条件性病原菌とは? わかりやすく解説

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条件性病原菌 [Facultative pathogenic bacteria]

 おもに魚病学分野用いられている用語で、S.F.スニエツコ(アメリカ)によって提唱され偏性病原菌対する用語である。通性病原菌ともいい、通常環境水中腸内広く生息(常在)しているが、環境水の悪化過密養殖による負傷あるいは過剰投餌による栄養障害などが原因して、健康状態障害がおき、抵抗力衰えた場合魚体感染して発病させる細菌を条件性病原菌いう。
これに対して一般環境にはみられず、保菌したや卵、感染・発病したやそれらがいる環境にのみに存在して感染・発病させる細菌偏性病原菌または絶対病原菌という。
魚類の条件性病原菌としてはビブリオ病菌シュードモナス病菌(ひれ)赤病菌カラムナリス病パラコロ病連鎖球菌などがある。また、魚類偏性病原菌考えられるものには、せっそう病潰瘍性せっそう病赤点病細菌性腎臓病類結節症ノカルジア症などがある。しかし、偏性病原菌とされているせっそう病をはじめ数種の病原菌数が少な場合には、発病しないこともあり、環境要因によって大きく左右されるので、これらを明確に区別することは困難であるといわれる
なお、医学分野用いられる日和見感染通常動物消化管口腔粘膜皮膚などに常在して、ときに発病させることから、魚病学分野用いられる条件性病原菌と類似してはいるが、後者では常在性が確認されていない細菌もあるので、一概に同一視することはできない




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