魚類の水かび病菌とは? わかりやすく解説

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魚類の水かび病菌 [Saprolegnia parasitica,S.shikotsuensis]

 鞭毛菌類の中の卵菌類属す水かび魚類寄生して、独特の症状をおこす真菌症全て"水かび病"とよんでいる。このかび病はかっては"水生病"または"綿かぶり病"とよばれていたが、この病名はほかのかび病と紛らわしいので現在は使われていないわが国ではサケ科魚類上記のかびによる病気報告されているが、欧米では同じサプロレグニア属別の菌種原因する水かび病が多い。とくにサケ・マス類孵化(ふか)場では採卵後の魚卵寄生する問題になることがある。その症状として卵または魚体表面綿毛状の菌糸集塊がみられ、さらに、魚体では表皮組織真皮皮下筋肉へと菌糸伸びてついにはそれらの組織壊死(えし)させる。低タンパク血症となり、浸透圧の調節障害となることが死因考えられている。
水かび鞭毛菌類(以前藻菌類の中の1群)の卵菌類属しミズカビ科ミズカビ属、ワタカビ属、アファノマイセス属に分類されている多く菌種がある。これらの水かびの形は区切りのない糸状菌糸で、休眠胞子(8-15μm)をつくり、はっきり区別できる造卵器造精器をもち、無性的に遊走子によって増殖する。サプロレグニア・シコツエンジス(S.shikotsuensis)は北海道支笏(しこつ)湖の天然ヒメマスから分離され水かびである。水かび病の予防治療各国マラカイト・グリーン使用されている。
なお、しばしばウナギ発生する"綿かぶり病"の原因菌もサプロレグニアであるが、まだ菌種確定されていない。ただし、このかび病が発生する前の病気として細菌性のエロモナス感染症疑われている。




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