エヌ‐ティー‐エス‐シー【NTSC】
NTSC 【National Television System Commitee】
エヌティーエスシー (NTSC)
NTSC [National Television System Committee standard]
NTSC
読み方:エヌティーエスシー
NTSCとは、米国の地上波アナログカラーテレビ放送の規格を策定した委員会の名称、あるいは同団体によって策定された規格のことである。
NTSCの規格は、525本の走査線を、毎秒30フレームの速度で飛び越し操作を行う(インタレース方式)と規定されている。
NTSCは米国をはじめ、日本、台湾、韓国、中南米などでも採用されている。日本で採用されている仕様は細部が標準規格とは異なっており、特に区別する場合は「NTSC-J」と呼ばれている。ちなみにヨーロッパなどではPALやSECAMが採用されている。
なお、日本では、テレビ放送のデジタル化に際して日本が開発したISDB(Integrated Services Digital Broadcasting)規格への移行が進められており、2011年7月までにNTSCによる放送は廃止される。同様に、米国でもデジタル化のため他の規格が設けられている。
NTSC
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/21 05:19 UTC 版)
NTSCは、コンポジット映像信号および、それを用いたテレビジョン放送方式の仕様および標準規格「RS-170 (A)」「SMPTE-170M」などの通称。
注釈
- ^ 画像を水平走査線で分解するという事は、垂直方向にはサンプリング(標本化)を行っているのと等価であり、436本というのは白い水平線と黒い水平線を交互に並べた画像を白と黒の境目が走査線の境目と一致するように撮影した理想的な状況下での最大解像度である。撮影するTVカメラを上か下に1/2ラインずらした時の画像を想像してみて欲しい。一面灰色の、何も描かれていない絵が表示されてしまう事になる。またカメラのズームレンズをワイド側に引いて白と黒の周期を走査線の周期の等倍未満にするとナイキスト定理によるモアレが発生し、この場合も元の絵とかけ離れた画像になってしまう。
RCA社のレイモンド・D・ケルはこの現象の調査の為、一般人を含む視聴者に様々な画像を見せて実験を行い人間が視認可能な垂直解像度は状況にも拠るが走査線数の64%(1934年調査) - 85%(1940年調査)になるという観測結果を得た。一本の走査線の中でも電子ビームが当たっている中央部が最も撮影時の感度が高く(表示時には明るく)中心から離れるにしたがって感度や輝度が漸減して行く撮像管撮影・ブラウン管表示システムでは低下の度合いが大きく約70%であるが、CCDやCMOSといった撮像素子で光学像をとらえLCDやプラズマディスプレイのような表示デバイスに映し出す場合は走査線の幅の下端から上端まで同じ感度を持ち同じ輝度で発光させられるためほぼサンプリング定理通りの90%程度まで向上する。
なお、ケルの実験では全てプログレッシブスキャン(順次走査)で表示した画像を使って調査しており時折言われる「飛び越し走査を行う事で起きる(とされる)垂直解像度の低下現象」とケルファクターとは本来無関係である。
参考:M. Robin, "Revisiting Kell", Broadcast Engineering, May 2003 & Kell, Bedford, Trainer, "An Experimental Television System : Part II - The Transmitter", Proceedings of the IRE, vol.22 issue11, page 1246-1265, 1934, ISSN 0096-8390 - ^ 走査線1本の幅が視角度1分(1/60度)未満になる距離。視力1.0の人物を標準的な視聴者として想定したとき、この人がこの距離よりもブラウン管から離れると画面上に並んだ走査線間の隙間が潰れ「走査線の集まり」ではなく「面」として認識されるようになる。画面縦横比3対4で総走査線525本、映像信号を含む事ができる有効走査線が485本、オーバースキャン率90%を考慮すると画面上に表示される走査線数は430本あまりになるNTSCの場合、画面対角線の長さの6倍とされている。
- ^ 水平方向の全てのタイミングの基準点。色副搬送波のゼロクロス(位相0度および180度)点もここに同期させている
- ^ 現代の16mm映画フィルムは、HDTVのそれを越える2000ラインペア以上の分解能を持っている。
- ^ 等しければ、明暗の帯や画像のゆがみの位置は画面上で固定される。
- ^ FM変調では、変調前の信号の周波数が高くなるに従って復調後の信号に現れるノイズが増加するという特性を持っている。そのため変調前の信号の高域を強調しておき、復調後に高域を減衰する事でノイズレベルも同時に低下させるプリエンファシス/ディエンファシス処理がラジオ放送その他で一般的に行われている。
- ^ ただし周波数変移はFMラジオの±75kHzからTVでは±25kHzに狭まっているため、音量は1/3となる。
- ^ NHKの全放送局、サンテレビ、放送大学などは停波直前にコールサインを読み上げていない。
出典
- ^ see FCC Code of Federal Regulations Title47 Part73 Section699 figure7 .
- ^ 大塚吉道「NTSC-フイールド周波数59.94Hz, 1000/1001の秘密-」『映像情報メディア学会誌』第54巻第11号、2000年、1526-1527頁、doi:10.3169/itej.54.1526。
- ^ アナログテレビ放送 “終了”1カ月前倒し/NHK・民放計画 映像やめ音声のみ
- ^ 7月1日以降のアナログ放送で画面左下に停波告知-画面の1/9で「アナログ放送終了まであと○日」 - AV Watch、2011年6月17日。
- ^ 総務省ウェブページ 「地上デジタル放送受信のための支援(簡易チューナー無料給付等)」
NTSC
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/07/05 09:11 UTC 版)
詳細は「NTSC」を参照 映像信号であるカラーテレビジョン信号方式の一つNTSC方式は北米と日本、台湾などで用いられている。アスペクト比は、4対3である。NTSC方式の走査線は、525本(有効走査線は、480本)なので、ドットに換算すれば、640×480ドット(VGA相当)になる。 伝送フレーム数:29.97フレーム/秒 2:1インターレース 水平同期信号:15.734264kHz 垂直同期信号:59.94Hz 輝度信号帯域:約6MHz 色搬送波信号帯域:約3MHz 水平解像度:約500TV本(最大) 同期周波数は白黒より僅かに低く設定されている。 画面アスペクト比は基本的には「4対3」だが、画像をスクイーズさせ、ID-1信号と一緒に伝送する事で、「16対9」のワイド映像にも対応している。 D端子では、NTSC信号と同等の品質の映像信号のための規格をD1としている。 ※DVDレコーダー(NTSC方式)では、映像信号を、720×480ドットで記録・再生する。
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「NTSC」を含む「映像信号」の記事については、「映像信号」の概要を参照ください。
NTSC(480i)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/21 21:13 UTC 版)
「ウルトラワイド・フォーマット」の記事における「NTSC(480i)」の解説
National Television System Committee (NTSC)の放送はアナログであり、アナログNTSCディスプレイを対象としていた。この規格は、1954年に米国のNTSCによって開発および実装された。また、米国の貿易相手国による国際的な採用も広まっていた。デジタルビデオ形式に変換すると、DV NTSCのアスペクト比は3:2、解像度は720x480i、リフレッシュレートは60Hzになっていた。
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NTSC
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/18 12:32 UTC 版)
日本やアメリカで使用された、NTSCと呼ばれるアナログテレビ規格に480iは由来するが、480は正確なNTSC解像度より少ないので注意が必要である。例えば「VHSは480iである」とするのは正確ではない。
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NTSCと同じ種類の言葉
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