【榴弾砲】(りゅうだんほう)
Howitzer
曲射砲の一種で、臼砲より緩い放物線で砲弾を発射し、有効射程の長いもの。
臼砲よりも装薬が多く、負荷が大きいために砲身も厚く、砲基部も重量が要求される。
これは運用上大きなデメリットではあるが、長い射程と高い精度のため現在でも砲兵の主力である。
グリッド座標を指定して地帯を制圧する兵器であり、砲弾は榴弾が主体になる。
瞬間投射弾量ではMLRSに劣るが、持続性と経済性の高さで勝る。
榴弾砲とカノン砲の違いは、基本的には内径に対する砲身長の比(口径)によって決められる。
おおむね、30口径までを榴弾砲とし、それ以上のものをカノン砲として分類されることが多かった。
しかし近年では榴弾砲も長砲身化し、口径による区分は難しくなってきている。
近年では間接砲撃主体のものを榴弾砲、装甲目標の撃破を想定するものをカノン砲と呼ぶ事が多い。
関連:自走榴弾砲
榴弾砲
(Howitzer から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/06 03:59 UTC 版)
榴弾砲(りゅうだんぽう、りゅうだんほう)は、 大砲の一種。
注釈
- ^ Howitzerのアメリカ英語に於ける発音(発音記号hάʊɪtsɚ)は「ハウザー」とする片仮名表記が慣例として定着している。一方イギリス英語に於けるHowitzerの発音は発音記号ではhάʊɪtsəだが、片仮名表記では「ハウィッツァー」「ホイッツァー」など複数あり定まっていない。
- ^ 「口径○○mm」などという表記方法では砲身内径の直径をmmやinで表す(施条があれば山同士の内側の径で計る)が、「xx口径」「口径長」という表記方法では砲の(砲身直径の意味の)口径を分母に、砲身内で装薬が収まり砲弾が加速される長さ(砲身長)を分子とした数値を表す(砲身長は薬室の最後部から砲口までである)。例えば、口径100mmの砲の砲身長が2.2mである場合は「口径100mm・22口径」となる。
- ^ 榴弾砲の軍隊符号。
- ^ イギリス英語Howitzerは発音記号でhάʊɪtsəだが、片仮名表記では「ハウィッツァー」「ホイッツァー」など複数あり定まっていない。一方Howitzerのアメリカ英語に於ける発音記号hάʊɪtsɚについては「ハウザー」と片仮名表記する慣例が定着している。
- ^ ラテン文字表記:Gaubitza
- ^ 師団に隷属する野砲兵連隊などを意味する。
- ^ 軍に隷属する野戦重砲兵や重砲兵などを意味する。
出典
- ^ a b howitzerの意味・使い方・読み方 - Weblio英和辞書
- ^ 陸軍省副官 川原直一 『兵器名称ノ略称、略字規定中追加、改訂ノ件関係陸軍部隊ヘ通牒』 1942年3月12日、アジア歴史資料センター、Ref.C01005271500
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