Heteropoda venatoriaとは? わかりやすく解説

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アシダカグモ

アシダカグモ Heteropoda venatoria (Linné)

アシダカグモ

この害虫属する群
形態
 巣を張らず歩き回りながら餌を探す徘徊性のクモでは日本最大種である。雄グモ体長15~20mm、雌グモ25~30mmと、体長はさほど大きくないが、 50mmにも達す長い足を持っているため非常に大きく見える。実感的には大人の手のひらほどの大きさになる。
被害
 家の中手のひらほどの大きなクモ走り回る姿を見ると、誰しも恐怖感覚える。このクモ自体ゴキブリなどを捕食する益虫であるが、家屋内で見つかると、ゴキブリよりも怖く感じるため、駆除対象になる。

足高蜘蛛

読み方:アシダカグモ(ashidakagumo)

アシダカグモ科クモ

学名 Heteropoda venatoria


アシダカグモ

(Heteropoda venatoria から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/20 13:54 UTC 版)

アシダカグモ(足高蜘蛛[3]、蠨蛸、学名:Heteropoda venatoria )は、アシダカグモ科に属するクモの一種。イエグモ[注 1][4]ヌスットコブ=盗人蜘蛛(熊本県)、ヤツデコブヤッデコッヤツネコブ鹿児島県[6]、ヤクブ(沖縄県石垣島)など複数の呼び名が存在する[6]


注釈

  1. ^ 熊野地方三重県および和歌山県)や四国徳島県高知県)、宮崎県、沖縄県(国頭郡西表島)などでこう呼ばれている[4]北海道ではオニグモを「イエグモ」と呼ぶ[5]
  2. ^ 本種に匹敵する大型の徘徊性のクモとしてはオオハシリグモ南西諸島固有)がいる。
  3. ^ 建物(民家神社仏閣納屋など)のほか、野外(雑木林竹林社寺林など)に生息する[10]
  4. ^ 壁や塀の隙間、柱の割れ目など[14]
  5. ^ ゴキブリの死骸の一部(など)が落ちている場合、それは本種の食べ残しとされる[11]
  6. ^ クモバチ科 Pompilidae はかつてベッコウバチ科と呼ばれていた[15]
  7. ^ 子グモが孵化するまで餌を食べず、卵嚢を持ち歩く。
  8. ^ 基本的に臆病で、人間が近寄ると素早く逃げようとする傾向が強く、近くの壁を叩くなどの振動にも敏感に反応する。ただし、素手で掴み上げるなどすると、防衛のため大きな牙で噛みつかれる場合がある。
  9. ^ 一晩で20匹以上のゴキブリに噛みついたという観察記録もある[20]
  10. ^ 特に、卵嚢を抱えたメスは縁起が良いとされる[24]
  11. ^ 斎藤慎一郎 (2002) は、このように石垣島でアシダカグモが忌避される理由について「(アシダカグモが珍重される宮古島にはハブが生息しないのとは対照的に)石垣島には毒を持つサキシマハブヒメハブ毒蛇)が生息する。それらのヘビが餌として大型のアシダカグモを追って、家の中に侵入するのを防ぐため、『ヤクブ(アシダカグモ)を見つけたら殺せ』という伝承が成立したのではないだろうか」と指摘している[26]

出典

  1. ^ Heteropoda venatoria in World Spider Catalog”. 2016年7月15日閲覧。
  2. ^ a b c d e アシダカグモ. コトバンクより2020年10月24日閲覧
  3. ^ "足高蜘蛛". デジタル大辞泉. コトバンクより2020年10月24日閲覧
  4. ^ a b 斎藤慎一郎 2002, p. 161.
  5. ^ 斎藤慎一郎 2002, p. 157.
  6. ^ a b 斎藤慎一郎 2002, p. 162.
  7. ^ a b c 八木沼健夫 1986, p. 199.
  8. ^ a b 安富和男 & 梅谷献二 1995, p. 255.
  9. ^ 安富和男 & 梅谷献二 1995, p. 211,255.
  10. ^ a b c d e f g h i j k l m 小野展嗣 & 緒方清人 2018, p. 551.
  11. ^ a b c d e 新修豊田市史編さん専門委員会 編「第3章 豊田市における生物多様性 > 第4節 糸の使い手 蜘蛛類 > コラム3-4-2 嫌われ者のアシダカグモ」『新修豊田市史 別編 自然』愛知県豊田市、2018年3月31日、437頁。 
  12. ^ a b c 大利昌久「わが国におけるアシダカグモの地理的分布」『衞生動物』第26巻第4号、日本衛生動物学会、1975年12月15日、255-256頁、NAID 110003815149 
  13. ^ 徳本洋「アシダカグモ分布記録へのコアシダカグモ属の種の誤入」(PDF)『キシダイア(Kishidaia)』第86巻、東京蜘蛛談話会、2004年、1-9頁、2020年5月26日閲覧 
  14. ^ a b c 新海栄一 2017, p. 303.
  15. ^ 吉田浩史、八木剛(著)、きべりはむし編集委員会(編)「神戸市の注目すべき双翅目および膜翅目の記録」(PDF)『きべりはむし』第38巻第2号、兵庫昆虫同好会・NPO法人こどもとむしの会、2016年3月25日、22頁、2021年3月24日閲覧  - 「NPO法人こどもとむしの会」は、佐用町昆虫館(兵庫県佐用郡佐用町)を運営している法人である。
  16. ^ スギハラクモバチ”. 京都府レッドデータブック2015. 京都府 (2015年). 2021年3月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月24日閲覧。
  17. ^ 岡島秀治 編『昆虫』学研プラス学研の図鑑LIVE ポケット〉、2017年2月23日、130頁。ISBN 978-4059155041 
  18. ^ 中村孝「山口市で撮影した狩蜂類」(PDF)『山口県の自然』第74巻、山口県立山口博物館 日本山口県山口市、2014年3月、58頁、2021年3月24日閲覧 
  19. ^ a b 小野展嗣 & 緒方清人 2018, p. 646.
  20. ^ a b 八木沼健夫 1969, p. 26.
  21. ^ 八木沼健夫 1969, pp. 26–27.
  22. ^ 大利昌久「衛生害虫の天敵としてのクモ類 : 1. 長崎県の家屋内に棲むクモ類の観察」『衛生動物』第25巻第2号、日本衛生動物学会、1974年9月15日、153-160頁、doi:10.7601/mez.25.153ISSN 1883-6631 
  23. ^ a b c 安富和男 & 梅谷献二 1995, p. 211.
  24. ^ a b c 斎藤慎一郎 2002, p. 160.
  25. ^ 斎藤慎一郎 2002, pp. 122–123.
  26. ^ a b 斎藤慎一郎 2002, p. 121.
  27. ^ 史上最強のゴキブリハンターことアシダカグモさんを見かけたら怖がらずに「お疲れ様です!」と挨拶しよう”. ロケットニュース24 (2012年6月13日). 2021年7月16日閲覧。
  28. ^ 驚くべき殺傷能力を持つゴキブリの天敵「アシダカグモ」とは”. ライブドアニュース. 2021年7月16日閲覧。


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