Rasタンパク質
別名:Ras
英語:Ras protein
低分子GTP結合タンパク質の一種。Rasタンパク質はGTPと結合すると活性化し、GDPと結合すると不活性化するというスイッチのような性質を持っており、このON/OFFの状態の違いと切り替えのタイミングが、生体内での様々なシグナル伝達に重要な役割を果たしている。
細胞の表面には受容体型チロシンキナーゼと呼ばれるタンパク質が結合しており、このタンパク質が細胞外の刺激を受け取ると、細胞内にあるRasタンパク質にシグナルを伝達する。シグナルを受けたRasタンパク質は、他のタンパク質の作用によってそれまで結合していたGDPと切り離され、新たにGTPと結合する。これにより、Rasタンパク質が活性化し、さらに下流へのシグナル伝達が行われる。シグナル伝達を終えたRasタンパク質は、再度GDPと結合して不活性化する。このシグナル伝達は全体的には、細胞の分化や増殖、代謝、老化など、様々な生体活動に繋がっている。
Rasタンパク質をコードしている、すなわちRasタンパク質のもとになる「ras」という遺伝子に異常が起こると、Rasタンパク質が常に活性化した状態になることがある。この時にはいわば、スイッチが常に入りっぱなしの状態になるため、細胞の成長や増殖が制御不能になり、その結果としてがんが発生することが知られている。
がんが発生する理由は様々だが、全てのがんの約15%から20%程度にRasタンパク質の異常が関与しているといわれている。そのため、抗がん剤の開発に際しては、Rasタンパク質やその関連タンパク質をターゲットとし、異常に活性化したRasタンパク質を阻害することが目指される例が多い。また、新たに生成(翻訳)された直後のRasタンパク質の活性化に関与する、小胞体膜上のRce1タンパク質をターゲットとした抗がん剤の開発に向けた研究も行われている。
アール‐エー‐エス【RAS】
RAS
Ras
RAS
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/12 09:37 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動RAS
- ロシア科学アカデミー(Russian Academy of Sciences)
- 王立天文学会(Royal Astronomical Society)
- Remote Access Service
- The Refugee All Stars
- Reliability, Availability and Serviceability(信頼性、可用性、保守性) - RASIS: Reliability, Availability, Serviceability, Integrity, Security(信頼性、可用性、保守性、保全性、機密性)を参照
- Reusable Asset Specification(ソフトウェア再利用の標準規格)
- 日立製作所・東芝製の家庭用エアコンの型番
- Renin-Angiotensin System レニン-アンジオテンシン系
- Rasタンパク質 - 低分子量GTPアーゼの一種
- RAISE A SUILEN - BanG Dream!のバンド
- Redundant Acronym Syndrome - 冗長頭字語症候群
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RAS(レール・アダプター・システム)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/21 01:48 UTC 版)
「ナイツアーマメント」の記事における「RAS(レール・アダプター・システム)」の解説
ナイツアーマメント社のレール付きハンドガードとしては初期の製品であり、M4自動小銃の純正プラスティック製ハンドガードと交換して運用するタイプの簡易型レール・ハンドガードである。カービン用では14スロットのピカティニーレールを上下左右の4面に備え、下面のレールを取り外して通常のM4と同じくM203グレネードランチャーを取付けることができる。
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RAS (ハイライン移送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/14 02:22 UTC 版)
「補給艦」の記事における「RAS (ハイライン移送)」の解説
洋上給油と同様、洋上での弾薬や糧食などのドライカーゴの洋上補給(replenishment at sea, RAS)についてもアメリカ海軍が先駆者であった。まず1944年末に第5艦隊の補給担当幕僚であったバートン・ビッグス大佐が移送方法(Burton method)を開発したが、これは要するに、補給艦のブームで移送する物資を釣り上げたのち、これに受給艦からのラインを接続し、両艦のウインチを調整しながら受給艦へと引き寄せていくものであった。 1950年代には、ミサイルの普及に伴ってより洗練された移送方法が検討されるようになり、まずFAST (Fast Automatic Shuttle Transfer)法が開発されたが、艦隊で用いるには複雑すぎたため、やや簡素化されたSTREAM(Standard Tensioned Replenishment Alongside Method)法が開発され、1970年より艦隊で用いられるようになった。 STREAM法では、まず補給艦と受給艦との間にハイライン索を張り渡したのち、受給艦の受給装置(パッドアイ)にSURF(Standard Underway Replenishment Fixture)を接続する。移送する物資を吊り下げたトロリーは、ハイラインにぶら下がった状態で、インホール・ラインとアウトホール・ラインの操作によって、補給艦のスライディングブロックとこのSURFとの間を移動することになる。なおこのシステムでは、ハイラインの張力はラムテンショナー装置(油圧と圧縮空気を利用した「空気バネ」式の張力緩衝装置)によって調整される。 補給艦のスライディングブロックから受給艦にむけて発進したトロリー SURF側まで到着したトロリーから物資を回収する受給艦の乗員
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RAS
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 08:08 UTC 版)
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「RAS」の例文・使い方・用例・文例
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