ペロブスカイト
英語:perovskite
灰チタン石(ペロブスキー石)の異称、および、同鉱物に見られる結晶構造(ペロブスカイト型結晶構造)の通称。2009年に太陽電池の材料としての有用性が見いだされ、次世代の太陽電池材料として注目されている。
ペロブスカイト太陽電池の大きな特徴のひとつに、製造の簡単さを挙げることができる。基本的に原料をチタン板に塗るだけで太陽電池パネルが製作できる。シリコン系太陽電池のように精密で特殊な製造装置を必要とする工程が不要であり、従来の太陽電池にくらべてはるかに安価に製造できる。原料そのものも安い。
ペロブスカイト太陽電池の発電効率は著しく向上しつつあり、2012年時点で約10パーセント、2013年に約15パーセント、2015年前半時点では20パーセント超を記録している。太陽電池としての安定性や再現性に難があったもの、2015年には国立研究開発法人物質・材料研究機構が安定性・再現性ともに優れたペロブスカイト太陽電池の構築に成功している。
関連サイト:
単純構造化による安定したペロブスカイト太陽電池構築に成功 - 国立研究開発法人物質・材料研究機構
ペロブスカイト
灰チタン石(Perovskite)
Afrikanda massif,Kola Peninsula,Russia
CaTiO3 画像の幅約1.6cm
画像中央の黒い結晶が灰チタン石です。
ニオブ(Nb)を含む灰チタン石の亜種で、ニオブ灰チタン石、または
灰鉄チタン石(Dysanalyte)とも呼ばれる標本です。
灰チタン石(Perovskite)
San Benito County,California,USA
CaTiO3 画像の幅約8mm
ベニト石で有名なSan Benito County産の灰チタン石です。
キラキラと光輝の強い8面体結晶をしています。
灰チタン石(Perovskite)
Zelentsovkaya,Central Urals,Russia
CaTiO3 画像の幅約1.2cm
黒色をした立方体の結晶が灰チタン石です。
名前が示すようにカルシウム(Ca)とチタン(Ti)の鉱物です。
灰チタン石
(Perovskite から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/04 04:25 UTC 版)
灰チタン石(かいチタンせき、perovskite)あるいはペロブスキー石[4]、ペロブスカイト[5]は、酸化鉱物の一種。ロシアの鉱物学者レフ・ペロフスキーによって発見された。化学組成は CaTiO3(チタン酸カルシウム)、結晶系は直方晶(斜方晶)系。灰チタン石グループの鉱物。
- ^ 国立天文台編 編「おもな鉱物」 『理科年表 平成20年』丸善、2007年、639頁。ISBN 978-4-621-07902-7。
- ^ Perovskite (英語), MinDat.org, 2012年4月11日閲覧。 (英語)
- ^ Perovskite (英語), WebMineral.com, 2012年4月11日閲覧。 (英語)
- ^ 文部省編 『学術用語集 地学編』日本学術振興会、1984年、324頁。ISBN 4-8181-8401-2。
- ^ 日本地質学会編 『地質学用語集 - 和英・英和』共立出版、2004年、367頁。ISBN 4-320-04643-9。
- ^ 草地功、逸見千代子・逸見吉之助「岡山県備中町布賀産ペロブスカイト」 『鉱物学雜誌』第11巻第4号、日本鉱物学会、1973年、 219-226頁、 doi:10.2465/gkk1952.11.219、 ISSN 0454-1146。
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