ASTRO-Cとは? わかりやすく解説

アストロ‐シー【ASTRO-C】

読み方:あすとろしー

⇒ぎんが


ぎんが

分類:人工衛星


名称:第11号科学衛星「ぎんが」/Astronomy Satellite-C(ASTRO-C)
小分類:科学衛星
開発機関・会社:宇宙科学研究所(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))
運用機関会社:宇宙科学研究所(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))
打ち上げ年月日:1987年2月5日
運用停止年月日:1991年11月1日
打ち上げ国名機関:日本/宇宙科学研究所(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))
打ち上げロケット:M-3SII
打ち上げ場所:鹿児島宇宙空間観測所(KSC)
国際標識番号:1987012A

ぎんがは、はくちょう、てんまに続く日本3番目のX線天文衛星です。
X線宇宙の中の高温ガス放射したものです。こうした高温ガス超新星のまわりや、白色矮星中性子星のまわりなどで発生しますまた、X線には周期的なもの、疑似同期的なもの、あるいは雑音のようなものなど、さまざまなものがあります。これらを観測することによって、X線天体構造に関する重要な情報を得ることができますこうした観測行なうのがX線天文で、大気圏外行なわれます。
ぎんがは、X線天体から放射されるX線強さ変化高精度測定することを主目的開発されたものです。大面比例計数管(LAC)と、全天X線監視装置(ASM)、ガンマ線バースト検出器(GBD)の3つの観測器がのせられています。大面比例計数管日英ガンマ線バースト検出器日米国際協力によって開発されたものです。星空撮影するテレビカメラ・星像センサー(STT)などが搭載されています。
また、X線天文学計画ではぎんが、あすかで共同研究行なうとともに、さらにX線天文衛星計画において種々の日米協力が行なわれています。

1.どんな形をして、どんな性能持っているの?

「ぎんが」外観図
「ぎんが」外観

1m×1m×1.5mの直方体に、幅0.76m、長さ1.7mの太陽電池パドル四方取り付けられています。重量は420kgです。大面比例計数管(LAC)は、衛星の一側面全面(有効面積4500立方cm)で、この種の観測器としては当時世界最大のものです。これは、日本英国レスター大学によって、共同開発されたものです(ガンマ線カウンターは、日本と米国ロスアラモス研究所共同開発)。

2.どんな目的使用されるの?
「ぎんが」は、銀河系内の中性子星ブラックホールのほかに、もっと遠く活動銀河(クェーサーなど)の観測目的としています。

3.宇宙でどんなことをし、今はうなっているの?
打ち上げられ1987年2月23日に、4世紀ぶりに大マゼラン星雲超新星出現し、この超新星が出す宇宙X線8月観測成功しました

4.このほかに、同じシリーズでどんな機種があるの?
ひのとり、てんま、あすか、ASTRO-Eあります

5.どのように地球を回るの?
高度674kmから506km、傾斜角31度の楕円軌道です。

参考文献:大林辰蔵監修日本宇宙科学19522001東京書籍


ぎんが (人工衛星)

(ASTRO-C から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/30 08:50 UTC 版)

ぎんが (ASTRO-C) は、旧文部省宇宙科学研究所が打上げた、日本で3番目のX線天文衛星である。第11号科学衛星でもある。開発・製造は日本電気が担当した。1987年2月5日鹿児島県内之浦町にある鹿児島宇宙空間観測所からM-3SIIロケット3号機によって打ち上げられた。1989年12月にソビエト連邦のX線γ線天文衛星グラナートが打ち上げられるまで、地球周回軌道上で稼働した唯一のX線天文衛星であった。




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