70種以上があり、インド、スリランカ、ビルマ、タイなどを経てインドシナ、フィリピン、スマトラ、ボルネオ、バリに分布します。東南アジアから輸出される木材のうち、メランチ類に次いで、大量に取引きされています。産地によって、呼び名が違っていますので、その一覧表を示します。 かっては、表面に出ないような構造部分や強さが必要な用途に用いられることが多かったのですが、最近では、合板の材料としても多量に使われています。 ■木材 心材は濃灰褐色、赤褐色などですが、長期間大気にさらされると濃色になります。この類の木材は、短い接線状に配列する軸方向細胞間道(樹脂道)があることが特徴となっており、このことによってメランチ類から区別出来ます。放射組織の中に、シリカの小さい塊を含んでいます。また、材面には“やに”が滲み出ていることが多く、決して美しいとはいえません。この“やに”があることとシリカがあることが、この木材の加工を難しいものにしています。気乾比重は0.64~0.91(マラヤ産クルイン)、0.75~0.86 (カンボジア産チューテール)、0.60~0.66(フィリピン産アピトン)などです。耐久性はとくに高くはないが、保存薬剤の注入がし易いために、処理をして枕木に用いられています。 ■用途 材面が美しくないため、装飾的な要素の必要でない用途に用いられることが、多く重構造物、防腐処理をして埠頭、橋、枕木など、床板、羽目板、トラックの車体などがあります。 【産地による呼び名(地方名)の違い】 |