グラッシ
【英】:GLACIS
絵画技法の1つ。グレーズとも呼ぶ。すでに塗られている絵具あるいは地塗りの上に、透明な絵具を溶き油でうすめて薄く塗ること、あるいはこの薄い絵具の膜をさす。光はグラッシを通過して下層の絵具の表面から反射され、それによって特有の深みと輝きを生む。一般的には下層の絵具はグラッシよりも明るく、不透明顔料を含んでいるが、グラッシは透明顔料を用いる。グラッシを施した色は浮き出して見え、不透明顔料を含む色は後退して見える。この技法の歴史は古く、とくに中世においてはテンペラ画や水彩画の技法として用いられている。15世紀に入ると油彩画に応用されるようになり、以来19世紀にいたるまで油彩画は何層にも塗り重ねられた精緻な構造をもつ絵画技法として発展した。日本では俗に「おつゆ」と呼ぶ。
斜堤
(GLACIS から転送)
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斜堤(しゃてい、英語・フランス語・ドイツ語:Glacis、発音:グラシ[ɡlaˈsiː] 、元来の意味は「斜面」)とはヨーロッパ近世の要塞建築の用語で、星形要塞タイプの城郭都市の防衛設備としてヨーロッパ各地の都市に広く普及した土塁構築物のこと。近世ヨーロッパの都市では城壁(市壁)の周囲に堀を巡らせていたが、堀の外側に盛り土をし、外縁部へ向けて緩やかに下る斜面を付けて整地した土塁構築物のことを「斜堤」と言う。
- ^ Jackson, Louis (1911). "Fortification and Siegecraft" . In Chisholm, Hugh (ed.). Encyclopædia Britannica. 10 (11th ed.). Cambridge University Press. pp. 679–725.
- ^ "The Terminology of a Fortress:Glacis". www.fortadams.org. Retrieved 14 June 2014.
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