇宙飛行の目的は?
STS-107コロンビアが2003年2月、帰還時に空中分解する事故を起こして以来、スペースシャトルは飛行を中断してきました。ISS(国際宇宙ステーション)の建設も中断し、滞在乗組員の交代や物資補給はロシアのプログレス宇宙船に頼ってきました。そのような状況の中で事故原因が調査され、より安全なスペースシャトルの飛行をめざして取り組みが行なわれています。STS-114ディスカバリーは、スペースシャトル飛行再開第1号機として、軌道上における機体の損傷状態の点研修復技術を検証し、ISSの組み立てを再開し物資補給を行ないます。
4.宇宙でどんな活動をし、どのような成果をおさめたの ?
STS-114ディスカバリーのミッションでは、2名の宇宙飛行士が滞在しているISSに食糧、消耗品などの物資を補給します。そしてISSを姿勢制御している装置を交換し、部品の組み立てを再開します。ミッションスペシャリストとして野口聡一宇宙飛行士が重要な役割をにない、船外活動を行ないます。野口飛行士は、ISSの建設再開に向けた新技術の開発にも携わっています。今回のミッションは飛行再開第1号として、スペースシャトルの飛行をより安全にするための技術のテスト飛行でもあり、ISSの建設再開の第一歩ともなるものです。そして、日本の宇宙技術が命運をかける日本実験棟「きぼう」の打ち上げへとつながる意味も持っています。
STS-114
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/13 14:25 UTC 版)
STS-114 は、スペースシャトル・コロンビアの事故後に行われた、最初の「飛行再開(Return to Flight)」ミッションである。
- 1 STS-114とは
- 2 STS-114の概要
- 3 飛行中の修理
- 4 ミッションの推移
- 5 ミッション・パラメータ
STS-114
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 14:56 UTC 版)
2005年(平成17年)7月26日午後11時39分(日本時間=JST)に打ち上げられたスペースシャトル、ディスカバリー号に搭乗した乗組員の一人である。少年時代はボーイスカウトに所属、茅ヶ崎で打ち上げを見届ける会では所属していたボーイスカウト茅ヶ崎二団が打ち上げを見届けた。 また野口飛行士は、ボーイスカウトで知り合ったワッペン製造業経営の友人に贈呈用ワッペンを依頼。乗組員全員の名前を入れてもらい、1人2枚ずつ贈呈した。ワッペンには黄色で縁取りをしてあり、ディスカバリー号と野口の出身地、茅ヶ崎のシンボル烏帽子岩(姥島)が陰に描かれている。スペースシャトルから出ている炎の色はグラデーションが使われており、凝った作りに仕上がっている。ワッペンは乗組員全員がユニフォームの青いジャケットに付けて搭乗した。 15日間にわたる飛行中、3度の船外活動を行い、スペースシャトルでは初の機体補修に携わった。3回目の船外活動は、はみ出した耐熱タイル間の詰め物 (gap fillers) の除去であった。シャトルに搭載した道具が右利き用であったためスティーブン・ロビンソン飛行士がメインで作業を行い、左利きの野口飛行士はサポートに入った。ただし、道具を使用するほどでもなく、詰め物は手で引っ張るだけで抜けるというものだった。
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