STOVLとは? わかりやすく解説

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STOVL

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 03:20 UTC 版)

航空機の離着陸方法」の記事における「STOVL」の解説

垂直離着陸機多くVTOLSTOL両方対応しており、このような機体垂直/短距離離着陸機称される。この場合実際の運用では垂直離陸 (VTO) はめったに行われず短距離離陸 (STO) と垂直着陸 (VL) を組み合わせたSTOVL方式short takeoff/vertical landing、ストーブル)での運用がほとんどとなる。 離陸の際には、例え垂直離陸できるだけの推力があったとしても、少しでも滑走して翼に風を当て揚力発生させればそれだけ離陸重量大きくなり、搭載量増やすことができる。例え地上静止推力10,659 kgfのF402-RR-408(ペガサス11-61)エンジン搭載したAV-8B攻撃機場合、VTO時の最大離陸重量は9,414キログラム (kg) なのに対しSTO時には14,061 kgまで増大するこの際スキージャンプ勾配使用すれば搭載量を更に増やすことができる。 これに対し着艦の際には、燃料などを消費した分だけ機体重量軽くなっているため、安全確実な垂直着艦選択することになる。垂直着艦では上下する飛行甲板にも安全に降りることができ、艦の動揺風向風速による制約小さいとされるイギリス海軍クイーン・エリザベス級では、大きな艦型おかげで滑走レーン長いことを活用して着艦の際に、垂直にではなく斜めに下降するSRVL (Shipborne rolling vertical landing) を行うこともある。これは60ノット程度低速前進しながら、艦尾方向からストレート・イン進入接地するもので、若干ながら前進速度をつけることで主翼揚力発揮できるようになり、より重い状態でも着艦できるようにすることで、兵装投棄せずに済むと期待されている。空母飛行甲板戦闘機リフトエンジン双方損耗少なくする効果もある。一方で接地後の制動車輪ブレーキ依存するため、この方法を用いるのは天候条件良好なときに限られるという制約もある。 短距離離陸するハリアー 垂直着陸するF-35B

※この「STOVL」の解説は、「航空機の離着陸方法」の解説の一部です。
「STOVL」を含む「航空機の離着陸方法」の記事については、「航空機の離着陸方法」の概要を参照ください。

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